| テスラはこのところあらゆる面で逆風に見舞われている |
やはり直接の原因はツイッターの買収そしてツイッター上での無意味な発言
さて、テスラそしてツイッターCEO、イーロン・マスク氏が世界で最も裕福な人間ではなくなった、との報道。
フォーブスによると、テスラの株価はこの1年で約50%下落して現在は160ドルくらいとなり、この結果イーロン・マスクCEOの推定試算は1813億ドル(それでも現在の為替レートにて21兆4000億円)にまで目減りしたとのこと。
これはつまり74億ドルの減少を意味し、現時点では「世界で2番め」へと転落することとなったようですね。
「世界で最も裕福な人物」とは?
そこで気になるのが世界で最も裕福な人物はだれなのかということですが、これはLVMH(ルイ・ヴィトン・モエ・ヘネシー)の会長兼CEOのベルナール・アルノー氏。
同氏の資産は空いて1862億ドル(約25兆5000億円)とされており、イーロン・マスク氏に49億ドルの差をつけて1位となっています。
ちなみに同氏は「世界で最も嫌われている男」と言われ、誘拐を恐れて普通の(しかし防弾仕様の)クルマに乗っていたことでも知られていますね。
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なお、この株価の下落についてはツイッターの買収が大きく関係しているとされ、440億ドルという買収額が「高すぎた」こと、ツイッター買収のためにテスラ株を大量に(数十億ドル)売却したことがマイナス材料となっており、実際にツイッター買収後には29%ほども株価が下落しているワケですが、ツイッター上のイーロン・マスク氏の言動についてもテスラの投資家の悩みのタネだとされています。※なにかつぶやくたびに株価が大幅下落する可能性、もしくは株価上昇が抑えられる可能性(オーバーハング)が高くなっている
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現在テスラについては、中国市場での需要減退、アメリカではNHTSAの調査の対象となっていることなど逆風が吹き荒れている状態ですが、セミの納車も始まり、来年にはサイバートラックのデリバリーも開始されるため、なんとかはずみをつけてほしいと思うところです。
イーロン・マスクCEOは多額の寄付も行っていた
そしてまた別の報道では「イーロン・マスクが2021年末に自身の慈善団体に約57億ドルを寄付していたことが明らかになった」と報じており、ブルームバーグが明らかにした税務申告書によると、マスク財団は2021年末に94億ドルの資産を保有していたものの、イーロン・マスクCEOは2021年11月、富裕税案をめぐってバーニー・サンダースやエリザベス・ウォーレンと口論になった際に、57億4000万ドル相当のテスラ株を無名の慈善団体に送ったもよう(どの慈善団体に寄付したかは明言していない)。
なお、これとは別に、マスク財団は約1億6,000万ドルを非営利団体に寄付していて、この中には、メンフィスのセント・ジュード子供研究病院への5500万ドルの寄付や、2021年に提携を行った、革新的な炭素除去プロジェクトに賞金を提供するXプライズ財団への5400万ドル、人工知能やバイオテクノロジーのリスク軽減に取り組む「Future of Life Institute」への400万ドルが含まれます。
ただ、今回の報告書で明らかになった寄付については公式に明言されているものではなく、もしこれがなければベルナール・アルノー氏に「富豪第一位」の座を奪われることもなかったはずですが、この寄付については「なぜ行ったのか」が謎だとされているようですね(おそらくは、米国史上最大と評される2021年の税金を減らすためだったものと思われる)。
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参照:Forbes, Bloomberg News