| 安価なモデルを拡充し続けてきた前CEOとは真逆の戦略なのが面白い |
そしてついに、Gクラスも「AMG」「マイバッハ」と同列に語られるように
さて、メルセデス・ベンツのトップがディーター・ツェッツェ氏からオーラ・ケレニウス氏へと交代するにあたり、この1年ほどの間に様々な動きが生じていますが、メルセデス・ベンツのサブブランドである「マイバッハ、AMG」そしてそこへGクラスをプラスして”新しいビジネスグループ”を設立する可能性があると報じられています。
ただ、これらが独立した会社となったり、ネーミングが変更されることはなく、しかしこれはオーラ・ケレニウス氏の「収益性の高いモデルへと販売を集約する」という戦略の一つだとも。
参考までに、ディーター・ツェッツェ氏はブランドの若返りを最重要視しており、そのため(比較的若い世代が購入するであろう)Aクラスとその派生モデル(GLAやCLAなど)の展開に注力していたので、面白いことにメルセデス・ベンツは、この短期間において「真逆の」戦略を採用してきたということになりますね。
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メルセデス・ベンツは社内のマーケティングコストを合理化
なお、メルセデス・ベンツはつい最近にも「Cクラス・クーペ/カブリオレ、Eクラス・クーペ/カブリオレを統合して”CLEクラス”を設立する」とも報道されていますが、同社内部ではけっこう大きな「うねり」が生じているのかもしれません。
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メルセデス・ベンツ(ダイムラー)の広報担当者が語るには「社内のマーケティングコストを合理化し、新戦略の重要な柱とされる3つのサブブランドを強化する」ためだといい、これら3つに対して今後さらなるコストを投下することになりそうです。
メルセデスAMGはメルセデス・ベンツのハイパフォーマンス部門、メルセデス・マイバッハはロールス・ロイスやベントレーといったブランドに対抗するラグジュアリー部門、そしてGクラスは世界中でセレブが愛するアイコンとして認知されていますが(なぜ、この無骨なオフローダーがここまでプレミアム化したのかは謎)、これらを他社との競合における強力な武器に仕立て上げたいということなのでしょうね。
そして件の広報担当者は、「個々のブランドの独立性、強いアイデンティティ、進化した企業文化を維持するだけでなく、さらに拡大し、研ぎ澄ましてゆく」と述べており、より先鋭化するとともにバリエーションも拡大されてゆくものと思われます。
さらに、この3つを統合して率いるのはメルセデスAMGのボスであるフィリップ・シーマー氏だとも言われますが、たしかに現行GクラスのフロントサスペンションについてはAMGが設計していたりと、両者には浅からぬ関係もある模様。
現時点では具体化した話は報じられず、しかし早ければ9月にはなんらかの発表があるといい、一体何が起きるのかを楽しみに待ちたいところですね。
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参照:Automotive News