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ポルシェ911に「一切無加工で」テスラのモーターやバッテリーを装着するボルトオンエレクトロコンバージョンキット登場!出力450馬力、0-100km/h加速は4秒以下

ポルシェ911に「一切無加工で」テスラのモーターやバッテリーを装着するボルトオンエレクトロコンバージョンキット登場!出力450馬力、0-100km/h加速は4秒以下

| 価格次第ではあるが、意外とポルシェ911のエレクトリック化には需要があるかも |

そしてもともとのポルシェ911の性格を活かすべく、ちゃんと「リヤヘビー」に

さて、現在世界中の自動車マーケットでは「エレクトリック化待ったなし」という動きが日々加速しているという状況であり、早ければ2030年にはガソリン車の販売ができなくなる国や地域が登場します。

ただ、それらの国や地域であっても、現時点ではあくまでも「ガソリン車の新車販売を禁じる」という内容にとどまり、中古車販売や走行までを禁じるわけではなく、つまりまだまだガソリン車の走行は許されているという状態。

ただしクラシックカー乗りを対象に実施されたアンケートでは「世間の(クラシックカーに対する)風当たりが強くなっていて、いたたまれない・・・」という傾向が見られるのもまた事実なのだそう。

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そこでクラシックモデル乗りの救世主現る

こういった傾向は欧州で特に顕著だといい、よってジャガーやミニといった歴史のある、そしてコレクターズアイテム的価値の高いクルマを製造しているメーカーは自社主導によって「ガソリンエンジンをエレクトリックモーターへと載せ替える」というサービスを開始していますが、今回紹介するのはサードパーティーによる「エレクトリック・コンバート」。

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このエレクトリックコンバートを行うのはフェルテン・モータースという会社で、すでに英国とオーストラリアにオフィスを構えており、近々米国にもオフィスを開設する予定だと発表しています。

フェルテン・モータースによれば、「来年早々には計画を発表しますが、すでに共有できるのは、フェルテンは2023年に西海岸に開発・供給体制を整えるということです。そこではモデル別コンバージョンソリューションを供給する予定ですあり、まず対象となるのはポルシェ911、クラシックミニ、ランドローバー・ディフェンダーとなります」。

ポルシェ911用のエレクトリックコンバージョンキットはこうなっている

そこで今回、フェルテン・モータースはポルシェ911用のエレクトリックコンバージョンキットを発表していますが、FL10-55eと呼ばれるこのキット最大の特徴は「一切の車両側の加工を必要としないこと」。※もちろん、もとに戻すことを考慮しているのだと思う

これを実現するにあたり、フェルテン・モータースは、内燃機関を取り除いたのち、車体の3Dスキャンを行ってエレクトリックコンポーネントの最適な配置を決め、あらかじめ設計された部品が合わない、あるいはうまく機能しない場合は、新しい部品を試作するといい、その後には実際に試作車を作って大規模な実走行テストを行います。

Porsche-911-Elcetric (5)

そしてフェルテン・モータースがもうひとつ重視しているのは「車両本来のキャラクターを維持すること」。

いかにエレクトリック化したとしても、そのクルマならではのドライブフィールを失わないように務めているということで、同社のエンジニアリングチームは、まず内燃機関を搭載した状態の当該車両の特性をしっかり把握し、コンバージョンキットを装着した後にも「同じ感覚で」走行できるように各コンポーネントの設計を行い、これによって「最新のエレクトリックドライブトレインを搭載しているにもかかわらず」パワー、ハンドリング、ドライビングダイナミクスが(コンバート前と)同じになる、とのこと。

Porsche-911-Elcetric (4)

ちなみにポルシェ911用だとこんな構成となっていて、バッテリーは車体前後に分散して搭載し、フロントには18kWh、リアには35kWhというバランス。

つまりリアのほうが「フロントの約二倍」のバッテリーを積んでいるということになります。

Porsche-911-Elcetric (3)

もちろんエレクトリックモーターはリアに搭載され450馬力を発生することに(テスラのエレクトリックモーターを使用し、これによって0-100km/h加速4.0秒を実現する)。

Porsche-911-Elcetric (2)

構成は非常にシンプルですが、パーツひとつひとつがよく考えられており、メーターももちろんEV対応に。

こうやって見ると、このフェルテン・モータースがいかにほかのエレクトリックコンバージョンに対して優位性をもっているかがわかりますが、実際のエレクトリック化に際しては、ヒルホールド、ヒルディセント、回生ブレーキなどの最新機能を搭載することができると述べており、将来的には他のクラシックカー用のキットも開発する予定もある、とのこと(明確に対応車種については言及していないが、より多くの車種に対応できるよう、汎用性の高いシステムを開発するようだ)。※ジープ・ラングラー、クラシックブロンコの名は挙がっている

そしてこの汎用エレクトリック・コンバージョンキットについては、ポルシェ用のシステムと同じように、CCS急速充電機能を備えた55kWhのドロップインパックを搭載しており、非常に高い実用性を持つともアナウンスされています(現時点で航続可能距離は公表されていない)。

ポルシェ911用エレクトリックコンバージョンキットを紹介する動画はこちら

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参照:Zero EV

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