| ポルシェはその創業以来、ずっとボディカラーに関しては幅広い選択肢を用意している |
その理由は「ボディカラーを通じ、顧客に自分の個性を発揮して欲しい」と願うから
さて、新型パナメーラには新しいブランディング手法「ターボナイト」が取り入れられたほか、ハイブリッドカーならではのバッテリー容量を生かした新設計のアクティブサスなど様々な新機軸が盛り込まれていますが、忘れてはならないのが「多数の新しいボディカラーが採用されたこと」。
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それらボディカラーの一部はモンテゴ ブルー メタリック、アイス グレー メタリック、ルガーノ ブルー、マデイラ ゴールド メタリックといったもので、今回ポルシェはこれらボディカラーに焦点を当てたコンテンツを公開しています。
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ポルシェがターボモデル専用のエンブレム、そしてホイールや内外装に専用色「ターボナイト」を採用すると発表。今後ターボ系は「神格化」されるもよう
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ポルシェは新型パナメーラ以降ボディカラーラインアップを一新
なお、ポルシェは新型パナメーラの導入を機にボディカラーの「区分」を一新しており、これまでの「スタンダード」「メタリック」「カスタム」といった分類けから「コントラスト」「シェード」「ドリームズ」「レジェンズ」の4つ、そして「ペイント・トゥ・サンプル」へ。
それぞれの特性を見てみると、「コントラスト」はクラシックで時代を超越した色で構成され、たとえばホワイトとブラックは最大限のコントラストを生み出すことに。
一方、グレーやメタリックは「シェード」に分類され、これらは”控えめなニュアンス”を表現しています。
「ドリームズ」だと強くて明るい印象的なカラー(新色のルガーノブルーとマデイラゴールドメタリックなど)を揃え、こちらは”エレガントさとモダンさ”を表現。
「レジェンズ」ではあえて一般的ではないカラーを揃えることで特別さをアピールしています。
そして「ペイント トゥ サンプル」および「ペイント トゥ サンプル プラス」はさらに個別化されたボディカラーで、「ペイント トゥ サンプル」ではポルシェのこれまでの歴史にて提供されてきたクラシックな外板色に焦点が当てられ、こちらで選べるのは現在170色以上。
「ペイント トゥ サンプル プラス」だと完全にワンオフの、つまり自分だけのカラーを作ることが可能です。
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ポルシェはその75年の歩みについて「夢」「カラー」を重視。「夢を現実に変える人は、世界をより豊かで、大胆で、色彩豊かな場所にするのです」
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ポルシェはどうやって新しいボディカラーを決めるのか?
そこで今回、ポルシェのカラー&トリム責任者、フォルカー・ミュラー氏が新しいボディカラーを決定するプロセスについて触れており、まず前提にあるのは「新しいカラーは単なるトレンドではなく、長期にわたって定着するものでなければなりません。したがって、私たちはトレンドを早期に特定し、時にはそのトレンドを自ら設定する必要があります」ということ。
そしてインスピレーション元は幅広く、ファッション、建築、インテリア デザインなど多岐にわたり、スタイル ポルシェのカラー&トリム デザイナー、ダニエラ・ミロシェヴィッチ氏によれば「ポルシェにはどの色も似合うので、実はカラーの選択は簡単です」。
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ポルシェは年間12色もの「新色」をボディカラーに採用!ただし考案から採用までは耐候テストに2年以上、そしてインスピレーションは「家具業界から」
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それでも厳密な選考プロセスは欠かすことはできず、 毎年デザインチームによって選定された約12~15の新色の中からいくつかのカラーが最終的に決定され、この決定がなされたのち、およそ3年後に市販モデルに採用されることになるのだそう。
ちなみに量産が開始されるまでに3年もの時間を要するのは様々なテストを行うためで、たとえば板金塗装を行う際の「修理の実現可能性」のテストを行い、修理の際に同じ色味を復元できるかどうかを調査したりするようですね。
さらには3,200時間をかけて強い紫外線を当てて色褪せの確認を行ったり(これはフロリダの強い日差しを1年間受け続けた場合に相当)、防火試験、石衝撃試験、塩水試験を実施するほか、1年間をかけて実際に塗装したクルマを走らせるというフィールドテストも。
こういった複雑なプロセスを経て新色が開発されることになるそうですが、かくして無事テストをクリアした新色は実際にポルシェの新車にて選ぶことが可能となり、ぼくらに夢を与えてくれるわけですね。
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参照:Porsche