| ブルガリ アルミニウム ビジョン グランツーリスモの随所にはピニンファリーナやベルトーネの製作したコンセプトカーのディティールを見て取れる |
ブルガリ アルミニウム ビジョン グランツーリスモのスタイリングは元ピニンファリーナのデザイナー
さて、ブルガリ(BVLGARI)が予告していたとおりに「ブルガリ アルミニウム ビジョン グランツーリスモ」を発表。
このクルマは1960-1970年代のイタリア製スポーツカーへのオマージュであり、わずか1,000kgの車体に(10,000RPMで)400馬力を発生する4気筒エンジンをリヤミッドに搭載し後輪のみを駆動するというシンプルな構成を持っています。
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ブルガリ アルミニウム ビジョン グランツーリスモはこんなクルマ
そこでこのブルガリ アルミニウム ビジョン グランツーリスモを見てみると、言うまでもなくそのモチーフは1998年に「アルミとラバー」という衝撃的な組み合わせにて発売された腕時計、「ブルガリ アルミニウム」。
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車体デザインはブルガリのプロダクトクリエーションエグゼクティブディレクターであるファブリツィオ・ボナマッサ・スティリアーニ氏と、元ピニンファリーナのデザイン・ディレクター、ファビオ・フィリッピーニ氏とのコラボレーションによるものです。
クリーンでシャープ、そして洗練されたイメージを持っていますが、これはまさにブルガリ「アルミニウム」そのもの。
なお、1960-1970年代に登場したイタリアの各カロッツェリアによるコンセプトカーを意識したと説明されており、ベルトーネやピニンファリーナが送り出したクルマをイメージしているものと思われます(たしかにイグアナやカラボ、ストラトス・ゼロ、モデューロのような雰囲気もある)。
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内外装のデザインモチーフは「円と直線」。
テールランプも「線」ですね。
ヘッドライトはアストンマーティン「ブルドッグ」風の構造を持ち、様々なコンセプトカーから受けたインスピレーションが視覚化されています。
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ボディはもちろん「アルミニウム地金」という設定だと思われますが、製作された実車(モック)にてこれを再現するのはちょっと難しかったのか、アルミとは異なる質感を持つようにも(一方、プロモーションビデオではアルミっぽく表現されている)。
ちなみに公式フォトでは「イエロー」の個体も公開されており、このイエローは、ともに発表されたブルガリ・アルミニウムの限定腕時計と共通するカラーとなっています。
テールにはエンボス加工にて「BVLGARI」。
参考までに、ブランド名の表記はこのBVLGARIではあるものの、(URLなど)企業としての表記は「Bulgari 」となっていて、これはブランド名に古代ラテン語を採用しているため。※古代ラテン語では「U」の文字がなかった
ブルガリ アルミニウム ビジョン グランツーリスモのインテリアはこうなっている
そしてこちらはブルガリ アルミニウム ビジョン グランツーリスモのインテリア。
ボディ形状は完全なる「バルケッタ」です。
そしてインテリアもやはり「円と直線」。
3連メーターはいずれも液晶、そしてセンターには「ブルガリ アルミニウム クロノグラフ」の文字盤を再現したグラフィックが表示されます。
ヘッドレストには「BVLGARI ALUMINIUM」の刺繍入り。
ちなみに実車に使用されているシートベルトはサベルト製。
コクピットクロックはもちろんブルガリ製。
ブルガリからは腕時計「ブルガリ アルミニウム グランツーリスモ」が限定発売
そしてブルガリ アルミニウム ビジョン グランツーリスモと同時に発表されたのが「ブルガリ アルミニウム グランツーリスモ」。
ともにブルガリ アルミニウム ビジョン グランツーリスモのメーターグラフィックとシンクロするダイヤルデザインを持ち、イエローのほうが世界限定500本、ブラック(アンスラサイト)ダイヤルだと世界限定1,200本に制限されます。
ケース素材はアルミニウム(直径41ミリ)、ベゼルとストラップはラバー、そしてケースバックにはDLC加工が施されたチタニウム。
ケースバックには「VISION GT」「10TH ANNIVERSARY」の文字。
いずれも専用のボックスに収められ、高いコレクションを発揮しそうですが、日本のブルガリではまだアナウンスがなく、しかし一部の国では情報が先行公開されており、イギリスだと4,490ポンド(現在の為替レートだと約835,000円)にて販売開始予定となっています。
参考までに、通常のブルガリ アルミニウム クロノグラフは日本だと671,000円で販売されており、特別な仕様を持つぶん、それなりのプレミアムが乗るのはやむなしといったところかもしれません。