| 日本での存在感はイマイチだが、世界レベルだとヒョンデ、そしてキアは相当に高い競争力を持っている |
もしかすると長期的には中国の新興EVメーカーよりも成功するかもしれない
さて、キア(起亜自動車)が中国の成都モーターショーにて新型EV「EV5」の詳細を公開。
より大型のEV9の下に位置するエレクトリックSUVであり、EV9の雰囲気をキープしつつもそのままダウンサイジングしたといった印象ですが、キアの「Opposites United(相反するもの同士を組み合わせる)」というデザイン哲学を反映したクルマとなっています。
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キアEV5はこんなクルマ
キアによれば、EV5のデザインは「自然の風景と現代建築の相互作用にインスパイアされた」とのことで、直立したフロントマスクとボンネットにまたがるドラマチックなLEDライトが大きな特徴。
キアは以前より「タイガーフェイス」と呼ばれるグリルを採用してきましたが、EV時代になるとグリルが不要になるため「(LEDライトと組み合わせた)デジタルタイガーフェイス」へと進化しており、ほかメーカーにはない表情を作り出しています。
サイドから見てみると、フラッシュフィッティング・ドアハンドル、そしてCピラーから立ち上がるベルトライン、ワイドなショルダーライン、力強いフェンダー、フローティングルーフといった特徴も。
テールライトはEV9とは少し異なるところで、リアウィンドウと同じ高さにあるのではなく一段低い位置に、そしてワイド感を強調したスタイルに。
ボディカラーは、スノーホワイトパール、クリアホワイト、スターリーナイトブラック、マグマレッド、アイボリーシルバー(マットも選択可能)、フロストブルー、アイスバーググリーン、タイドブルー、シェールグレーの9色が用意されています。
起亜のエグゼクティブ・バイス・プレジデント兼グローバル・デザイン・センター長のカリム・ハビブ氏は、「起亜EV5は、起亜独自のデザイン哲学である "Opposites United "に基づいたフォルムを用い、コンパクトSUVというジャンルを再定義するために誕生しました。すべての段階において、起亜のデザイナーは、持続可能なモビリティのための総合的なソリューションを創造するために、エンジニアリング部門と緊密に協力してきました。その結果、EV5はデザイン、性能、実用性において新たな基準を打ち立てるとともに、ドライバーに新たなレベルの楽しさとユーザーエクスペリエンスを提供することが可能となったのです」とコメント。
ちなみにこのカリム・ハビブ氏はインフィニティからの移籍組であり、BMWやメルセデス・ベンツで活躍したことでも知られていますね。
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キアはEV5のインテリアを「サード・プレイス」に
起亜の調査によると、ミレニアル世代は、エレクトリックSUVのインテリアを、単にA地点からB地点へ移動するための場所ではなく、生活のためのもうひとつの「部屋」であると捉えているといい、よってEV5では「非の打ちどころのない仕上げとリラックスできる雰囲気」を実現することを目指したされ、そのためにシンプルで温かみのある構成にまとめています。
すっきりとしたダッシュボードにはデュアルスクリーンが配置され、その上にはエアコン吹き出し口に加え空調コントロールのための物理コントロールスイッチが並び、助手席の中央を布張りのベンチシートとすることでラウンジのような開放的な雰囲気を演出。
コネクテッド・カー・ナビゲーション&コックピット(ccNC)とヒーターコントロールが統合され、ここでは照明が特に重要な役割を果たしているそうですが、ムードランプは10段階の明るさ、10段階の色合い、最大64色のカラーバリエーションにて構成され、このムードランプはドライブモードと連動し、暗い環境では暗くなり、制限速度を超えるとドライバーに警告を発するとされ、これは新型BMW7シリーズに搭載されたインタラクション・バーと同様の働きをするものと考えられます。
現時点ではまだEV性能について公表されていないものの、キアが持っているエレクトリックパワートレーンを使用するのであれば、シングルモーターモデルは最高出力215psを発生し、最高速度は185km/h、一回の満充電あたりの航続可能距離は約600kmだと見られます。
キアはまず中国市場においてEV5を(年内に)発売し、その後10月に開催される「キア・デー」にてその後の展開について発表するもよう。
現在の日本市場ではキアの販売はないものの、キアはヒョンデの傘下にあり、よってヒョンデの販売網を活用することで日本市場における展開を行ってほしいものだと思います。
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参照:KIA