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トヨタが「ほぼデミオ」な新型ヤリスを発表!価格競争の厳しいコンパクトカー市場での生き残りに対する答えがこれだ

2019/04/02

ただしヤリスで参戦しているモータースポーツ活動は?

トヨタがモデルチェンジ版となる新型ヤリス(日本ではヴィッツ。ただしヴィッツも今後世界で統一された”ヤリス”へと改名)を発表。
トヨタによれば「楽しく、経済的で、求めやすい」を特徴に掲げ、そして新型ヤリスは見ての通り「マツダ・デミオ」のバッジエンジニアリング版となっています。

ちなみにこちらがマツダ・デミオ。
デミオの場合はフロントグリルが「下に向かって細くなる」五角形、新型ヤリスのグリルは「下に向かって広がる」台形を採用していますが、ヤリスのほうが開口部が大きかったりダクトが設けられていたりして、攻撃的な印象を受けますね。

つまりは「うまく差別化出来ている」ということになりますが、コンパクトカーの主な客層である女性も「シャープなデザイン、ワイルドなデザインを好む」傾向が高まっているといい、新型ヤリスのルックスはけっこう「ウケそう」だとも思います。

なお、トヨタはマツダと提携関係にあり、エンジン、ハイブリッド含む様々な技術のやり取りのほか、共同にてアメリカに工場を建設することもアナウンスしており、今後はさらに「共通モデル」「共同開発モデル」が増えることになりそう。

思ったよりも新型ヤリスはマツダ・デミオに近かった

なお、今回発表された新型ヤリスはかなりデミオに近く、前後バンパーとランプ類、エンブレムやバッジの他は「内外装とも」デミオのまま。
もちろんトヨタとしては、価格競争の厳しいコンパクトカーセグメントにおいて「コストを抑えたい」と考えていて、これがトヨタの出した正解ということになりそうです(そして、それは間違ってないと思う)。

今回のモデルチェンジに際し、トヨタが発表した新型ヤリスの骨子は下記の通り。

  • 大胆でスポーティーなルックス
  • 高いアクティブセーフティ機能を装備
  • 6速ATを標準にて採用(スポーツモード付き)
  • コネクティビティ強化(7インチタッチディスプレイ、音声認識、USBポート装備、アンドロイド・オート、アップルカープレイ対応ほか)

新型ヤリスのグレード(北米モデル)は「LE」「XLE」のみですが、おそらく日本では異なるグレード名が採用されると思われます。

そして今回、米国仕様のヤリスに搭載されるエンジンは1.5リッター4気筒(110馬力)。
もちろんこれはマツダ・デミオと同じもので、SKYACTIV-G 1.5だと思われ、となるとG-ベクタリングコントロールも備えることになりそうですね。

今回公開されたエクステリアにおける「標準装備」としては16インチアルミホイール、電動ミラー、クロームエキゾーストパイプ等。
ボディカラーは6色で、ヘッドライトは「XLE」グレードだとデイタイムランニングランプ付きのLED。

上がヤリス、下がデミオですが、リアセクションはフロントほど差異が無いようです。

こちらは新型ヤリス。

そしてデミオ。
ホイールも同一で、トヨタとしては新型ヤリスについて「極力コストをかけたくなかった」ということがわかりますが、もともとデミオのスペックや標準装備内容は非常に充実しており、相当に競争力があるとは考えています。

おそらくはトヨタの販売網の大きさもあり、新型ヤリスはデミオより「売れる」ことになりそうで、もちろんそれでもマツダにとっては万々歳であり、両社にとって「Win-Winな」関係だと言えそうですね。

新型トヨタ・ヤリスのインテリアはこうなっている

インテリアだと7インチタッチスクリーンを備え、Android AutoとApple CarPlayにも対応。
インフォテイメントシステムは音声認識機能も備えている、とのこと。
なお、カーナビについてはデミオ同様に「SDカード対応」だそうです。

上位モデルであるXLEにはスマートキー、プッシュボタン式スターター、フォグライト、リアワイパー、バックカメラ+モニタ、テレスコピックステアリングホイール、レザレットシート(本革風の合皮)、オートエアコン、レインセンサー付きワイパー、オートマティックヘッドライトが装備され、これはかなり豪華な内容だと考えて良さそう。

画像を見る限りだと、ステアリングホイールセンターのトヨタマーク以外は「ほぼデミオ」。
スポーク部の加飾、シフトノブのデザイン、ハザードやエアコンのスイッチもデミオと同一ですね。

安全装備もデミオに準じており、アドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート等を備えるほか、ダイナミック・スタビリティ・コントロール(DSC)、トラクションコントロール(TCS)、ブレーキアシスト、ブレーキオーバーライドシステム等が与えられることとなっています。

なお、実車の発表は4月のニューヨーク・モーターショーが予定されていますが、今のところ発売時期、価格については未発表。

ちょっと気になるのは、現在トヨタが「ヤリス」で参加しているモータースポーツ活動はどうするのか、ということ。
今回の「デミオ」ベースのヤリスで継続参戦するのか、それとも別モデルに切り替えるのかということですが、デミオはモータースポーツを想定した設計を持たないと思われますし、他メーカーの設計した車両でレースに参戦するのはトヨタの沽券にも関わると思われるので、ぼくとしては「別車両に切り替えるのでは」と考えています。※新型スープラもBMWとの共同開発ではあるが、ヤリスに比較すると、トヨタの介入度がずっと大きい

VIA:TOYOTA

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