| 発売はともかく、実用面では大きな不安が残る |
さて、昨年8月に突如姿を表した水素ハイパーカー、「ハイペリオンXP-1」。
ラスベガスにて開催される家電やテクノロジー関連のショー「CES2021(今年はオンラインのみでの開催)」にて再度その姿が公開され、同時に実車がラスベガスのメイン通りを走行するというパフォーマンスを披露しています。
-
アメリカから水素を動力源とするハイパーFCV「ハイペリオンXP-1」登場!0-100km/h加速は2.2秒
| このハイペリオンにはバックグラウンド含め謎が多い | ちょっと前からティーザーキャンペーンを行っていた新興ハイパーカーメーカー「ハイペリオン」。今回、そのニューモデル「XP-1(プロトタイプ)」を ...
続きを見る
そのメカニズムには謎が多い
なお、このハイペリオンXP-1は10年にもわたる研究によってようやく形を表したとされており、しかしその詳細は謎のまま。
現状わかっているのはFCVであること(しかしそのシステムは不明。Lightweight Hydrogen Propulsion System=軽量水素推進システムとだけアナウンスされている)、ウルトラキャパシタ、いくつかのエレクトリックモーター、3速トランスミッションを有する4WDであること、5分で水素をチャージでき、一回の充填によって1635kmを走行できること、0-100km/h加速は2.2秒、最高速度は356km/hであること。
車体は「チタンカーボン(パガーニ同様、チタン繊維を編み込んだカーボンファイバーだと思われる)、キャビンを覆うのは合計134インチの面積を持つカーブガラス。
逆にわかっていないのはその「価格」で、いったいいくらするのかが全く不明。
ただし、それでも来年には納車を開始するともコメントしているので、実際に注文を入れている人がいるのだと考えられます。
ちなみに燃料の「水素」チャージについてはインフラが全く追いついておらず、よってハイペリオンは自前の「安全な」水素ステーションの建設も視野に入れているようですね。
なお、インテリアについては公開されていないものの、内装も外観同様に独特のデザインと先進性を持つとされ、「98インチのカーブ液晶を持つ」とも報じられています。
この「ハイペリオン(Hyperion)」は2011年に創業された新興テクノロジー企業で、その核は「水素、自動車、宇宙」産業ですが、このXP-1のほかにどういった収入源があるのかも謎のままで、こういった企業が存続しているのも「アメリカらしい」ところですね。
そのルックスは地球のものとは思えない
今回ラスベガスを走ったのはカモフラージュが施されたプロトタイプ。
ただしその「完成状態」はすでに公開されており、プロトタイプが公開済みCGと大きく変わらないということもわかります。
ちなみにサイドからリアへと繋がる帯のようなブレードは「太陽電池」。
ディヘドラルドアを採用していますが、これは「勝利の女神」、ニケ(ナイキもここから命名)にインスパイアされた、とのこと。
参照: Hyperion