| アストンマーティン・ヴァルキリーは2017年発表、当初の予定であればすでに納車が始まっている頃だが |
さすがに派生モデル、今後の計画含めて多額の投資を行っているだけに、ヴァルキリー計画をキャンセルすることはできない
さて、開発が難航しているアストンマーティン・ヴァルキリー。
それでも市販化に向けて着実に進んでおり、今回は「ヴァルキリーの別バージョン」画像がリークされることに。
この画像は、匿名の情報提供者がJalopnikに対して送信したもので、(おそらくは購入者限定の)ウエブサイトのスクリーンショットだと見られ、「Confidential(機密扱い)」という文字も写っていた模様。
なお、アストンマーティンは株主向けの会合にて「ヴァルキリーの派生モデルを発売する」とコメントしており、この画像はその「派生モデル」なのかもしれません。
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今回リークされたアストンマーティン・ヴァルキリーは「極悪」エアロを装着
参考までに、こちらは「通常の」ヴァルキリー(プロトタイプ)」。
こちらと比較すると、今回リークされたヴァルキリーは、フロントに大型スプリッターを備え、フロントフードやフロントフェンダーの形状が変更され(内側のカットアウトが大きくなっている)、かつ後方確認用のカメラがドアミラーへと置き換えられています。
そしてリアセンターにはシャークフィン、リアエンドには巨大なウイングが装着されていることもわかります。
アストンマーティンは「ヴァルキリーAMR Pro」の発売も予定しているが
なお、アストンマーティンはヴァルキリーのサーキット走行専用モデル「ヴァルキリーAMR Pro」を発売する予定。
これはヴァルキリーをさらに過激に磨き上げたもので、「地上最速」「F1よりも速い」とアストンマーティンが豪語するクルマです。
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ただ、今回リークされたヴァルキリーを見るに、ヴァルキリーAMR Proとはまた異なるクルマであるようにも見え、もしかするとルマン24時間「ハイパーカークラス=LMH」参戦用のマシンじゃないかと思ったり。
アストンマーティンは比較的早い段階から、このLMHへと参戦の意向を示していたものの、その後業績が悪化し、経営陣が入れ替わる際に「LMH参加取り消し」を公表しています。
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ただ、当時とは異なり、ポルシェ、フェラーリ、アウディといったメジャーメーカーが相次ぎ参戦を表明しており、その状況の中で「もう一度、アストンマーティンのつくるミドシップカーの威力」を示すために参戦を検討している可能性もないとはいえないな、と考えているわけですね。
というのも、アストンマーティンはこれまでミドシップカーを市販したことがなく、しかし今後は「ヴァルハラ」「ヴァンキッシュ」等ミドシップカーを発売し、フェラーリはじめマクラーレン、ランボルギーニ、ポルシェに対抗する意向を示しています。
そして、それら「以前からミドシップスーパーカーを作り続け、実績もある」自動車メーカーに対する優位性を示すためにも、アストンマーティンはなんらかのエビデンスを残す必要があり、それが「ルマン24時間レース」、そして「ハイパーカークラス」だとも捉えています。
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参照: Jalopnik