| 受注残の現象が吉報なのかそうでないのかは年明けの年間生産台数の報告を待つしかない |
おそらくテスラは「予想を超える」生産台数を記録しているものと思われる
さて、テスラがテキサス州に持つギガファクトリーへと、ドイツKuka社の(車両生産用)ロボットが納入されたとの報道。
これは同工場への納入を示す書類を入手したツイッターユーザーによって投稿されたもので(よくそんな書類を手に入れることができたな・・・)、それによると66台のロボットが納入された、もしくは納入直前であることがわかります。
なお、このKuka社のロボットはすでにテキサス・ギガファクトリーにて稼働しているものと同じだとされ、すでにモデルYを生産しているとのことですが(ツイートに添付された画像はポルシェの向上で使用されているKuka社のロボットのようだ)、今回納入される66台はサイバートラックの生産のために使用される可能性が高いと報じられています。
テスラ・サイバートラックはついに2023年に生産開始
なお、サイバートラックは2019年に発表されており、当初の予定では2021年に生産が開始されるはずだったものの、それが2022年、そして2023年へと後ろ倒しに。
その理由につき、開発の遅れというよりは、溜まりに溜まった既存モデルの注文を先に処理する必要がある(そのほうがより早く現金を手にできる)からだとされており、つまりは計画的にサイバートラックの生産がずらされていたもよう。
そして今、上海工場で大量に生産ができるようになり、カリフォルニア州フリーモント工場のアップデート、ドイツのベルリン工場の稼働開始など、順調に受注を消化できる見込みが立った後に「ようやく」サイバートラックの生産にかかるということになりそうですね。
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上述の通り、このKuka社製ロボットはモデルY生産のために稼働を行っており、よってこれをサイバートラックの生産向けにアレンジすることは難しくはないと思われ、よって「今度こそ」は確実にその生産を期待できるのかも。
さらにテスラは中国の生産管理チームをアメリカに派遣し、フリーモント工場とテキサス工場での稼働率向上に着手しているといい、それに直接関わっているのが上海ギガファクトリーにて「たった1四半期で」上海工場の生産台数を70%もアップさせたTom Zhu氏。
同氏はテスラ中国にて代表を務めているといい、テスラの次期CEOだと目されていますが、トラブルシューティングの専門家と言われるだけに、フリーモントそしてテキサスにおいても問題をバンバン潰してゆくのかもしれません。
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— Greg (@greggertruck) December 22, 2022
テスラの受注残はさらに減少
今年後半に入って「テスラの受注残が減少し続けている」という報道がなされていますが、最新のレポートだとさらに受注残が減少して2022年12月8日時点での推定受注残高はおよそ16万3000台で、11月30日(19万台)からわずか1週間で2万7000台、14%減少したとされています。
なお、9月末から10月にかけては30万台、8月末は40万台、3月から7月にかけては50万台近く受注残があったので、7月以降では受注残が3分の2ほど減ってきているということがわかります。
つまりテスラは「とんでもないペースで生産を行っている」ということ、販売台数を上回るペースでの生産を行っていることを意味しており、上述の通り「世界生産の半分を占めるまでに成長した」中国工場、そして稼働が本格化しつつあるベルリン工場の影響が大きいと考えていいのかも。
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もっとも受注残が大きく減ったのは中国で、これは地元上海での生産が強化されたからだと考えてよく、その次は米国(来年に導入される新しい連邦税額控除の優遇措置を待っている人が多く、注文をペンディングしている人が多いとされる)、そして欧州。※中国だと納車待ちは平均2週間、欧州だと2ヶ月。日本だとモデルYのいずれのグレードでも2-3ヶ月待ち
Hi everybody. Based on my calculation, Tesla's global order backlog was 163K on 8 Dec, down from 190K on 30 Nov.
— Troy Teslike (@TroyTeslike) December 23, 2022
The drop happened mostly in Europe where deliveries increased because more ships arrived from China.
Part 1/3 pic.twitter.com/UOU0LLur4F
ただ、米国では米国で最も人気のあるバージョン、つまりモデル3ロングレンジ、モデルYロングレンジ、モデルSロングレンジ、モデルXロングレンジの納期がまだまだ短縮されないなどの問題があるようですね。
テスラは今後カナダ、そしてメキシコにもギガファクトリーを開設すると言われますが、そうなると世界規模での生産能力は相当な規模にまで拡大することになり、その際には「生産能力が世界規模で受注を超えてしまう」可能性も考えられ、しかしその際には値下げによって需要を刺激したり、ニューモデルの投入によって生産能力を満たすだけの受注を集めることになるのかもしれません。
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