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ポルシェが開発した「効きはカーボンブレーキ並み」「ダストが出ない」夢のブレーキ「PSCB」とは?

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| ポルシェの発表した新型ブレーキ”PSCB”とは |

ポルシェが新型カイエンとともに発表した新型ブレーキ「PSCB」。
これは「ポルシェ サーフェスコーテッド ブレーキ」の略であり、ブレーキキャリパーのカラーはなんと「ホワイト」。
このブレーキのメリットはいくつかあり、「錆びない」「ダストが出ない」「PCCB同様の制動力と熱安定性を持つ」というのが主なところ。

いずれのメリットも非常に大きく、とくに「錆びない」「ダストが出ない」は日常ポルシェを乗るにあたって非常に大きい、と考えています。

というのもポルシェのスチールローターを持つブレーキシステムはかなりダストが多く、これによってホイールの汚れが目立つのでやむをえず洗車しなくてはならなくなったり(ダストでホイールの塗装を傷つける可能性もある)、ローターの外周やハウジング部が錆びるとこで「足元がみすぼらしく」見えたり。

そういった問題をすべて解決するのがこのポルシェ サーフェスコーテッド ブレーキ=PSCBということになりますが、ここでその内容を見てみましょう。

オプション価格はカーボンセラミックブレーキの1/3

なお、新型カイエンに設定されているPSCBのオプション価格は541,000円。
それに対してPSCB(ポルシェ カーボンセラミック ブレーキ)は1,623,000円なので、かなり安価な(しかし冷静に考えると高価な)オプションとも言えますね。

ブレーキキャリパーのカラーは上述の通り「ホワイト」ですが、これは「汚れない」というポルシェの絶対の自信をあらわすもので、ここからも「(口だけではなく)本当に汚れない」ということがわかります。

なお、「レッドキャリパー」は「赤キャリ」「赤ブレーキ」と呼ばれたりしているので、このPSCBは「白キャリ」「白ブレーキ」と呼ばれるのかもしれません。

porsche-pscb (3)

PSCBはポルシェによる独自開発

なお、ポルシェのオーナー向け情報誌、クリストフォーラスによると、このブレーキはポルシェの研究開発センターでブレーキシステムを専門とするマティアス・レーバー氏が主導して開発した、とのこと。

もとはというと、ポルシェ カーボンセラミック ブレーキ(PCCB)というハイパフォーマンスブレーキ、そしてスチールローター採用の一般的なブレーキの「中間」が存在しないことから開発がスタート。

ハイパフォーマンスを誇るポルシェにふさわしく、しかしサーキット走行を前提としたPCCBまでも「行きすぎない」ブレーキを考えたということですが、彼が目を付けたのが「ダイヤモンドすら切削できる」硬さをもつタングステン・カーバイド。
これをブレーキキャリパーに転用できないか、ということですね。

タングステン・カーバイドはダイヤモンドの次に硬く、鋳鉄の10倍の硬度を誇るとされ、よって耐摩耗性はスチールローターとは比較にならないほど高いものの、素材そのもののコストが高いのがデメリット。

porsche-pscb (2)

仮にタングステン・カーバイドそのものを素材にしたブレーキローターを製造すると「セラミックブレーキの何倍もの価格」となるそうで、それでは無意味(PCCBのほうが軽くて優れる)。

よってポルシェが導き出した解決策が「鋳鉄ローターにタングステンカーバイドをコーティングする」というもの。
この技術についてはボッシュとともに研究を重ね、「インターレイヤー」を挟み込むことでタングステンカーバイドを鋳鉄ローターの表層に形成することが可能になった、としています。



PSCBはブレーキパッドも専用品

なお、ローターが専用であればブレーキパッドも専用品が必要。
というのも、通常の鋳鉄ローターの表面が「レコードのように」溝があるのに対し、PSCBのローターは「鏡のように平滑」。※よってローターはこれまでの常識に反するほど輝いていると思われる

そこに密着させるブレーキパッドは柔らかくある必要があり、しかし柔らかすぎると摩擦による熱が高くなりすぎる、ということですね。
そこで最適な素材を配合したわけですが、このPSCBについては「ローターとパッドとが密着する面積が通常のブレーキよりも広く」、よって効きも抜群。

制動力はPCCBとほぼ同レベルで、ダストは鋳鉄ローターに比較して90%削減でき、寿命は鋳鉄ローターに比べて30%長く、耐フェード性も高い(600度くらいまでは安定して動作)というメリットだらけで、マティアス・レーバー氏も「これほどまでとは想像していなかった」と語るほど。

なお、このブレーキは「曙ブレーキ製(ポルシェは一般に公開していないものの、ジャーナリスト向けにはそう説明されている)」。
これまでポルシェがブレンボ製ブレーキシステムを使用してきたことを考えると驚きを禁じえませんが、曙ブレーキはマクラーレンともパートナーシップを結んでいる信頼性の高い企業でもありますね。

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ポルシェによればこのPSCBはポルシェ独自の技術とのことなので、他メーカーには使用できない技術である可能性も。
ただ、開発にかかる費用を曙ブレーキやボッシュと分け合い、代わりに「他メーカーに製品を提供しても良い」という契約を結んでいる可能性もあり、今後の他メーカーの動きを見てみるしかなさそうです。

ブレンボも軽量ブレーキや電動ブレーキを開発したと発表しており、ブレーキを取り巻く環境は急速に変わりつつあるようですね。

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