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ホンダが「クラリティPHEV」を発表!このこだわりは「初代インサイト」の再現か

2018/07/23

| なんと一回の充電で1114.6キロ走れるハイブリッド |

ホンダが先般よりティーザーキャンペーンを行っていた新型プラグインハイブリッドモデル、「CLARITY(クラリティ)PHEV」を発売。
すでにホンダは2030年にグローバル販売の2/3(四輪車のみ)をエレクトリック化することを公表していますが、クラリティPHEVはその中でも「上級セダン」という位置づけ。
そのために「大人五人がゆったり乗れる」室内を実現した、としています。ホンダからのプレスリリースはこちら

とにかく長い走行距離が自慢

最大の特徴は何といっても「一回の充電あたり1114.6km」という長い走行距離。
これは直列4気筒アトキンソンサイクルエンジン(1.5L)と2モーター式ハイブリッドと組み合わせ、かつバッテリーの高容量化、コンバーターの高出力化でこれを達成した、としています。

「アトキンソンサイクルエンジン」とは聞き慣れない言葉ですが、現代ではトヨタ、ホンダともにハイブリッドモデルに使用されることが多い形式のエンジン(ハイブリッド以外のモデルにの使用され、この理論を応用したエンジンもある)。※ホンダによるアトキンソンサイクルエンジンの説明はこちらトヨタの説明はこちら

その他のトピックとしては「EVドライブ」「ハイブリッドドライブ」「エンジンドライブ」という3つのドライブモード、普通充電や急速充電に対応した外部宮殿ポートの装備(PHEVで急速充電対応は珍しい)、インターナビ充電スタンド検索機能、といったところ。

「初代インサイト」の再来?

なお、ぼくが注目したいのは、この走行性能を達成するためのホンダの「こだわり」。
特に空力性能にはこだわったようで、フロントには「フロントバンパー下からエアを取り入れ、フロントタイヤ外側に空気のカーテンをつくり、気流の乱れを抑制する”フロントエアカーテン”」、

ボディサイド(タイヤハウス)を覆って側面のエアを車体後部へと流す「リアタイヤカバー」、

そして後部ドア下部からもエアを取り入れてホイールハウスから発生する気流の乱れを抑制する「リアエアカーテンダクト」といったところ。
こういった部分は「初代インサイト」を連想させ、ホンダの並々ならぬ意気込みを感じます。

なおクラリティPHEVのグレードは一つ(EX)のみで価格は5,880,600円、年間の販売目標は1,000台とかなり低く、ホンダとしてはこのモデルで利益を出そうというよりも、持てる技術を示し、今後の展開につなげたいという意図があるのかもしれませんね。

ボディカラーは「コバルトブルー・パール」「プレミアムディープロッソ・パール」「プラチナホワイト・パール」「スーパープラチナ・メタリック」「モダンスティール・メタリック」「クリスタルブラック・パール」、インテリアカラーは(ボディカラーにもよりますが)「ホワイトアイボリー」「ブラック」の二色。



ちなみに初代インサイトはこんなクルマ

初代ホンダ・インサイトは1999年に登場したハイブリッドカー、コンセプトカー「J-VX」の市販モデル。
トヨタ・プリウスと「燃費競争」を繰り広げたクルマでもありますね。

NSX同様のアルミフレーム採用、スピーカーのマグネットが重いのを嫌って高価なフェライト磁石をスピーカーに使用したり、総重量が重くなると燃費が伸びないので2人乗りにしたり、乗用車ではまず見ないリアホイールスカート(空力向上のため)を装着したり、と軽量化とエアロダイナミクス向上のためならなんでも犠牲にする、という徹底した姿勢がホンダらしかったクルマでもあります。
ドライブトレーンについて、エンジンは995cc、アシスト用モーターという構成。※ホンダ名車図鑑には他の画像も掲載中

現行インサイトは「普通のクルマ」となってしまいましたが、それについても「もともとインサイトの名を与える予定はなかった」ものの、米国サイドの(ホンダのハイブリッドモデルは”インサイト”でなくてはならないという)強い要望「インサイト」の名称が使用されることに。

たしかに初代インサイトは映画「デイ・アフター・トゥモロー」でも主人公の父親(エコな人)が乗るクルマとして登場しており、そのクルマが表す性質が非常に明確なようですね。※劇中ではホンダのエンブレムが外されており、ホンダの協賛でないことがわかる。にもかかわらずインサイトを使用したのはその”意味するところ”が観客に伝わりやすかったからだと推測

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