| フェラーリとマクラーレンが公式にニュルを走れば、勢力図が一気に塗り替えられそうだ |
お知らせ
ニュルブルクリンクのラップタイムランキングについて、一覧性を考慮し、変動があった際にには以下の記事を更新することとなりました。
よって、最新の情報については下記を参照いただけますと幸いです。
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さて、ニュルブルクリンク北コースにおけるラップタイムのランキング「2019年最新版」。
ニュルブルクリンクはドイツに位置し、”グリーンヘル”とも呼ばれるサーキットですが、その高低差などクルマに過酷な負担を強いることで知られ、スポーツカーを作るメーカーであればそのテストや性能をはかる指標として”外せない”コースでもありますね。
とくに日本ではその知名度や人気が高く、「ニュルブルクリンクで鍛えた」を売り物とするクルマも多数存在します(最近だとトヨタ・クラウン)。
そこで、ニュルブルクリンクではどういったクルマが速いのかを見てみましょう。
無制限編
まずは、市販車というくくりを外して「レーシングカー」「改造車」というところまで範囲を広げると、ポルシェ919ハイブリッドEVOがブッチギリのトップ。
これはル・マンを三連覇したレーシングカー、919ハイブリッドを更に(レースのレギュレーションを無視して)改造したクルマで、現存する車両の中では「最速」ということになりますね。
ただ、トヨタはル・マンレーサー、TS050ハイブリッドにてこのポルシェ919ハイブリッドEVOの記録を破れるとも公言しており、どこかのタイミングで挑戦が行われるかもしれません。
そして生粋のレーシングカーでなくとも、市販車であるスバルWRX STI Type RA NBRスペシャルが相当に速いタイムを出しており、これはポルシェのハイパーカー、918スパイダーと同等の記録。
つまりWRX STIはそれだけのポテンシャルを持っていて、改造すればここまで速くなる、ということですね。
・ポルシェ919ハイブリッドEVO(レギュレーション無視のレーシングカー/2019)・・・5:19.55 オンボード ・ポルシェ911GT2 RS MR(改造車/2019)・・・6:40.33 オンボード ・マクラーレンP1 LM(サーキット専用、P1 GTRの公道版/2017)・・・6:43.2 オンボード ・Next EV NIO EP9 (ニュルアタック仕様/2018)・・・6:45.90 オンボード ・スバルWRX STI Type RA MBR Special(ニュルアタック専用の改造車/2018)・・・6:57.5 オンボード ・BMW ACL2(M235iのACシュニッツァーによるチューンドカー)・・・7:25.8 オンボード |
市販車編
そしてこちらは市販車におけるニュルブルクリンクのランキング。
改造車、同形式の同一車種は除外してあります(同じ世代の、同じ車が複数回アタックして記録を塗り替えたとしても、最新のものだけを採用)。
トップは相変わらずランボルギーニ・アヴェンタドールSVJですが、マクラーレン600LT(15位)、フェラーリ488ピスタ(9位)といったニューカマーの姿も。
フェラーリ、マクラーレンは(ランボルギーニ、ポルシェと異なり)公式にニュルブルクリンクへのアタックを行わず、よってこれらはカーメディアが挑戦したタイムということになりますが、もしフェラーリとマクラーレンが「メーカー公式にて」万全の体制を整えてニュルブルクリンクを走ったならば、現在のランキングは大きくその内容が変わるのかもしれません。
- ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJ 6:44.97(2018)オンボード
- ポルシェ911GT2 RS (3656万円)6:47.3(2017) オンボード
- ラディカルSR8LM(1780万円) 6:48.00(2009)オンボード
- ランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテ(3418万円) 6:52.01(2017) オンボード
- ラディカルSR8 6:56.08(2005)オンボード
- ポルシェ911GT3 RS(?万円/2018) 6:56.4 オンボード
- ポルシェ918スパイダー(9500万円) 6:57.00(2013)オンボード
- ランボルギーニ・アヴェンタドールSV(5179万円) 6:59.73(2015)オンボード
- フェラーリ488ピスタ 7:00.03 オンボード ←NEW!
- ダッジ・ヴァイパーACR 7:01,30(2017)オンボード
- メルセデスAMG GT R Pro 7:04.632(2018)オンボード
- NIO EP9 7:05.12(2018)
- マクラーレン720S 7:08.34(2018)オンボード
- 日産GT-Rニスモ(1500万円) 7:08.68(2015)オンボード
- マクラーレン600LT 7:08.82(2019) ←NEW!
