| まさかの「新車状態」初代ビートルが発見される |
走行35キロ、文字通り新車状態の1964年製フォルクスワーゲン・ビートルが販売中。
なぜ今までほぼ未走行のまま保管されていたのか?ということですが、話は1964年にまで遡り、当時ルディ・ツヴァリッヒさんという人が新車でこのフォルクスワーゲン・ビートルを購入。
購入後そのまま友人の倉庫へと乗って行ってそこで2年保管し、さらにその後別の施設へと移動させ、1966年から2016年まで「全く触れられることがないまま」保存されていた、とのこと。
まさか「新車」の1964年製ビートルが存在するとは
そして保管に当たっては「日光にさらされることなく」、よって塗装はオリジナルのまま(レストアしていない)でも画像の通りピカピカ。
なお、ワイパーブレード、ドアミラー、ハブキャップは未装着のままで別の箱に入れられており、インテリアも完全に新車のまま。
ルディさんが何のためにこのビートルを購入し、何を考えてビートルを保存していたのかは全くの謎。
ずっと閉鎖環境で保管していたことを考えると、将来的に価値が上がるであろうことを想定して「保存」していたのかもしれず、過去にもコルベットを同様の目的にて「ガレージに入れたのち、ブロックを積み上げて密閉空間に保存していた」オーナーも報じられています。
そしてルディさんは残念ながら2014年に死去し、その後このビートルを相続したのが彼の甥。
その後に甥っ子が今回このビートルを売りに出したということになりますが、その価格はなんと1億1000万円、という値付け。
ただ、「新車の」初代ビートルはまず値段のつけようがなく、この価格でも「高い」と断じることはできない、と考えています。
フォルクスワーゲン・ビートルはこう言ったクルマ
なおフォルクスワーゲン・ビートルの登場は1938年にまで遡ることができ、この「フォルクスワーゲン・タイプⅠ」は2003年まで生産。
もともとはポルシェ創業者であるフェルディナント・ポルシェの設計で、これはヒトラーが「安価で、国民の誰もが購入できるクルマを」という要望にフェルディナント・ポルシェが応じたことに端を発します。
「フォルクスワーゲン」という名称自体がドイツ語で「大衆の車」という意味で、その名と意図の通りドイツ国内のみならず、世界中で愛されるクルマに。
その後本国ドイツでは1978年に生産を終了するも、ブラジルやメキシコで生産が継続され、それを合わせるとじつに65年の長きに渡って生産された、自動車史上他に類を見ない記録を保有している車でもあります。
そして初代ビートルの後継と言える「ニュービートル」は1998年に登場し2010年まで販売。
さらに後継として2011年に登場したのが現行「ザ・ビートル」で、こちらは残念ながら2019年に生産が終了することが決まっており、現在日本では生産終了に向け「See You Beetle」キャンペーンを開催中ですね。