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0−100km/h加速3.1秒のスーパーSUV、アストンマーティンDBX 707に試乗する!アストンはこのクルマをはじめからスポーツカーとして設計しているようだ

2022/07/31

アストンマーティンDBX

| 数あるハイパフォーマンスSUVの中ではもっともスポーツカー的フィーリングを持つ一台 |

アストンマーティンの他ラインアップと比較しても乗り味的には相違が感じられない

さて、アストンマーティンDBX707の試乗イベント、今回は「試乗」編。

アストンマーティンDBX 707はその車名の通り、メルセデスAMG由来となる”スーパーカー顔負けの”「707馬力仕様」4リッターV8ツインターボエンジンを搭載し、9速オートマティック・トランスミッションを介して4輪を駆動するクルマ。

全長5039ミリ、全幅1998ミリ、全高1680ミリ、ホイールベースは3060ミリ、車体重量は2245kgという”大きな”数値を持っています。

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アストンマーティンDBXは色々な意味でSUVらしくない

アストンマーティンはこのDBXをデザインするにあたり相当に苦労したと伝えられており、デザイナーからは「どうやってもSUVを格好良くすることはできない・・・」という白旗が上がったこともあるといいますが、DBXはなかなかどうして美しく仕上がっていると考えていて、それはリアハッチの「ノッチ」のせいかもしれません(これによってクーペっぽく見える)。

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そしてアストンマーティン特有のグリルそしてヘッドライトが醸し出す雰囲気から見て、「SUV」というよりは単に「アストンマーティン」と表現したくなるほど。

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それは実際に運転席に座ってみた際の印象も同じであり、アイポイントの高さを別にすれば、Aピラーの角度や左右の間隔、そしてベルトラインの高さなど、ほかの(スポーツカーレンジの)アストンマーティンと変わりない、という印象すら受けます。

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ちなみにAピラーはかなり内側に寄せ、そしてキャビン上方を絞ったデザインを持っていますが、これによって室内空間や荷室スペースを犠牲にしても「アストンマーティンらしさ」を実現したかったのでしょうね。

だたしこれによって、着座位置が高い割にベルトライン(サイドウインドウの下辺)が高くなっているので、場合によってはナナメ前左右を確認しづらくなる場合もあり、そういった印象を感じた際はシート位置を少し上げたほうが良さそうです。

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そしてエンジンスタートボタン、シフトセレクターも他のアストンマーティン同様にダッシュボードにずらりと並び、センターコンソールの幅も他社のSUVほど広くはなく、かつ「アストンマーティンらしい」形状を持っているために違和感を感じにくく、ここもSUVっぽくないところですね。

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なお、一般にオフローダー的性格が強くなると、車外の路面状況を確認しやすくするためにシートが車体外側に近づき、スポーツカーだとロールセンター適正化のためにシート左右が接近する傾向がありますが、DBXは後者のスタイルを採用しており、つまりオフローダーではなくスポーツカーとして設計されている、ということになりそうです。

実際のところ、DBX707は前後重量配分は52:48という数値を持っているので(一般にSUVは室内空間を確保するためにキャビン全体が前に移動するのでフロントの荷重がもっと大きくなる)、いよいよもって「スポーツカー」だと考えていいのかもしれません。

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実際にアストンマーティンDBX 707を運転してみよう

そこで早速ブレーキペダルを踏み込んでエンジンスターターボタンを押して「エンジン始動」。

振動はほぼ皆無、そしてサウンドのみが車内に入ってくると言った印象ですが、このサウンドは車内よりも車外から聞くほうが大きく、多くのクルマが「車外に対して発するサウンドは小さく、車内に対してはフェイクサウンドで大きく」という手法を採用するのとは全く逆(むしろ、DBX 707では車外に向けて音を発するスピーカーが内蔵されているらしい・・・)。

参考までに、万が一試乗中に事故を起こしてしまった場合、「車両の修理は自分で」行う必要があるので要注意(くれぐれも安全運転で)。

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その後はギアをDに入れて走り出し、しかし気づくのは「アイドリング状態と同じNVHを保ったまま走り出す」ということ。

