| パガーニは意外と売り物件が多い? |
パガーニの正規ディーラー、「パガーニ・ニューポートビーチ」にて、即完売の限定モデルである「ウアイラBC」、フェラーリ副社長のオーダーした「ウアイラ・ランポ」が販売中。
ウアイラBCは2016年に発表されたモデルで、「BC」はパガーニの最初の顧客でもあるBenny Caiola氏の頭文字を取ったもの。
同氏はイタリアから無一文でアメリカに渡り、そこで成功した後にパガーニ(当時はゾンダ)の第一号車をオーダーしたと言われ、そのBenny Caiola氏へと敬意を払った限定シリーズが「ウアイラBC」」。
ウアイラBCは「ウアイラ」シリーズでもっともスパルタンなモデルでもあり、出力はウアイラから60馬力向上して789馬力、一方で重量はマイナス132キロ。
ボディ剛性そのものも20%向上し、トランスミッションはXtrac製新型7速オートMTを搭載することで変速スピードもこれまでの半分に。
さらにはエアロパッケージも大きく変更されて強力なダウンフォースを生み出すことが特徴。
その分価格はぐっと上がって約3億7000万円だと報じられているものの、発表と同時に限定台数の20台が即完売しています。
このウアイラBC」の販売価格は「ASK」
なお、このウアイラBCの販売価格は掲示されておらず「ASK」。
走行距離は2133マイルと記載されているので、この手の車にしては結構走っていることになり、つまり購入した時点では売却することを考えたわけではない(転売目的ではない)のかもしれません。
ボディはクリアカーボンにブルーカーボン、そしてブルーとイエローのライン。
テールパイプはチタン製。
もちろんエキゾーストシステム全体もチタン製で、これによって7.1キロの軽量化を達成。
ブレーキはよく見るとブレンボの「新型」ですね。
これは従来品に比較すると9%軽く、しかもこのホイールも標準仕様に比べて(4輪で)6キロ軽いとされているので、バネ下重量はかなり軽くなっていそう。
カナードと一体化したフロントスポイラー。
フェンダー上にはルーバー。
ミラーのステー、ハウジングまでカーボン製です。
インテリアはウアイラと大きく変わるものではなく、しかしアルミ色であったパーツがブラック仕上げに。
このウアイラBCが発表された時期から、パガーニはカラーアルマイトを採用し始めているようです。
中央のディスプレイはフロントリフター(段差越え時にフロントの車高を上げる)作動を表示?
どこまでもカーボンとアルカンターラという、スパルタンなインテリア。
それでいて優雅さも持っているという、不思議な内装ですね。
ペダルの構造は完全にレーシングカー。
ウアイラ「ランポ」も販売中
そしてもう一台、パガーニ・ニューポートビーチで販売されているのが「ウアイラ・ランポ」。
これはフィアット創業者一族にしてフェラーリの副社長、ラポ・エルカーン氏がパガーニに注文した個体。
「ランポ」とはイタリア語で”稲妻”を意味し、各所に稲妻モチーフがあしらわれるほか、1954年のフィアット・タービナ・コンセプト風のカラーリングが施されます。
こちらの個体については走行距離がわずか5マイルで、つまり「全然乗ってない」ということに(パガーニも実走テストを行っていない?)。
転売目的で購入したのではないと思いますが、あまりにすぐに売られると、せっかく手間をかけて造ったパガーニもちょっと悲しいのでは、と思ってしまいます。