| 「レストア」といっても完全に元通りに戻す必要はないようだ |
レストアの「ビフォー・アフター」を見ると同一のクルマとは思えない
ポルシェが「ポルシェ クラシックレストアチャレンジ」を実施し、その勝者を決定したと発表。
これは全米40の正規ディーラーを対象とし、メンテナンスを必要とする歴代ポルシェをいかに美しくレストアを行うかというコンテストだそうですが、今回各々のディーラーが持ち寄ったのは1956年製の356から初代986ボクスターにまで多岐にわたり、もちろん928や944もここに加わったようですね。
なお、インディアナポリス・モーター・スピードウェイでは、これまでの審査を勝ち抜いた3台のファイナリストがポルシェ・カーズ・ノース・アメリカ(PCNA)の関係者による審査に加え、スポーツカー・トゥギャザー・フェストに参加したファンの投票によって決定され、その結果、ポルシェ・オンタリオによってレストアされた1989年型911タルガ(Gモデル)が優勝を果たすことに。
その審査内容は非常に厳格
この選考にあたっては、真正性、クラフトマンシップ、ドキュメンテーション(書類)など、さまざまな要素が審査されることになり、PCNAのポルシェ・クラシック・マネージャーであるジョナサン・シーバー氏によると、今回の勝者について「3.2カレラのエンジンやツートンカラーのインテリア、そしてドキュメントに至るまで、すべてが完璧に仕上げられていました」"とコメント。
具体的な内容は明らかにされていないものの、この911は11万7千マイル(18万8293キロ)を走行しており、ビフォーアフターの写真を見る限り、かなり大掛かりなレストアが施されることに。
なお、この911は内外装ともに「RSモデル(おそらくはナナサンカレラ)」にインスパイアされており、さらにはディーラーが性能をアップさせたていると報じられています(となると、完全にもとどおりに戻す必要はなく、カスタムを行っても構わないようだ)。
レストア前はこんな感じ
そしてこちらが「レストア前」の911。
レストア後の姿を先に見ると、これらが同一のクルマとは信じられないほどですね。
こちらはレストア中。
インテリアはこう。
かなりくたびれた感じです。
ピストンのビフォーアフター。
エンジンもレストア中。
ダッシュボードやステアリングホイールを張替えている状態。
ポルシェの場合は「生産したクルマの70%が現在も路上を走行中」だといいますが、今後はレストアを要する車両が多数登場するものと思われ、しかしオリジナルの状態に戻すだけではなく、こういった「カスタム」を盛り込めるとなると一層の楽しみが広がることになりそうですね。
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