| 現時点ではどの段階でケーニグセグが最高速チャレンジを行うのかはわからないが |
もしかすると今年は「最高速記録更新ラッシュ」となるのかも
さて、ケーニグセグは世界最高速を目指すため「ジェスコ・アブソルート」を発売するとアナウンスしていましたが、今回その開発用車両の第一号を公開。
ジェスコ・アブソルートは2019年3月のジュネーブ・モーターショーにて公開されたジェスコ・アタックに比較して「ローダウンフォース」エアロパッケージを持つことが特徴で、ジェスコ・アタックに見られた巨大なリアウイングがなかったり、テールやフロントエンドの造形が異なるなどいくつかの相違が見られます。
そしておそらくは足回りについても変更があるものと思われ、しかし実際の変更については今のところアナウンスがなされておらず、詳細は不明です。
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ケーニグセグ・ジェスコ・アブソルートの最高速は531km/h
そしてケーニグセグは、このジェスコ・アブソルートの最高速について「理論上」は531km/hだと述べており、今後行われるテストの中でそれが立証されることになるのかもしれません。
なお、かつてケーニグセグは「アゲーラRS」にて世界最高速記録を打ち立てていますが、その際にはとくに「サーキット仕様」「最高速仕様」とを分けておらず、しかし今回は両者を分けており、これは「サーキット走行性能と最高速とは一台の中に同居させることができない」としたブガッティと同じ考え方をさいようしたのだと考えられます。
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ただ、「ローダウンフォース」といえどもジェスコ・アブソルートはなかなかの数値を持っており、ダウンフォースは最大で1,400kg、250km/hの時点でも800kg、270km/hだと1,000kgという強力な数値を誇ります。
なおメルセデスAMG Oneは最大700kg、マクラーレン・セナでは最大800kg、アストンマーティン・ヴァルキリーでは最大1,800kg。
加えてジェスコ・アブソルートではCd値を0.278まで下げることに成功しており、ダウンフォースを確保しつつも空気抵抗を引き下げているようですね。
ジェスコ・アブソルートに搭載されるエンジンはおなじみ5リッターV8ツインターボで、E85(レース用)燃料を使用することにより最大1,600馬力 / 最大トルク1,500 Nmを発生し、これに組み合わせられるトランスミッションは9速”ライトスピード”オートマチック。
今回公開された個体はグラファイトグレーのボディにオレンジのアクセントが入り、リアホイールにはカバー付き。
ケーニグセグの公開する写真はいつも非常に美しく(ハッセルブラッドとコラボレーションを行ったことがあるので、ハッセルブラッドを使用して撮影しているのかも)、そしてロケーションも抜群。
今回公開された画像はおそらく空港の滑走路上だと思われますが、以前にも同じロケーションにて撮影を行っており、ケーニグセグお気に入りの場所なのかもしれません(センターのピンストライプと路上のラインとがぴったりマッチしている)。
リアに取り付けられたフィンはF-15戦闘機をイメージしたものだとアナウンスされています。
「アブソルート」の名は「絶対的最速」の自信から
今回の開発用車両の公開に際し、ケーニグセグのテストドライバーであるマーカス・ルンド氏は、「ジェスコ・アブソルートは、運転していてとてもナチュラルなフィーリングを持っています。シフトアップもダウンもシームレスに行われるため、すべてがより速く行われます。遅れはなく、非常に反応がよく、思い通りの挙動をします」とコメント。
そしてケーニグセグの創業者であるクリスチャン・フォン・ケーニグセグ氏は「我々は(空力最適化のための)CFD計算に数千時間を費やしました。空力やデザインの観点だけでなく、高速安定性の観点からもこの車を合理化したのです。その結果、ジェスコ・アブソルートは、わずか0.278Cdという驚異的に低い抗力を実現しました。アブソルート(Absolute=絶対)という名前は、私たちがこれから作るケーニグセグの中で絶対的最速のハイパーカーであるという事実に由来しています」と語っており、それを証明するために何らかの挑戦を行うこととなりそうですね。
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