| このカラークリアカーボン仕上げを行うには恐ろしく手間がかかると言われている |
当然ながらそのコストも「恐ろしい」数字に
さて、ブガッティはシロンの受注をすべて締め切り、現在はその受注分の生産とニューモデルの開発に注力している状態だと思われますが、今回はシンガポールの顧客のために製作された「シロン・スーパースポーツ・レッドドラゴン」を公式Facebookページにて公開。
なお、シロン・スーパースポーツは「標準版シロンの豪華さと快適さ、シロン・スーパースポーツ300+のパフォーマンス」を高い次元でバランスさせたシロン最後のシリーズであり、その価格は標準版シロンの”ほぼ倍”に設定されるという究極のバリエーションです。
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ブガッティ・シロン・スーパースポーツ「レッドドラゴン」はこんな仕様を持っている
そこでこのシロン・スーパースポーツ「レッドドラゴン」を見てみると、そのボディパネルはエクスポーズドカーボン、そしてクリアレッドにてフィニッシュがなされています。
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このクリアレッド仕上げのカーボンファイバーボディを実現するには想像を遥かに超える手間がかかり、まずひとつは「カーボンファイバーの織り目を揃える必要があること」。
一つのパネル上であっても繊維の歪みが生じることは許されませんが、たとえばフロントフードとバンパー、そしてフロントフェンダーとでカーボンファイバーの織柄の向きを揃える必要があり、ブガッティいわく「1ミリでもずれるとアウト」。
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さらに黒いカーボンファイバー繊維の上にクリアレッドをペイントしても「茶色」にしか見えず、しかしこのレッドドラゴンのように「レッドに見える」ようにするには度重なる塗料の配合、そして試作を繰り返したものと思われます。
そして「クリア」である以上、ペイントする厚さによって色味が変わって見えることになり、各パネル間であっても変わらぬ色調となるよう「均一に」クリアレッドを塗らねばならず、さらにはエッジ部分の塗料が「薄く」ならないようにする必要もあり、つまりは通常の「ベタっと色を塗る」仕上げに比較し、ヴィジブルカーボン、そしてカラーカーボン仕上げはとんでもなく手間がかかるということに。
ブガッティ・シロン・スーパースポーツ「レッドドラゴン」のアクセントカラーは「ノクターン」
なお、このシロン・スーパースポーツ「レッドドラゴン」に用いられるアクセントは「ノクターン」。
簡単に言うと「ブラック」ということになりますが、グリルやボディ上のライン、ホイールなどにこれが用いられ、全体の雰囲気をぐっと引き締めています。
リアのEB(エットーレ・ブガッティ)エンブレムやテールパイプもブラックにて仕上げられ・・・。
ホイールはブラック一色、そしてブレーキキャリパーはカラーカーボンにあわせた深みのあるレッド。
つまり車体全体にて「レッドとブラック」のみの2トーンで仕上げられるというシンプルな仕様を持っています。
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