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【画期的】中国 Xpengが新型車に「あおり運転対処」ARシステムを搭載。ムカついた車に対しバーチャルでハンマーなどを投げつけてストレス解消

【画期的】中国 Xpengが新型車に「あおり運転対処」ARシステムを搭載。ムカついた車に対しバーチャルでハンマーなどを投げつけてストレス解消

Image:luxuriousbymm(Instagram)

| 運転中の怒り、「絵文字」で解消?画期的なARシステム「ロードレイジ・リリーバー」 |

このシステムであれば「怒り」を「笑い」に変えることもできそうだ

さて、悪質な割り込みや遅い車に遭遇したとき、誰もが感じるのが「怒り」かと思います。

そして今回SNS上で話題となっているのが中国のEVメーカー、Xpeng(シャオペン / 小鵬汽車)が新型車”P7”に搭載したユニークなシステムである「ロードレイジ・リリーバー(Road Rage Reliever)」。

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シャオペン「ロードレイジ・リリーバー(Road Rage Reliever)」はこんなシステム

このロードレイジ・リリーバー(Road Rage Reliever)」は、フロントグラス全面に広がる「87インチもの」ARディスプレイを活用し、割り込みや急停止を行ったクルマに対し「ハンマー」「サンダル」「怒りの絵文字」などをバーチャルで投げつけるもので、これによって怒りの気持ちを解消しようという意図をもって設計がなされています。

こうやって聞くと「ジョーク」のようではありますが、これは深刻な社会問題となっている「あおり運転」、それが引き起こす諍いに対する新しいアプローチであり、ある意味では”路上での問題をより少なくるための発明”だとも言っていいのかも。

日本でも連日のように報じられる「あおり運転」ではありますが、銃社会であるアメリカではその深刻さを増しており、少なくはない数の死者も報じられているため、今後は同様のシステム、あるいはこれに類似するシステムが登場する可能性もありそうです。

「私たちはこれまでテクノロジーを最優先にしてきたが、今年からは体験を最優先にしたいと考えています。この新しいARを駆使したシステムは、危険な行為に走るのではなく、”文明的に”フラストレーションを解消する方法となるでしょう」

ホー・シャオペン(He Xiaopeng) Xpeng CEO

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ARシステム「ロードレイジ・リリーバー」の仕組み

この機能の核心は、Xpengとファーウェイ(Huawei)が共同開発した87インチの巨大なARヘッドアップディスプレイ(AR-HUD)。

これは、ドライバーの視界全体をカバーする、世界初のAIスマートドライビング統合型HUDだと説明されていますが、このHUDは、ファーウェイのLCoS(Liquid Crystal on Silicon)イメージングモジュールによって、超高輝度かつフルカラーの映像を生成することが可能です。

通常走行時だと、車両に搭載された複数のセンサーとAIチップが周囲の車両や障害物の位置と動きをリアルタイムで把握し、正確なAR映像をフロントガラスに投影することとなりますが、この技術により、道案内の表示がまるで道路に直接描かれているかのように見えたり、眼の前の信号機にカウントダウンが表示されたりするもよう。

こういった装備は運転体験をより良いものにする可能性を秘めていますが、同時に(実際に動作する様子は見たことがないのですが)「中国人が、日米欧のクルマを時代遅れだと感じる」のも無理はないのかもしれません。

そしてこの「ロードレイジ・リリーバー」を起動するのは非常に簡単で、その手順は以下の通り。

  1. ステアリングホイール上にあるカスタマイズ可能なボタンを押すだけで、ターゲット車両を自動で認識
  2. ボタンを押すたびに、フルカラーの絵文字がアニメーションで発射され、まるで前方のクルマに命中して爆発したかのように見える
  3. このAR映像は送信者側にしか見えず、他のドライバーに知られることはない

ただし安全性への懸念と可能性

この機能は、運転中のイライラを解消するユニークかつ画期的な方法ではありますが、ARディスプレイ自体の安全性については議論の余地もあるもよう。

一部の研究では、従来のHUDシステムはドライバーの視線を奪い、注意散漫になる可能性があると指摘しており、しかしXpengのAR-HUDは従来のシステムとは異なり、現実の風景にAR要素を重ね合わせるため、運転の妨げにならないよう(実際の風景とどうかするよう)に設計されていると説明がなされています。

それでも、これを使用するドライバーが「対象のクルマに絵文字やハンマーを命中させようと」そのクルマを追い回したりして「自分が逆に煽り運転の加害者になってしまう」可能性も考えられ、実際の安全性については今後の検証を待つ必要がありそうですね。

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参照:luxuriousbymm(Instagram)

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