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メルセデス・ベンツが「一回の充電で1000kmの走行が可能な」ヴィジョンEQXX正式発表!内装に「家庭ごみや使用済みオムツから再生した」素材を使用するなど過激なエコも

メルセデス・ベンツが「一回の充電で1000kmの走行が可能な」EQXX正式発表!内装に「家庭ごみや使用済みオムツから再生した」素材を使用するなど過激なエコも

| おそらくメルセデス・ベンツが「そうしたかった」のではなく、様々な環境団体へのメッセージなのだろう |

今回もメルセデス・ベンツは「実現できそうな」技術を出してきたようだ

さて、メルセデス・ベンツが「一回の充電で1000キロの走行が可能」だとするコンセプトEV、メルセデス・ベンツ・ビジョンEQXXが正式発表。

じつに5カ月以上にわたるティーザーキャンペーンを経ての登場であり、現時点ではコンセプトモデルにすぎないものの、メルセデス・ベンツが”史上最高効率”と呼ぶこの車に搭載される技術のほとんどが、なんらかの形で実現することになるものと思われます。

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最大の特徴はコンパクトで軽いバッテリー

なお、メルセデス・ベンツはこれまでのティーザー動画においても「バッテリー容量を増やせば、誰だって航続可能距離の長いEVを作ることができる」としながらも、「しかし我々はバッテリーの大容量化に頼らない航続距離の伸長を目指す」とも。

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もちろん、メルセデス・ベンツが「そうする」理由とは、バッテリーが大きいと車重が重くなり、その重量がさらにバッテリーに余計な負担をかけ、ブレーキやハンドリングにも影響を及ぼすことになり、むしろ効率が悪化するため。

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そこでメルセデス・ベンツは、EQXXにおいて「軽量化とエアロダイナミクスの改善に焦点を当てる」というよりスマートなコンセプトと技術によって、1000キロもの航続距離と100kmあたり10kWh以下という”信じられないほどの”効率を達成しているわけですね。

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その高効率を達成するための「核」はなんといってもバッテーリーパックであり、これはハイパフォーマンス・パワートレインズ(HPP)とメルセデス・ベンツとによって共同開発されており、900ボルト、そしてEQS450と同じ100kWhの定格電圧を持つものの、容量で50%小さく、重量で30%軽い(495kg)とアナウンスされています。

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さらにはマグネシウム製ホイール(完全に表面が閉じられてエアロディスク化)、アルミニウム合金製ブレーキディスク、カーボンおよびガラス繊維強化プラスチック製ドア、117個の太陽電池を搭載したルーフパネル等によって軽量化や効率化を図っているもよう。

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その他にもローフリクションタイヤ、アジャスタブルリアディフューザーの採用によってCd値0.17を達成したほか、バッテリーのオンデマンド冷却、バッテリーの有効電力の95%をホイールに送るという駆動システムなど、走行距離を伸ばすための仕様が満載。

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なお、メルセデス・ベンツEQXXのドライブトレインについては公表されていないものの、150kW(201ps/204ps)のモーター1基で後輪を駆動していると見られています。

つまりはRWDということになりそうですが、これはEQXXがパフォーマンスよりも「効率性」を重視しているためでしょうね。

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EQXXがある方面での「フラッグシップ」なのは間違いない

なお、メルセデス・ベンツはこのEQXXをある方面におけるフラッグシップだと定義しており、様々な「ハイエンド」装備が与えられています。

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運転席と助手席の前方には47.5インチの巨大な8Kタッチスクリーンディスプレイがあり、これは現在(同社の市販EVのフラッグシップである)EQSに搭載されてる56インチのハイパースクリーンダッシュほど大きくないものの、3枚ではなく1枚のパネルでできており、はるかに多くの機能を搭載しているもよう。

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ステアリングホイールは現行の「ダブルデッカー」の発展形で、意外なことに「割と普通の」形状を持っています。

また、「自動運転」を押し出しているわけではないのも近年のコンセプトカーらしいところで、「実現が難しい技術よりも、まずはできることから」ということなのかもしれません。

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メルセデス・ベンツEQXXには「行き過ぎた」エコも

加えてメルセデス・ベンツでは、温室効果ガスと同様に動物愛護に対して強い関心を持つ購入者が増えていることを考慮し、EQXXではサステナブルな素材を多用することに。

シートにはサボテン由来の張地「Dessertex」を使用し、各部にはにはキノコから作られたビーガンレザー「マイセリウム」が用いられています。

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さらに革新的なのは、リアフロアの非構造部材に、家庭ごみやおむつを含む埋立廃棄物から作られたサステナブルプラスチックを使用していること(これはちょっと生理的に受け付けないな・・・)。

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メルセデスのデザイナー、ステフェン・コール氏は、EQXXのティーザー映像の中で、「EQXXをゴミみたいなデザインにはしたくない」と語っているものの、ゴミから作っているとうのもひとつの事実であり、これはなんとも皮肉な現実なのかもしれません。

なお、こういった過剰とも思える環境への配慮については、本気でメルセデス・ベンツがそうしたいと考えているとは思えず、おそらくは(多くの訴訟に発展している)環境団体への対策なのでしょうね。

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メルセデス・ベンツ ヴィジョンEQXXを紹介する動画はこちら

参照:Mercedes-Benz

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