| 現時点では新型GT-Rの具体的な話は聞こえてこないが、日産にとってGT-Rとはある種の象徴であるだけに最大限の注力を行うだろう |
ただし現時点ではそこに投入しようと考える「技術」が成熟していない
さて、出ては消える「新型GT-R(R36)」のウワサ。
数年前には「日産が新型GT-Rの開発に向けて動き出し、オーナーに対してのヒアリングを開始した」と報じられたものの、その後話がぱったりと途絶えてしまい、そこからは”仕切り直した”と思われる新しいGT-Rの話題が登場しています。
その話題とは「2030年に全固体電池を積んで登場」「ブロックみたいなデザインになる」というものですが、たしかにそれを示唆するハイパーフォースコンセプトも発表されており、よってこの路線で”ほぼ決まり”なのかもしれません。
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日産は全固体電池に高い期待をかける
現在日産が(アリアなどのEVに)使用しているのはリチウムイオンバッテリーですが、日産は全固体電池に対してかなりのリソースを割いており、今年には試験運用を開始したうえ、2028年には市販車へと全固体電池を導入するとしています。
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この全固体電池は、従来型バッテリーに比較して(同じサイズであれば)より長い航続距離、より短い充電時間を実現できるという特徴があり、、いわば「夢のバッテリー」。
トヨタは(現在の予定だと)日産の1年前に実用化を計画しているものの、実際に市販車に採用したとしても生産台数が限られる(年間数万台)ということも示されていますね。
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「私はミニバンを作るために日産に入社したわけではない」
なお、現在のところ全固体電池を積んだEVはどこの自動車メーカーからも登場しておらず、よってこれをいち早く実現できれば非常に画期的でもあり、となると日産はこの「全固体電池搭載」をセールスポイントとして新型GT-Rを発表する可能性も。
実際のところ、日産にてアフリカ、中東、インド、ヨーロッパ、オセアニア地域を担当する上級副社長兼最高企画責任者であるフランソワ・バイリー氏は「日産は完全電動化時代であってもスポーツカーの製造を続けます」と述べ、「現実問題として、私たちはフォーミュラEに参加しているわけですね。サーキットから路上への学習です。誰もが、そしてもちろん私もミニバンを作るために日産に入社したわけではありません。ちなみに私が購入した最初のクルマはフェアレディZ でした」とも。
ですから、簡単に答えると、私たちはスポーツカーの製造を継続します。問題は、それらの車がいつEVに移行できるかということです。そして、それはテクノロジーの問題です。中途半端なGT-Rは作らない。そのつもりはありません。だから、いつ発売するか、あるいはいつ発売できるのかは難しい問題です。なぜなら、発売したいと考えても、その技術が存在しなければ発売できないからです。
こういったコメントを見るに、日産はスポーツカーに対する情熱を電動化時代以降も失うことはなく、そして来たるべき電動化社会に向けて全固体電池(ソリッドステートバッテリー)の準備を進めているということになりそうですが、仮に「全固体電池を搭載するクルマが市販されるとしても」それは早くても2028年になるので、新型GT-Rの発売は少なくとも今から4年後ということになりそうですね。
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参照:Drive