つまりは徹底的にNVH(ノイズ、バイブレーション、ハーシュネス)が抑えられているということになりますが、DBX707では(ベントレーなどの高級車に採用される)二重ガラスが採用されていて、視覚的にも防音にこだわったということがわかります。※その割にかなり軽く仕上がっている

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ちなみに試乗は六甲山中のワインディングロードにて行われ、この巨体とパワーを持て余すんじゃないかと考えていたものの、全くそれは杞憂におわり、文字通り「スイスイと」自由自在に走らせることができたのはちょっとした驚きです。

このDBX707はホイールベースが3メートルを超えており、しかしヘアピンカーブでもぐいっと曲がってゆくので(後輪ステアリングは装備していない)よほど優れた電制デフを持っているものと思われます。

なお、転回するような場面であっても比較的コンパクトに回るので、ステアリングの切れ角自体もけっこう大きいのかもしれません。

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アストンマーティンDBX707の乗り味もやはりスポーツカー的

さらにいうならば、アクセル、ステアリング、ブレーキにもナーバスさはなく、はじめて乗った身であっても「毎日乗っているかのような」親しみやすさを盛って運転することができ、全く不安を感じさせないといった印象も。

このあたり本当にうまくできているなあと感じるところですが、どうやらほかに試乗した人たちも同じように感じているようで、その安心感からか「ついつい踏みすぎる」人もいたもよう。

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そのほか気づいたのは「足回りがしっとりしていて設置感が高い」ということですが、これは(オプションの)23インチサイズのタイヤ/ホイールからは想像もできないほどのしなやかさでであり、4輪で40kg以上も軽量化が可能だというカーボンセラミックブレーキの恩恵なのかもしれません。

ちなみにですが、サスペンションは(通常の)DBXに比較して締め上げられているものの、実際に両者を乗り較べると(ディーラーの人の話では)DBX 707のほうが明らかに柔らかく感じるといい、やはり(DBXには装着されない)カーボンセラミックブレーキの影響が大きいのかも(もちろん、エンジンパワー増大にあわせて強化されたボディやシャシーが乗り心地に寄与していることは間違いない)。

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特筆すべき点としては加速や減速時のピッチング、ヨーイングが少ないということで、つまり前後左右に車体が揺れず、ビタっと安定しているという印象を受け、このあたりはベントレー・ベンテイガ、ロールス・ロイス・カリナンとはかなり差異があり、ポルシェ・カイエン、ランボルギーニ・ウルスに近いというイメージも。

日頃スポーツカーに乗っている人であれば、SUVの高い重心に起因するふらつきを嫌う人がいるかもしれませんが、このDBX707については文字通りスポーツカーと同じ感覚で運転できるんじゃないかとも考えています。

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ちなみにドライブモードはデフォルトがGTで、このモードは乗り心地やスロットルレスポンスなどすべてにおいてバランスが良く、その上の「スポーツ」だとサウンドが勇ましく変化することに(室内からでも十分にわかる)。

さらに上のスポーツ+だと明確にステアリングフィール、足回りの変化が体感できるようになりますが、ぼくとしては「GT」でも十分すぎるほどのパフォーマンスを発揮すると認識しています。

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参考までに、車内で聞くエキゾーストサウンドは「(V12のような)粒の揃った」音質ではあるものの、車外から聞くと「デロデロ」というアメリカンV8サウンドを発していて、これはちょっと面白いところかもしれません。

もう一つ参考までに、「ドッカンターボ」に(おそらく意図的に)設定されているというので、「踏みすぎ注意」なクルマかもしれませんね(ぼくはそこまで急加速にトライしていない)。

他の画像はFacebookのアルバム「アストンマーティンDBX707(100枚)」に保存中です。

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アストンマーティンDBX 707を見てきた際の動画はこちら

今回の試乗イベントを開催したのは八光カーグループさん

なお、今回のイベントを開催されたのは八光カーグループさん。

いつもお世話になり、ありがとうございます。

アストンマーティン神戸

住所:〒650-0038 神戸市中央区西町35番地

電話:078-392-4385

ウエブサイト:http://www.astonmartin-hakko.co.jp/showroom/kobe.php

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