｜ ブガッティのコレクターはやることが2桁くらい一般人とはかけ離れている ｜
今回のイベントにかかった費用がついつい気になってしまう
さて、ブガッティは（ロールス・ロイス同様）限られた顧客が「多数の」車両を保有するブランドとして知られていますが、今回はブガッティのコレクターが、自身の所有するブガッティの「世界記録シリーズ」をブガッティ本社へと持ち込むという「一般人には想像もできない」イベントを実施することに。
なお、この世界記録シリーズとは「ヴェイロン16.4 スーパースポーツ・ワールド・レコード・エディション（WRC）」「ヴェイロン16.4 グランスポーツ・ヴィテス・ワールド・レコード・エディション（WRC）」「シロン・スーパースポーツ300＋」の3台です。
ブガッティはこれまでにも数々の世界最高速記録を樹立してきた
今回コレクターがこれら自身のブガッティを（ブガッティ本社に）持ち込んだのは「この歴史的な偉業を達成したクルマたちに、それを生み出した聖地にて、それを実現したメンバーたちとともに過ごす機会を与える」ため。
なお、これら3台を保有するのはインドのコレクターであり、これらを保管する「シン・コレクション」からフロアンスのブガッティ本社（シャトー・サン・ジャン）まで輸送されることになりますが、オーナーはなんとこの夢を叶えるついで、ほかに所有するヴェイロン・ピュール・サン、そしてディーヴォもあわせて輸送することに。
最新の世界記録車「シロン スーパースポーツ 300+」は、300mph（482.80km/h）以上で走行する初の市販シリーズ車を記念して作られていますが、このクルマは2019年にブガッティ・ピロテ・オフィシエルとル・マン24時間レースの勝者、アンディ・ウォレス氏（現在はブガッティにてテストドライバーを務めている）の手によって490.48km/hで走行しています。
もちろん、今回の記念すべきイベントにおいてアンディ・ウォレス氏自身も馳せ参じたようですね。
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なお、ブガッティの速度記録達成は13年前の2010年6月まで遡ることができ、この際にはエハラ・レシアンのテストコースにて、W16エンジンの発展型である1,200PSを搭載したヴェイロン16.4スーパースポーツが431.07km/hという記録を打ち立てることに。
この日にヴェイロン16.4スーパースポーツハンドルのステリングホイール握ったのは、ブガッティ・ピロート・オフィシエルのメンバーでもあり、元レーシングドライバーのピエール＝アンリ・ラファネル氏で、もちろん今回の記念すべき瞬間にも立ち会っています。
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さらにはヴェイロン16.4スーパースポーツの記録樹立から3年後、ブガッティはヴェイロン16.4グランドスポーツ ヴィテッセにて「世界最速のオープンカー」という新たなベンチマークを確立し、その速度記録は408.84km/h。
このヴェイロン2台は、ブガッティの歴史に不滅の名を刻むことになり、世界記録を記念したごく限られた台数しか生産されておらず、ブガッティコレクターの間では「垂涎の的」となっているようですね。
ブガッティCEOはかく語る
ブガッティ・オトモビルのCEO、クリストフ・ピオション氏は 「一人のオーナーが、この3台の車と、さらに限定版のヴェイロン・ピュール・サン、コーチビルドによるディーヴォを自分のコレクションとして管理することは、ブガッティブランド、その歴史、その業績に対する比類ない情熱を示すものです。しかし、ブガッティブランドにこれほどまでに献身的なオーナーであれば、ブガッティの所有は車そのもの以上のものであることを知っています。私たちは、彼と彼の車をモルスハイムに迎え入れ、彼が決して忘れることのない体験を作り上げることができて本当に光栄に思っています」とコメント。
この特別な日を祝うため、ブガッティにてデザイン・ディレクターを務めるアヒム・アンシェイト氏はこれら3台の世界記録達成車に直筆にてサインを入れ、加えて「In recordbreaking friendship. Molsheim, 26/4/23（友情における記録更新を記念して）」という特別なメモを添えることに。
さらには記録達成ドライバーのアンディ・ウォレスとピエール＝アンリ・ラファネルもそれぞれシロン スーパースポーツ 300+とヴェイロン 16.4 スーパースポーツ ワールドレコード エディションにサインを行なったそうですが、コレクター氏にとっては忘れ得ない瞬間となり、かつこれらのクルマはまたとない価値を獲得したと考えて良さそうですね。
なお、コレクターからの「お返し」としても（ブガッティへの）特別な贈り物が届けられたといい、これはラ・ヴォワチュール・ノワールをイメージして作られた特注のシャンパンケースとそのボトル。
これは一時的にブガッティに貸し出され、ブガッティの本社を訪れる人々に「観賞用」として提供される、とのこと。
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最後に、このコレクターは「モルスハイム（ブガッティ本社）に来るたびに、ブガッティ・ファミリーの一員であることを実感するだけでなく、ブガッティの歴史の一部であることを実感します。ブガッティが初めて誕生した場所でこれらの車が再会したことで、私はこのブランドの素晴らしいレガシーとのつながりをより強く感じることができました。私のクルマは故郷に戻ったのですが、チームは私自身も故郷に戻ったかのように感じさせてくれました。それは本当に比類ない感覚です」とコメントし、いっそうブガッティとのつながりを強めたこともわかります。
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参照：Bugatti