| C8コルベットオーナーの「平均年収」を知りたいものだ |
さて、GM Authority報じるところによると、ミドシップへと移行したC8世代のコルベットを購入する世帯平均年収は、それまでのC7世代コルベットオーナーの世帯平均年収より「76,000ドル(約790万円)」も高い、とのこと。
これは北米GMの副社長の言として報道されたもので、世帯年収の平均額そのものは報道されておらず、しかし「いったいC8コルベットの平均年収はいくらなんだ・・・」という感じですよね。
同じクルマなのに、ここまで差があるとは
なお、C8世代のコルベットは、それまでの「フロントエンジン」を捨ててミドシップへと移行。
もちろんこれは欧州製スーパースポーツに対抗するためではありますが、その際に大きな反発があったのもまた事実です。
ただ、そういった反発を見せたのは「旧来のコルベットオーナー」。
この旧来のコルベットオーナーというのはいわゆるベビーブーマー層で、C8にスイッチするまでのコルベットの販売につき、ベビーブーマー層が成人を迎える時期にピークを迎え、あとはずっと下がりっぱなしだと言われます。
つまりは同じ人ばかりがずっとコルベットを乗り継ぎ、新しいファンを獲得できていないということなのかもしれません。
シボレーは「これまでのファン」を切り捨てる覚悟でコルベットのモデルチェンジを行った
そしてシボレーは「ミドシップへの」シフトを行なうにあたり、こういった旧来のコルベットファンを切り捨てることに決めたようで、C7世代まででは人気のあった「メッキホイール」等いくつかのオプションを”時代遅れ”だとしてC8世代ではあっさりカット。
さらに「若い世代にアピール」することを優先的に考えたと言われ、「コルベット」と名はつくものの、全く新しいクルマとして仕切り直したようにも見えますね。
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実際にC8コルベットは大ヒット
果たしてモデルチェンジを迎えたコルベットですが、これはまさしく大ヒットとも言うべきクルマとなっています。
さらに販売台数のみではなく、大きな副産物があったといい、それは「オプション」。
北米でのC8コルベットはベースモデル(1LT)で600万円ちょっとからのスタートですが、これに対して数百万円のオプションを装着する例が多く、発売間もない頃のデータだと「ノーオプションは1人だけ」。
こういった例はこれまでのコルベットには見られないもので、シボレー(GM)は予想外の利益を得ることとなったわけですね。
なぜC8世代のコルベットオーナーは多数のオプションを装着?
そして疑問なのが「なぜC8世代のコルベットオーナーは多数のオプションを装着するのか」。
その理由の一つが「高い収入」であり、つまりお金に余裕があり、自分が納得する仕様のクルマにするために費用を投じているということになりそうです。
じゃあなぜC8コルベットのオーナーのみがそんなに高い収入を誇るんだという疑問も当然出てくることになり、それについては「これまでフェラーリやランボルギーニ、ポルシェといった欧州製スーパースポーツに乗ってきた人々の注意を引いたから」だと考えています。
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こういった人々がフェラーリやランボルギーニ、ポルシェから乗り換えるとは考えにくいものの、「それまでは眼中になかった、レトロなFRアメリカンマッスルが、近代的なミドシップスポーツに生まれ変わり、かつ高い戦闘力を持っている」ということで注目した可能性が大。
そして、これまでスーパーカーに乗ってきた、年収数千万円以上という人々が「コルベットでも買ってみるか・・・」とC8コルベットを”買い増し”し、フェラーリやランボルギーニ、ポルシェと同等の感覚でオプションを装着していったんじゃないかと考えているわけですね。
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そう考えると、コルベットがリスクを冒してまでミドシップにスイッチしたのには大きな意義があるとも考えられ、利益的にも、そしてブランディング的にも大きな効果があったと言えそうです。
参考までに、アメリカと同様、日本でもコルベットに興味を示しているのは「欧州のスーパースポーツオーナー」だとされ、日本においても成功を収めることになるのかもしれません。
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参照: GM Authority