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マクラーレン・スピードテールはアメリカでは「違法」で登録できず!その2つの理由とは?

2018/10/27

| マクラーレン・スピードテールはアメリカでは”違法” |

マクラーレンは先日「マクラーレン史上最速」のハイパーGT、スピードテールを発表したばかり。
ただしこのスピードテールはアメリカでは登録できないことがあらかじめわかっている、と公式に語られています。

実際のところマクラーレンは「アメリカにはスピードテールを輸出せず、販売もしない」と述べており、しかし限定台数106台のうち1/3がアメリカ人バイヤーである、とのこと。※マクラーレンとアメリカ人オーナーとの契約は建前上、”展示もしくはコレクション用として”という内容になっているらしい

よってスピードテールを購入したアメリカ人は、欧州の別荘など別の拠点で登録するか、コレクション用として個人的にアメリカに輸入するということになりそうですね。

アメリカでは「デジタルカメラ」が許可されない

なお、「アメリカで登録不可」つまり法規に適合しない理由のひとつは、スピードテールに採用される「カメラ」。
アメリカではまだ「ドアミラーの代わりにカメラを装着する」ことが許されていないということですが、スピードテールは”表面滑らか”で空気抵抗を減らすことをひとつの目的として設計されており、「ドアミラー」にそもそも対応しておらず(後付けできず、する気もない)、よってアメリカ市場には未対応ということに。

「センターシート」レイアウトも問題に

そしてもう一つの問題が「センターシート」。
このレイアウト自体は問題ではないとされ、しかしアメリカでは「シートひとつづつに対し、サイドエアバッグが必要」であるため、フロントシートはこの要件に合致しない、ということですね。

なお、アメリカの現行法規だと「特別な車両においては、走行距離を4000キロ以下に抑えることを条件に登録を許可する」というものもあると報じられ、おそらくマクラーレン・スピードテールはこの”特例”を適用すればアメリカでも登録できる可能性があるとされていますが、現時点では「デジタルカメラ」が許可されている国の方が少なく、マクラーレンもずいぶん思い切ったことをやってきたな、と思います。

今後どうなるデジタルミラー?

なお、デジタルミラー(各社によって呼び方が違う)については珍しく日本がその認可第一号。
先日発表されたレクサスESも、すでにES販売済みとなるアメリカでは装備されない”デジタルアウターミラー”を装着していますね。

そしてアウディはe-tron quattroの市販モデルに「バーチャルミラー」を装備。

そしてアストンマーティンはヴァルキリーにデジタルミラーを装着することを公開しており、DBXにも採用される可能性が大。
そのほかBMW、ランボルギーニ、ホンダ、メルセデス・ベンツも同様の技術をスタンバイさせており、アメリカがこれを認可すれば一気に普及が始まるのかもしれません。

なお、アメリカはエンジンスワップやボディ形状変更に寛容なところがある反面、マーカーの色や、ちょっと前までのヘッドライトのカバー禁止、そして現在に至るまで強制される「5マイルバンパー」など、独自かつ”ちょっと変”な法規があるようですね。

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