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アストンマーティンが「未完成の」ヴァンテージGT3をレースに投入。実戦にてその開発を進める意向

2018/10/06

| 未完成ながらもアストンマーティンはヴァンテージGT3をレースに投入 |

 

アストンマーティンが新型ヴァンテージのレーシングカー、「ヴァンテージGT3」を10月6日のVLNエンデュランスチャンピオンシップ第8ラウンドに出走させる、と発表。
なお、アストンマーティン・ヴァンテージGT3については2019年3月までホモロゲーションが取得できず、よって今回はSPXクラスからの出走となり、勝敗にこだわらずデータ収集のために走る、としています。

ヴァンテージはアストンマーティンきってのピュアスポーツ

現在アストンマーティンのスポーツカーラインアップとしては、この「ヴァンテージ」のほかDB11、DBSスーパーレッジェーラという構成。
いずれも骨格を共有し、エンジンについても共通点が多い(ヴァンテージとDB11 V8は同じAMG製V8エンジン、DB11とDBSスーパーレッジェーラスーパーレッジェーラとは同じV12ツインターボ)ラインアップですが、その中でも「ヴァンテージ」はピュアスポーツだという位置づけ。

実際に新型ヴァンテージ発表時にはGT3の上位クラスに当たる「GTE」参戦用車両である「ヴァンテージGTE」も同時公開。
つまり、これは新型ヴァンテージと、新型ヴァンテージGTEとは一緒に開発されてきたということを意味し、ヴァンテージはレーシングカーに容易にコンバートできる構造や仕様を持っている、ということなのだと思われます。

その後に発表されたのが「ヴァンテージGT3」、そしてGT3より改造制限のきつい(より市販車に近い)「ヴァンテージGT4」で、こういった流れを見てもアストンマーティン・ヴァンテージは相当に高いポテンシャルを持つ、ということになりそう。

なおGTE、GT3、GT4はポルシェ、フェラーリ、ランボルギーニ、アウディ、フォード、シボレーなど強豪ひしめくクラスであり、ベースとなる市販車のポテンシャルが大きく響くことに。
その中でヴァンテージがどういった活躍を見せるのかは非常に興味のあるところではありますね。

今回公開されたアストンマーティン・ヴァンテージGT3のカラーは「スターリンググリーンにAMRライム」アクセント。
アストンマーティンはワークスとして走らせるレーシングカーにはこのカラーを(最近)使用していて、さらにはアストンマーティンのレーシングイメージを反映させたサブブランド「AMR(アストンマーティン・レーシング)」も発足。

AMRブランドから発売するクルマはいずれも限定ではあるものの「スターリンググリーンにAMRライム」アクセントが与えられ、かつレースからフィードバックされたエアロパーツを採用するなど、アストンマーティンはレース活動についてもブランディングの一つに組み込み(レーシングカーと市販車との共通性を高め、より高い価格で、より有利にクルマを販売できる)、ここから利益を得られるような戦略を進めている、と言えます。

レース活動を行うスポーツカーメーカーは多々あれど、しかしそれをブランディングとしてうまく活用できているメーカーは非常に少なく、よってモータースポーツは「金食い虫」だと捉えられがちではあるものの、うまくこれを市販車ビジネスに活かせば「カネになる」ということですね(このあたり、トヨタやホンダは見習うところがあるかもしれない)。

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