| 4WDということ以外はほぼ全て異なるクルマ |
さて、アウディ・ジャパンの用意した車両で極限状態の走行を体験できる「アウディ・ダイナミック・ドライビング・エクスペリエンス」。
今回はR8、RS3でスラローム走行を行ってみた印象をレポートしたいと思います。
4WD(クワトロ)という共通点以外は全く異なるパッケージングを持つ両者ですが、今回は特設会場におけるスラロームコースにて連続して試すことができ、その性格の違いも明らかに。
アウディR8とRS3とはこれだけ違う
そもそも片や2シーター、片や4ドアセダンといった感じでボディ形状自体に大きな差がありますが、エンジン搭載位置、エンジン形式(自然吸気とターボという違いも)異なり、よって車体の重量配分も異なる二車。
ただしトランスミッション(DSG)と駆動方式(RS3はエンジン横置きなので、”クワトロ”システムはハルデックス5だと思われ、となるとR8と同じ)だけは同じだという共通性もあります。
まずここで両者のスペックを見てみましょう。
車体サイズ:全長4425×全幅1940×全高1240ミリ
エンジン:5.2リッターV10
出力:540馬力
エンジン搭載位置:ミドシップ
トランスミッション:7速DSG
車体重量:1770キロ
駆動方式:4WD
価格:2618万円
車体サイズ:全長4480×全幅1800×全高1380ミリ
エンジン:2.5リッター直5(横置き)
出力:400馬力
エンジン搭載位置:フロント
トランスミッション:7速DSG(Sトロニック)
車体重量:1600キロ
駆動方式:4WD
価格:780万円
実際に乗った感じはどう違う?
さて実際に走ってみた印象ですが、アウディR8は意外やサスペンションが柔かく、ロールがけっこうある、という感じ。
ブレーキをガツンと踏むと比較的フロントが沈んで、フロントに荷重を乗せてからステアリングを切り、そこからアクセルを踏むと後輪の駆動力でもって(ミドシップなので後輪の荷重が抜けにくい)フロントの向きを変える、というトラディショナルなスポーツカー的性格を持っています。
よって「アクセルを踏んでステアリングホイールを切るだけ」だと盛大にアンダーステアが出てしまうクルマでもありますね(しっかり操作をする必要がある)。
R8はかなり大きく重いクルマですが、ステアリング操作とアクセル操作とがマッチすれば、スラローム走行においても「右に左に」と軽快に動き、その様子はライトウエイトスポーツと言っても良いほど。
以前に試乗した時にも感じたことですが、R8非常に扱いやすいクルマだと思います。
なおエンジンサウンドは大排気量だけあって「まさに格別」。
けっこう甲高い音を発し、ほかのRSモデルに比べてもどう猛な印象があり、かつバブリングも相当に大きい(しかも高音)ようですね。
一方でRS3のエンジンは「ターボ」。
しかしながらターボラグを感じさせない、そしてすさまじい瞬発力を誇る素晴らしい特性を持っており、停止状態からのスタートでもR8に劣らない加速を見せてくれます。
なおアクセルに「キックダウンスイッチ」のようなクリックが設けられているのは最新世代のRSモデルにおける特徴のようですね。
RS3のドライブフィールはR8とは根本的に異なり、サスペンションが硬いわけではないにもかかわらずロールが少なく、特に荷重移動を行わずとも「アクセル踏みっぱなし」でステアリングホイールを切ればグイグイと曲がる車。
R8だとアンダーステアを出してしまった際には減速して体制を立て直す必要がありますが、RS3はそもそもアンダーステアが出にくく、出たとしてもとりあえずハンドルを切ってアクセルを踏めば「なんとかなる」クルマであり、ドライバーの技術にかかわらず速く走れてしまうクルマだという印象があります。
恐ろしくボディ剛性が高く、恐ろしく安定していて、恐ろしく乗り心地が良いという印象があり、ハードなドライブにもまったく音を上げず、どんな操作をしてもそれに応えてくれる一台。
ぼくは「どんな条件であっても、それに関係なく最も早く目的地にたどり着ける車はアウディである」と考えていますが(ほかにはレンジローバーも同じ)、まさにそれを地でゆくクルマですね。
運転してみた動画もアップ
こちらはまず慣熟走行のためにインストラクター先導のもと軽く流す動画。
戦闘モードでコースを走った動画も撮影したのですが、けっこうコーナリング時のGがきつかったようで、カメラがあさっての方向を向いてしまい、よくわからない映像になってしまったので今回はアップを見送っています。
アウディRS3でバリっとスラロームを走ってみた動画。
こちらはR8がガツンと加速する際のエンジンサウンド。
こちらもアウディRS3やR8の加速、サウンドそしてバブリングも。
アウディR8のエンジンスタート動画。
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