| それでも、この出来栄えを見ると「買える人」には高くない買い物だろう |
アストンマーティンが子供向け乗用DB5、「DB5ジュニア」を発表。
これはキッズ用の乗用トイを手掛けるザ・リトル・カー・カンパニーとのコラボレーションによるものだそうですが、そのスケールは実車の2/3とかなり大きく、そして開発にあたっては実車を3Dスキャンしたとあって、その出来栄えや佇まいは実車に迫る勢いです。
スペックとしては全長3メートル、幅1.1メートル、シャシーはアルミ製のハニカム構造、ボディはコンポジット素材、そして重量は270kg(気軽に持ち運べる重量ではない)。
パワーソースは6.8PSを発生するエレクトリックモーター(原チャリよりもパワフル!)、駆動輪は後輪のみ、そして最高速度は時速48km。
メーターまでもが実際のアストンマーティンDB5同様に
ボディカラーはオリジナルのアストンマーティンDB5でも有名な「シルバーバーチ」。
ホイールは10インチ、ちゃんとワイヤースポークです(回生ブレーキ内蔵)。
もちろんヘッドライト、ブレーキライト、ウインカーなどは実車同様に動作します。
ちなみにトランクも実車同様に開閉し、モノを収納できる、とのこと。
エンブレムも実車同様ですね。
メーターについても実車と同じスミス製
いずれもちゃんと動作し、ただし燃料計などいくつかは「バッテリー残量など」エレクトリックカー特有の表示へと改められているそうです(油温はモーターの温度へと変更されている)。
さらに驚かされるのはサスペンションも実車と同じものが採用されているという事実で、フロントにはダブルウィッシュボーン(ロールセンターとキャンバーゲインは実車と同じ)、リアにはライブアクスルを採用。
バッテリーパックはボンネット内部に収納され、航続可能距離は約16~32キロ(速度等、運転状況に左右される)。
オプションで大容量バッテリーも選べるようですね。
ちなみに座席については、子供二人が並ぶのはもちろん、「大人と子供」が並んで乗ることもできるように配慮されており、「親子でドライブ」も可能です。
なお、この「標準」DB5ジュニアに満足できない人に向け、さらなる上位モデル「DB5ヴァンテージ・ジュニア」も用意され、こちらの出力は「倍」の14PS。
こちらはリミテッドスリップデフ、軽量カーボンボディ、追加バッテリーパック(航続距離は32~64kmに伸びる)が装備されることになり、最高速度は「確認できないレベル」にまで向上するのだそう。
このDB5ジュニアとDB5ヴァンテージ・ジュニアはともに限定生産だとアナウンスされていて、その台数はあわせて1,059台、価格はDB5ジュニアで35,000ポンド(邦貨換算で約495万円)、DB5ヴァンテージ・ジュニアで45,000ポンド(約636万円)。
これだけの出来を見るとその価格に納得せざるを得ませんが、DB5ジュニアはトヨタ・ハリアーの最も高価な「2.5ハイブリッドE-Four Z レザーパッケージ」の504万円、メルセデス・ベンツGLBのエントリーグレード「250d」の512万円と同じくらいというのが驚きです。