| ブガッティ自身は2015年に一度、タイプ57SCアトランティークを蘇らせようとしたことがあった |
EV時代になれば、今よりは「ニューモデルの開発難易度が下がる」と思われ、新たな展開も期待できる
さて、ベルギー出身のカーデザイナー、Habib ORHAN氏が個人プロジェクトとして考案した「ブガッティ100オマージュ 2036」。
これは1936年に誕生した「世界で最も美しいクーペ」、タイプ57SCアトランティークをモチーフにした作品であり、その登場からちょうど100年後にその「オマージュモデルが登場したら」という設定によるもの。
ブガッティ・タイプ57SCアトランティークに搭載されるエンジンは直列8気筒3.3リッター、出力は200馬力(スーパーチャージャーつき)で、最高時速は200キロを超える「当時のハイパーカー」。
このタイプ57シリーズ(ボディ形状はアトランティーク含め4種類ある)は創業者であるエットーレ・ブガッティの息子であるジャン・ブガッティによる設計であり、タイプ57SCアトランティークは「世界で二番目に高価なクルマ」、ブガッティ・ラ・ヴォワチュール・ノワールのインスパイア元としても知られていますね。
-
ブガッティが「世界で2番めに高価なクルマ」、ラ ヴォワチュール ノワールを公開。当初からわずかに変更を受け、インテリアはハバナブラウン
| たった一台のラ ヴォワチュール ノワールのために、ブガッティはすべてのパーツの耐久・品質テストを行っている | おそらく今後、さらなるワンオフモデルも作られることになりそうだ ブガッティがついにワ ...
続きを見る
そのデザインはタイプ57SCアトランティークに忠実に
同氏はこのブガッティ100オマージュ2036をデザインするにあたり、まずはフロントフェンダーやリアフェンダーの特徴的なライン、そしてロングノーズ・ショートデッキを再現することに務めています。
その結果誕生したのがこのブガッティ 100オマージュ2036ですが、見事なロングノーズを持っており、「例の」フロントフェンダーもしっかり再現。
そしてスプリットウィンドウに左右分割型ボンネットもしっかり再現。
こちらはまた別のボディカラーを身にまとったバージョン。
2036年モデルということでパワートレーンは「ピュアエレクトリック」ということになりそうですが、電動化時代になるとほとんどのクルマが「スケートボード型シャシー」を採用することになるものと思われ、そうなると「より多くのモデルを、より高い自由度にて」開発することが容易となるのかもしれません。
ブガッティは自社で「タイプ57SCアトランティーク」モチーフのコンセプトカーを作ったことも
なお、ブガッティは少し前に「シロンの下」に位置するハイパーカーを投入しようと考えていたことがあり、その際に製作したのが「アトランティック・コンセプト」。
シロンと共通するデザインを持ちながらもタイプ57SCアトランティークの持つ要素を盛り込んだデザインが与えられ、実際にペブルビーチ・コンクール・デレガンスに出品してその反応を問い、市販化に結びつけようとしたことがあるようですね。
ただ、その計画を実行しようとした段階にて折悪しくディーゼル不正事件が明るみになってしまい、結局このプロジェクトは「白紙撤回」されたといいますが、もしこれが発売されていたならば、今のブガッティはまた違ったものとなっていたのかもしれません。
合わせて読みたい、ブガッティのコンセプトカー関連投稿
-
ブガッティ最後の「ガソリンエンジンモデル」はこうなる?タイプ57SCへのオマージュ、”ブガッティ・ラ・フィナーレ”
| ブガッティはあと10年はガソリンエンジンを継続する | https://www.flickr.com/photos/110074903@N02/49886032236/in/dateposted- ...
続きを見る
-
その名はブガッティ「スパルタカス」!ブガッティ初のSUVをイメージしたレンダリングが公開
| けっこうブガッティの特徴をよく捉えている | CGデザイナー、 Sajdin Osmancevic氏による「ブガッティのSUV」が公開に。ブガッティ自身はSUVに対して否定的な考え方を持っていて、 ...
続きを見る
-
未来のブガッティは原点回帰?1920年代のレーシングカーをイメージした「ブガッティ35 Type D」公開。2015年に作成されながらもようやく今、「解禁」となる
| 未来の「個人向け」自動車はピュアさを追求することになりそうだ | さて、ドイツのUedelhoven Studiosなる会社が「ブガッティ35 タイプD」を公開。一見するとよくある「個人デザイナー ...
続きを見る
参照:Habib ORHAN