BMWがわずか891台のみしか製造しなかった「M5ワゴン(E34世代)」が中古市場に登場。
M5ワゴンは欧州のみの販売で米国や日本にも輸入されず(日本には525i/540iツーリングのみが入ってきた)、よって世界的に見ると相当に「レア」な車。
今回はアメリカでの販売ですが、その価格1600万円、とかなりな高額設定となっています。
今回販売されているM5ワゴン(ツーリング)のボディカラーはなんと純正色で「サントリーニ・ブルー」、インテリアも同様にサントリーニ・ブルーにロータス・ホワイトというオシャレな仕様。
このカラーリングは「二台のみ」製造されたとのことですが、ある意味「二台も」このカラーが作られたというのはちょっと驚きですね。
エンジンは3.8リッター直6で出力は335馬力、トランスミッションは6速マニュアル。
最高速度は紳士協定によって時速250キロに抑えられていますが、この「紳士協定」は1987年にBMWが750iを発売する際にメルセデス・ベンツとの間によって結ばれたもので、「最高速度を250キロに抑える」というもの。
安全上の理由が主なものと思われますが、不毛なパワー競争へと突入するのを避ける意図がある(あった)のかもしれません。
なおアウディ、VWもこの紳士協定に加わっているものの、ポルシェは未加入。
つまりポルシェは「いかなる速度域でもポルシェが責任を持つ」としているということになり、これは自信の表れのひとつ、と言えます。
なおこの「紳士協定」があるためにBMWのMモデルも「最高時速250キロ」となっているものの、「オプション装着」によってこれを解除することも可能(オプションが「免罪符」となっている)。
今回販売されるM5の走行距離は143,000キロとけっこう「走って」おり、これまでのオーナーさんは日常的に乗っていたと思われますが、AMGやMの良いところは「ハイパフォーマンスを日常的に楽しめる」というところで、不便さを我慢して乗る必要がない、というところなのでしょうね。
なおメンテナンスは行き届いており、リビルトの際にカムシャフト交換、パフォーマンスシフトへの交換、レース用マフラー、機械式LSDなどを追加。
見た目は「ちょっと珍しい色のワゴン」ですが、なめてかかると痛い目を見ることになりそうな、スポーツカー顔負けのハイパフォーマンスカーと言えそうですね。
VIA:Motor1