| ヒュンダイはレクサス/トヨタとは全く異なる手法にて「高級」を表現 |
さて、ヒュンダイがミニバン「スターリア(Staria)」を発表。
ヒュンダイはこのクルマについてはPBV(Purpose Built Vehicle=パーパス・ビルト・ビークル)と表現しており、そのルックスは現存するいかなるミニバンとも異なるものです(強いて言えば、かつてのエスティマに近いかも)。
そしてこのデザインは、「ヒュンダイの今後のデザインを予言する」とされた、ヒュンダイ・プロフェシー・コンセプトに通じるものもあって、その”予言”どおり、今後はこういったヌルっとしたデザインを採用することになるのかもしれません。
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そのデザインは「市販車離れ」している
このスターリアのデザインは非常に独特で、とにかく凹凸が少ないこと、グラスエリアが広いこと(とくにサイド)、そしてランプ類がグリル内にインテグレートされる(上部にはLEDライトバーも存在)ところなど「見どころがたくさん」。
なお、ヒュンダイは人気SUV「ツーソン」においてもグリル内にランプ類を内蔵させるというデザインを採用しており、これもまたヒュンダイのひとつの方向性だと言えそうですね。
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ボディサイズは全長5,253ミリ、全幅1,997ミリ、全高1,990ミリという「かなり大きな」クルマで、ホイールベースは3,273ミリ。
ボディカラーにはアビスブラック・パール、クリーミーホワイト、グラファイトグレー・メタリック、ムーンライトブルー・パール、シマリングシルバー・メタリック、ダイナミックイエロー、オリビングレー・メタリック、ガイアブラウン・パールの6色が用意されています。
リアには「アイオニック5」にて採用された「パラメトリック・ピクセル・ランプ・デザイン」テールランプ。
おそらくはなんらかのアニメーションを表示する機能があるのだろうと考えています。
ただ、フロントに比べるとリアのデザインは凡庸に過ぎ、やはりミニバンのデザインは相当に難しいんだな、と実感させられるところ。
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新型スターリアは最大で11人乗り
なお、スターリアのグレード展開は「スタンダード」と「プレミアム」の二種類ですが、シート構成は非常に多様で、最大では11人乗りにまで対応。
荷室空間は最大で5,000リットルにも達するとアナウンスされています。
参考までに、「プレミアム」については、エンブレム、グリル、ヘッドランプベゼル、フロント・リアバンパー、ホイール、ドアハンドル等に”ブラスクローム”加工が施されており、これによって「重厚で優雅な」、そして未来的な雰囲気を演出しているのだと思われます。
シートアレンジもまさに多彩で、こういった感じで「フルフラット」にも。
一方で7人乗りの「プレミアム」では2列めシートに電動リクライニングとスライド機能を備えた「プレミアムリラクゼーションシート」を採用。
同じプレミアムグレードでも、9人乗りバージョンだと、「2列めシートが180度回転し、3列めと向き合うことが可能」とのこと。
そのほか、プレミアムグレードでは64色から発光色を選択できるアンビエントライトが与えられ、10.25インチのフロントディスプレイ、ボタン式電子シフトレバー、大型タッチスクリーン式インフォテイメントシステムも標準装備。
新型スターリアの発売は2021年後半から
この新型スターリアについて、まずはミニバン需要の高いアジアとオーストラリアのみから販売が開始される、とのこと(11人乗りは韓国内でのみの販売)。
搭載されるエンジンは174馬力を発生する2.2リッターVGT4気筒ディーゼル、そして268馬力を発生する3.5リッターMPIの二種。
トランスミッションについては、前者が6速マニュアル(!)もしくは8速オートマティック、後者がオートマティックのみ。
さらに今後はキャンプ可能な仕様やリムジンなどな追加されるといい、中国や香港、台湾、そして東南アジアでは、レクサスLMやトヨタ・アルファード/ヴェルファイアにかわる選択肢となるかもしれませんね。
もちろんレクサスLMやトヨタ・アルファード/ヴェルファイアについて、その「迫力のある顔面」が人気なのだとは思いますが、中には「その顔つきを敬遠してしまう」人々も多いかと思われ、そういった向きにとっては魅力的なクルマとして目に映るのではないかと考えています。