- メルセデスAMG GT R 7:10.92(2017) オンボード
- グンペルト・アポロ・スポーツ(3800万円?) 7:11.57(2009)オンボード
- ダッジ・ヴァイパーSRT-10 ACR(1500万円?) 7:12.13(2010)オンボード
- ポルシェ911GT3(2115万円) 7:12.7(2017)オンボード
- シボレー・コルベットZ06 7:13.9(2017) オンボード
- レクサスLFA ニュルパッケージ(4450万円?) 7:14.64(2012)オンボード
- ドンカーブートD8 RS(1000万円?) 7:14.89(2005)オンボード
- シボレー・カマロZL1 1LEパッケージ 7:16.04(2017)オンボード
- ポルシェ911ターボS(991.2)7.17.00(2018)
- ポルシェ911GT2RS/997(2800万円?) 7:18.00(2010)
- ジャガーXE SV プロジェクト8(?万円) 7:18.361(2019)←NEW
- ラディカルSR3ターボ(1350万円) 7:19.00(2003)オンボード
- 日産GT-R 7:19.10(2013)
- シボレー・コルベット ZR1(1490万円) 7:19.63(2012)オンボード
- フェラーリ488GTB 7:21.63(2016) オンボード
- ダッジ・ヴァイパーACR 7:22.01(2009)オンボード
- シボレー・コルベット Z06 Z07パッケージ(1265万円) 7:22.68(2011)
- グンペルト・アポロ・スポーツ 7:24.00(2007)
- ポルシェ911 カレラGTS 7:24.00(2017)
- 日産GT-R 7:24.22(2011)オンボード
- マセラティMC12 7:24.27(2004)オンボード
- パガーニ・ゾンダF クラブスポーツ 7:24.44(2005)オンボード
- ランボルギーニ・アヴェンタドールLP700-4(4317万円) 7:25.00(2011)
- フェラーリ エンツォフェラーリ 7:25.21(2002)オンボード
- メルセデスAMG GT63S 7:25.41(2018)
- KTM X-BOW R 7:25.72(2012)オンボード
- メルセデスSLS AMGブラックシリーズ 7:26.40(2014)オンボード
- 日産GT-R 7:26.70(2008)オンボード
- ポルシェ911 GT3 RS 4.0 7:27.00(2011)オンボード
- フェラーリ812スーパーファスト 7:27.48(2019)オンボード←NEW!
- BMW M4 GTS(1950万円)7:27.88(2016)オンボード
- フェラーリ458イタリア(2920万円) 7:28.00(2009)オンボード
- マクラーレン MP4-12C(2869万円) 7:28.00(2010)
- ランボルギーニ・ウラカンLP610-4(2970万円) 7:28.00(2015) オンボード
- ポルシェ911 GT3RS(991)7:28.00(2015)
- ポルシェ カレラGT 7:28.71(2003)オンボード
- シボレー・カマロZL-1 7:29,6(2016) オンボード
- メルセデスSLS AMG GT 7:30.00(2012)
- ポルシェ911GT2(997) 7:31.00(2012)
- アルファロメオ・ジュリア・クアドリフォリオ 7:32.00(2016)オンボード
- アウディR8 V10 Plus 7:32.00(2015)
- ポルシェ911ターボS 7:32.00(2010)
- ポルシェ718ケイマンGT4 7:42.00(2019)←NEW!
- フォード・シェルビーGT350R 7:32.19(2015)
- パガーニ・ゾンダF 7:33.00(2005)
- ポルシェ911GT3 RS(997.2) 7:33.00(2010)
- ポルシェ911GT3(997) 7:33.00(2007)
- ケーニグセグCCX 7:33.55(2006)オンボード
- ポルシェ911(991.2)カレラS 7:33.67(2015) オンボード
- ケーニグセグCCR 7:34.00(2004)
- レクサスLFAニュルブルクリンク・パッケージ 7:34.00(2012)
- アウディR8GT(2742万円) 7:34.00(2010)
- 日産GT-R V-spec 7:34.46(2009)
- メルセデスAMG GT S 7:35.00(2016)
- ルーフRT12 7:35.00(2005)オンボード
- マクラーレン650S スパイダー 7:35.00(2015)
- BMW M5コンペティション 7:35.90(2019)オンボード←NEW!
- シボレー・カマロZ28 7:37.47(2014)
- ポルシェ911カレラS 7:37.90(2011)
- ポルシェ・パナメーラ・ターボ 7:38.00(2016) オンボード
- ポルシェ911ターボ 7:38.00(2006)
- レクサスLF-A 7:38,00(2010)
- BMW M4 CS 7:38.00(2017)
- ランボルギーニ・ガヤルドLP570-4スーパーレッジェーラ 7:38.00(2010)
- ポルシェ・パナメーラ・ターボ 7:38.00(2017)
- シボレー・コルベット C6 ZR1 7:38.00 (2009)
- BMW M5(F90) 7:38.92(2018)
- フェラーリ430スクーデリア 7:39.00(2007) オンボード
- ランボルギーニ・ムルシエラゴ LP640 7:40.00(2006)
- メルセデス・ベンツSLRマクラーレン 7:40.00(2003)
- ブガッティ・ヴェイロン 7:40.00(2005)
- ポルシェ911GT3 7:40.00(2009)
- ルノー・メガーヌR.S. 7:40.1(2019)オンボード←NEW!
