マシンの製作を行ったのはマツダスピードの前身となる組織
マツダが1982年のルマン24時間レースに走らせ、その後行方不明となっていたRX-7ベースのレーシングカー「254i(RX-7254としても知られる)」が35年ぶりに発見されることに。
これは13Bロータリーエンジンを搭載し296馬力を発生するレーシングカーで、生産されたのは2台のみ。
そのうちの1台はクラッシュにて廃車となってしまい、唯一生き残った一台が今回「発見された」車体だということになります。
なお、当時これらマシンの製作と参戦を行ったのは株式会社マツダスピード(1983年設立)の前身となるマツダオート東京のモータースポーツ部門で、そのうちの一台、82号車はル・マンを(254iで)14位で完走しています。
マツダは発見された254iを徹底的にレストアすると公表
この「生き残った一台」についてはスクラップにされたと信じられており、今までその存在がずっと確認されていなかったとのこと。
発見に至った経緯は不明ですが、今回はマツダスピードにて、当時このマシンの製作にかかわったエンジニアが「83号車」であることを確認。
つまりル・マンに出場したものの完走できなかったほうのマシンですが(それでも180周目までは8位で走っていた)、ル・マン出場の後に何度かカラーリングを変えながら様々なイベントに登場し、しかしそのあと「行方不明に」なっていた模様。
なお、ル・マンを完走した82号車は後のレース(富士スピードウェイ)にてクラッシュし、こちらは正式に「廃車」が確認されているそうです。
ベースは初代「サバンナ」RX-7つまりSA22C(FB3S)。
ルーフやリアウインドウにその面影を見ることができますね。
面白いのは「ノーズ」で、バンパー先端にはおそらくロータリーエンジンを模したと思われる「おにぎり」が見られます。
マツダは自身によって今回発見されたRX-7 254をレストアし、今後ヒストリックカーイベントに登場させるとしていますが、ル・マンで優勝を飾った「787B」と並んで走る姿を見ることができるかもしれません。
マツダは最近まで「ル・マンで唯一優勝した経験のある日本車メーカー」だった
ちなみにマツダとル・マンは縁が深く、2018年のル・マンにてトヨタTS050ハイブリッドが優勝を果たすまでは唯一ル・マンでの優勝経験を持っていた日本の自動車メーカー。
そしてその「優勝」は1991年のマツダ787Bによってもたらされたもので、こちらは654ccのロータリーエンジンを4基ドッキングさせた2,616ccの「R26B」エンジンを搭載しています。
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