
| 使用される紙も最高級、フェラーリ会長による序文入り、しかも312PBが312ページめに紹介されるといったこだわりも |
50年ぶりのル・マン24時間レース復帰に際し、フェラーリからの豪華ギフトだといえそうだ
フェラーリはときどき「本物のF1マシンのエンジン」などトンデモナイ逸品を一般向けに販売したりしますが、今回はフェラーリの耐久レース参戦の歴史を1冊にまとめた「フェラーリ・エンデュランス」を発売。
フェラーリは今年の(開催100回目を迎える)ル・マン24時間レースに「50年ぶり」に参戦しますが、この記念すべき復帰に際してその歴史を1冊に凝縮したということになり、フェラーリファンとしては「マスト」と言えるかもしれません。
ちなみにフェラーリ公式刊行物はこれまでにもいくつか発売されていて、「ダイヤ入り」「エンジン風ケース付き」等が登場していますが、基本的にそれらは「出版社が企画したモノ」であり、しかし今回はフェラーリが企画し、フェラーリ自らが販売する、といったところが大きく異なります。
「フェラーリ・エンデュランス」は書籍であり、同時に芸術でもある
そこでこの「フェラーリ・エンデュランス」を見てみたいと思いますが、上述の通りにフェラーリによって編纂されたもので、フェラーリの専門家がありとあらゆる資料を参照して制作したという渾身の力作でもあり、フェラーリによれば「フェラーリの車両同様に、厳しい基準をもって市場に送り出されている」。
ケース自体はフェラーリのハイパーカー(おそらく499Pを指しているのだと思われる)、そしてモンツァSP1/SP3やデイトナSP3のボディと同じ素材で作られており、車両と同じく軽量かつ高剛性。
デザイナーはジョエル・バーグ氏だと紹介されており、左側にあるNACAダクト(フェラーリ 330 P3/4のボディサイドへのオマージュ)がフェラーリのレーシングカーそのものを象徴しているように思います。
 
そしてカバーを開くと、その裏面はモロにカーボンファイバー。
書籍はケース内に収められ、下の方にはシリアルナンバー(ロードカーの車台番号などを刻印するプレートを模している。99セット限定)の刻印も。
そして書籍の表紙(外側)はアルミ製で、フェラーリらしいレッド(ロッソ・コルサ)にペイントされ、ホワイトのラウンデルにリベットが再現されるというこだわりよう。
 
そして書籍本体はこう。
背表紙はレザー、そしてちょっとヴィンテージ風な加工とともに「ENDURANCE」という文字が記され、その下にはスクーデリア・フェラーリのシールドエンブレム。
ちなみに紙の側面はフェラーリのカンパニーカラーでもある「イエロー」という、フェラーリづくしな一冊です。
 
「フェラーリ・エンデュランス」にはこんな内容が記されている
そしてこの「フェラーリ・エンデュランス」は、その歴史の重みにふさわしく、使用する紙にも「最高級」品質のものが使用され、フェラーリ会長であるジョン・エルカン氏が書いた序文にて幕を開けます。
サイズの記載はないものの、「特大」だと紹介されていて、フェラーリによれば「この本を乗せるにはコーヒーテーブルでは不十分」。
編集を行ったのはジャーナリスト、そして執筆家そしてブロードキャスターとしても名高いジェイソン・バーロウ氏。
その内容はフェラーリが最初のクルマを製造してわずか2年後、1949年にル・マン24時間レース優勝をなしとげた166Mにはじまり・・・。
 
375プラス、250テスタロッサ、250GTO、330 P3/4、そして先日亡くなったマウロ・フォルギエーリが設計した312PBなど重要なレーシングカーが紹介されていますが、なんと312PBは「312ページめ」に紹介されるなど、ページ割りについてもサプライズが仕込まれているようですね。
 
				
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さらにはルイジ・キネッティほか、フェラーリのレーシングカーに乗って戦った勇敢なドライバーたちに焦点を当てた記載、チームの解説、1973年のル・マン撤退以降のモータースポーツ活動(主にF1)や、1947年から2022年までの耐久レースにおいてフェラーリが獲得したすべての勝利についての解説もあり・・・。
 
最新のICONA各モデル、そしてもちろん今年のル・マン・チャレンジャーである499Pについての記載もあるそうで、この一冊はまさにフェラーリの歴史の目撃者であるといっても過言ではないかもしれません。
なお、カーボンケース入りの「初回コレクター版(価格はわからない)」のみが99部限定だとアナウンスされているので、もしかするとその後に「カーボンケースなしの通常版」が改めて発売される可能性もありそうですね。
 
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参照:Ferrari