- フォードGT 7:40.6(2018)
- ポルシェ・ケイマンGT4/981 7:42.00(2016)
- ポルシェ・タイカン(グレード不明) 7:42.00(2019)動画 ←NEW!
- ポルシェ911GT3 RS 7:43.00(2003)
- ホンダ・シビック・タイプR 7:43.80(2017) オンボード
- パガーニ・ゾンダ C12S 7:44.00(2009)
- アウディR8 V10 5.2FSI 7:44.00(2009)
- ブガッティEB110 SS 7:44.00(1993)
- メルセデスCLK 63ブラックシリーズ 7:45.00(2007)
- メルセデスAMG E63 S 4MATIC+ 7:45.19(2017)
- ポルシェ911GT2 7:46.00(1999)
- ポルシェ718ケイマンS 7:46.70(2016)
FF最速モデルは?
現在のところ、FF最速はルノー・メガーヌR.S.(88位)。
次いでホンダ・シビック・タイプR(93位)となりますが、これらに「ゴルフGTI」を加えた3者は代をまたいで熾烈な「FFトップ争い」を繰り広げられており、抜きつ抜かれつの攻防を繰り広げています。
ホンダは「シビック・タイプR」のマイナーチェンジ版、フォルクスワーゲンはゴルフ8世代のGTIにて、メガーヌRSに挑戦してくるのは間違いなさそうです。
セダン最速モデルは?
セダン最速モデルについては、現在ジャガーの「XE SV プロジェクト8」(26位)。
これにメルセデスAMG GT 63 S(40位)、アルファロメオ・ジュリア・クアドリフォリオ(55位)、BMW M5コンペティション(72位)、ポルシェ・パナメーラ・ターボ(80位)が続きます。
現在ではスーパーカー顔負けの馬力を誇るセダンも多数存在するものの、やはりその重量バランス、車体重量そのものの重さに起因して、生粋のスポーツカーには「及ばない」ようですね。
EV最速モデルは?
現在のところEV最速モデルはNIO EP9(12位)。
ただし、これはEVスタートアップであるNIOが、その名を売るために用意したコスト度外視のモデルであり、これをリストに加えるのはちょっとアンフェアかも。
これを除くとトップはポルシェ・タイカン(91位)ですが、テスラがモデルSのスペシャルバージョンで「7分以下を狙う」としており、これが実現できればニュルブルクリンクの市販車ランキングTOP10に入ることになりそうですね。
SUV最速は?
残念ながら今回のTOP100にはSUVは一台も入っていませんが、ニュルブルクリンクにおける市販SUVのトップタイムはアルファロメオ・ステルヴィオの7:51。
総合ランキングでは130位辺りに位置すると思われ、いかに「最速SUV」といえど、重量や重心の不利を覆してスポーツカーに対抗するのは難しい、と言えそうです。
ただし最近では「ランボルギーニ・ウルス」など、スポーツカーよりも速くサーキットを周回するSUVも登場しており、今後は重量や重心に起因するビハインドを「テクノロジーで」ひっくり返してしまうクルマがどんどん出てくるのかもしれません。
ランキングから漏れたクルマは?
そして今回、TOP100から押し出されたのはフェラーリ599GTB、ランボルギーニ・ムルシエラゴ、フォルクスワーゲン・ゴルフGTIクラブスポーツ、アウディTT RS、BMW M3 GTSクーペなど。
ランキングを見渡してもわかるとおり、「2000年代前半の」スーパーカーの姿がほぼ消え去ろうとしています。
以上がニュルブルクリンクのラップタイムTOP100最新版ですが、傾向としては「後輪駆動のクルマの躍進が目立つ」。
ちょっと前までは4WDスーパースポーツ、もしくは超軽量スポーツカーが上位を席巻していたものの、最近だとポルシェ911GT2 RS、フェラーリ488ピスタ、マクラーレン720S、AMG GT R proといった後輪駆動の面々も。
エンジンレイアウトについては、やはりミドシップ、リアエンジン(911のみですが)といったところが有利であるようですね(一部、AMG GT系やダッジ・ヴァイパーなど、フロントエンジンのクルマが上位にランクイン)。