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BMW「巨大キドニーグリル?ええ、評判いいですよ」。BMWは自信を得てさらに大きなキドニーグリルを各車に採用する模様

2019/12/28

| ただしそのサイズはモデルごとのキャラクターによって決定される |

BMWはキドニーグリルをどんどん巨大化させていますが、これについては(フェイスリフト/マイナーチェンジ版の)7シリーズが第一弾。
この際BMWは相当な批判を浴び、デザイナーがその正当性のアピールを行ったり、「そもそも万人が満足するデザインは無理」という開き直りを見せています。

ただ、今回BMWのプロダクトマネージメント部門重役であるペーター・ヘンリッヒ氏によると「市場からの(大きな)キドニーグリルに対する反応は非常に良い」とのこと。

BMWのデザイナー「成功しているときこそ変わるのだ。我々は前に進む必要があり、巨大キドニーグリルは変革の象徴である」。BMWは一歩も引く気はないらしい

なぜBMWはキドニーグリルを大きくしたいのか

BMWが得た反響というのはどういったグループからなのかは不明ではあるものの、BMWはこの方向性については自身を持っていて、今後も「強烈なキャラクター」を与えてゆく路線を採用するのは間違いなさそう。

なお、現在BMWのデザイナーはアドリアン・ファン・ホーイドンク氏ですが、その前はクリス・バングル氏。
このクリス・バングル氏がまた強烈な個性を持つデザインを行う人で、初代Z4、そしてその時期の7シリーズなどは代表的な作品です。
この際も「クリス・バングルはBMWの販売を壊滅的なまでに下げる」とまで言われたものの現実的には大きなヒットを記録することになり、BMWはこういった過去もあって「押し出しの強い」デザインを採用する必要があると考えたのかも(まさに”万人好み”よりも特定の人に向けたほうが、競争に巻き込まれず勝機がある)。

ちなみにキドニーグリルを強調するのは「ブランディング」という理由に尽きると思われますが、欧米や日本など、古くからBMWに親しんで切る地域や国だと「BMWは一見してBMWだとわかる」ことになり、しかし中国のような新興国だと「BMWだと認識できる」人の割合が低く、よってほかメーカーのクルマよりも目立つように、そして各モデル間での共通点を持たせてBMWブランドの浸透を図るといった必要性があるのだと思われます。

実際のところ、アウディは「押し出しの強いシングルフレームグリルでフロントを統一する理由」については中国市場でのプレゼンスを高めるためだとも語っており、いかに中国市場での争いが熾烈であるか、そして中国市場を重視しているかもわかりますね。

アウディCEO「今後、金太郎飴デザインはやめる」。なお金太郎飴は中国市場のためだったことも判明

なお、BMW7シリーズ、X7はその大きなキドニーグリルが欧米で批判の対象になる一方、中国や中東では受けているといい、国によって嗜好が随分異なるともいえそうです(日本もアルファード/ヴェルファイアを見る限りでは、大きなフロントグリル=押出の強いクルマが好まれるようだ)。

さらに、中国市場においては、ヘタするとコピーのほうが先に広まってしまうこともあり、そういった事態を避けるためにも「インパクトの強いデザインを」、しかも「どんどん新しいものへと変更しながら」前に進むしか無いのかもしれません。

BMW「新型7シリーズ、とくにV12モデルは大人気だ。V12エンジンは廃止せずに2023年まで継続する」。なお巨大キドニーグリルも好評とのこと

BMWは全モデルでキドニーグリルが大きくなる?

そして気になるのはキドニーグリルの「今後」ですが、BMWによると「全てのモデルのキドニーグリルが大きくなるわけではなく、モデルごとのキャラクターに対応したキドニーグリルを付与する」とのこと(大きなモデルほど大きなキドニーグリルを与えるとも)。

現在のところ、サルーンやSUVだととにかく巨大、そしてスポーツモデルだと横長といったトレンドを持つように思いますが、新型M3や4シリーズでは「縦長」のグリルが採用される可能性もあり、つまりはこれまでの経験則が通じない状態でもありますね。

加えて「i」シリーズも独特の、しかし巨大なキドニーグリルが与えられることになりそうで、これから訪れるであろう変革を受け入れるより他の選択肢はないのだろう、とも思います。

VIA: Autocar

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