| ただしこのエンジンがどのマシンに積まれていたのか、もしくは積まれなかったのかどうかは明かされていない |
やはりレース用エンジンは細部に至るまでが美しく「芸術品」のようだ
さて、フェラーリが自身の運営するフェラーリストアに新商品として「1999年のF1マシン、F399のV10エンジン」を掲載。
その価格は11,592,000円となっており、注文を受けた後にディスプレイ仕様へと仕上げてくれるそうですが、もちろんこのエンジンはレプリカではなく「本物」で、エキゾーストパイプも付属し、スクーデリア・フェラーリのチームプリンシパルによるサインが入った”真正証明書”も付属します。
加えてF399の諸元が刻印されたステンレススティール製の台座に設置されての配達となるそうですが(14日以内であれば返品もできるらしい)、コレクターにとっては「たまらない逸品」なのかもしれません。
フェラーリは少し前にもF1マシンのエンジンを販売していたが
なお、フェラーリはちょっと前にもF310(1996年)に積まれていたV10エンジンを販売しており、そして今そのエンジンはフェラーリストアから取り下げられているので、「予定販売台数を消化」した可能性も。
そして今回はこのF399のエンジンがかわりに登場したということになりそうですね。
ちなみにフェラーリストアでは、クラシックカーのパーツ(レプリカ含む)が販売されることもあり、さらにはこういったF1マシンのエンジンのほかピストンやブレーキキャリパー、バルブ、ブレーキローターなどが(ディスプレイ台や証明書付きで)登場することもあって、ときどきチェックしては新製品の追加を楽しみにしています。
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フェラーリストアに本物のF1マシン(F310)のV10エンジンが登場!お値段1077万円、こういったモノを普通に売るとは「さすがフェラーリ」だな・・・。
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フェラーリF399はこんなマシン
このエンジンが積まれるフェラーリF399は「フェラーリ、3リッターエンジン、1999年」というところからF399と命名されていますが、その設計はロス・ブラウンとロリー・バーンによるもの。
開幕戦ではエディ・アーバイン、3戦目と4戦目ではミハエル・シューマッハが優勝を記録するなど高い戦闘力を発揮するものの、8戦目のイギリスGPにてミハエル・シューマッハがクラッシュにて骨折してしまい、その後15戦まで戦線を離脱することとなっています。
その間F399を走らせたのはミカ・サロで、2位や3位を獲得したほか、エディ・アーバインを勝たせるためのサポートに徹するなど優れた働きを見せることに。
そういったミカ・サロの貢献、そしてエディ・アーバインの安定した走りもあって、シューマッハの欠場といった致命的な状況にもかかわらず、フェラーリはなんとその年に(1983年以来、16年ぶりの)コンストラクターズチャンピオンを獲得しています。
ちなみにエディ・アーバインはその年はもちろんキャリア通じてもポールポジションの獲得経験がなく、しかし1999年には「あわやチャンピオン」というところにまで駒を進めるといった珍事も発生していて(最終戦の日本GPで逆転され、2位に終わっている)、1999年のF1グランプリは(ナンバー2やナンバー3ドライバーの活躍によってフェラーリがコンストラクターズタイトルを穫るという)ちょっと奇妙な年でもありましたね。※復帰したシューマッハがチームのためにエディ・アーバインをサポートしたのも意外だった
参考までに、このタイトル獲得のためにチームオーダーを受け入れたりと「プロに徹した」ミカ・サロはフェラーリから高い評価を得ることになり、その後もフェラーリとのつながりが途絶えていないそうですが、「あと一歩」のところでドライバーズチャンピオンというところまで来てチャンスを逃してしまったエディ・アーバインはというと、フェラーリの逆鱗に触れてしまったのか、その年限りでチームを放出されています。
そしてこのF399に積まれるのは上述のとおり3リッター(2,996cc)V10、形式名はTipo048(047よりも軽量化され、出力も向上している)。
Vバンク角は80度、許容回転数は17,100RPM、出力はクオリファイモードで795馬力、重量はわずか114kgに収まります。
F399そのものの車体重量は600kg、トランスミッションは7速油圧式で、設計自体は非常にオーソドックスではあるものの、ロールを抑制するための第三のショックアブソーバーを備えていたり、電子制御式のパワーステアリングを持つなど実用的な改良が施され、エアロダイナミクス、そしてダウンフォースも向上するなど、扱いやすいマシンであったようですね。
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参照:Ferrari Store