| この「新しい王者」となったパナメーラは今後発表を控えているパナメーラのトップレンジである |
先代のパナメーラ最強モデルに比較して5秒以上もタイムを短縮
ポルシェが新型パナメーラ(グレード名はまだ明かされていない)をもってニュルブルクリンクにアタックし、それまでの王者であったメルセデス AMG GT 63 S 4Matic+のタイムを5秒も短縮して「プレミアムセダン最速記録を樹立した」と発表。
なお、ポルシェはタイカン ターボGTにて「4ドアサルーン最速」記録をも樹立しており、よって現時点では「プレミアムセダン」「4ドアサルーン」という2つの分野にてニュルブルクリンク最速記録を保持している、ということに。
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今回記録を達成したのは「パナメーラの最上位モデル」
今回ポルシェがニュルブルクリンクへと持ち込んだのはパナメーラの最上位モデルとなりますが、現時点では正式発表がなされていないためにグレード名については「ナゾのまま」。
なお、近年のポルシェは発表前のモデルにてニュルブルクリンクへと挑戦し、「正式名称を公表しないまま」最速タイムを記録したと公表して(新型車公開に対する)期待をあおることが通例となっており、今回もその例に漏れないと考えて良さそうです。
ちなみに(今回ニュルブルクリンク最速を記録したモデルを除く)現時点でのパナメーラの最上位モデルは「ターボ Eハイブリッド」で、こちらは4リッターV8ツインターボエンジンにハイブリッドシステムを組み合わせて680馬力を発生するというクルマ。
先代パナメーラにおいてもっとも速かったのは「ノンハイブリッド」のパナメーラ・ターボS(7:29.81)ですが、これはご推察の通りハイブリッドシステムを積むパナメーラが(いかにパワーが大きいといえど)重いためで、そう考えるならば新型パナメーラ”最速モデル”もやはりノンハイブリッドバージョンなのかもしれません。
今回のチャレンジに際しステアリングホイールを握ったのはおなじみポルシェのテストドライバー、ラース・カーン氏で、今回の7:24.17 というタイムは以前のパナメーラのトップモデルであるパナメーラ ターボSよりも 5.64 秒速く、ポルシェによれば「この成功要因のいくつかはハンドリング性能の向上によるもの」。
そしてその中で最も注目すべきものの 1 つがポルシェ アクティブライド サスペンション システムであることは間違いなく、これはアクティブ ショックアブソーバーと電子制御油圧ポンプを組み合わせたもので、プラグインハイブリッド用の高電圧バッテリーによってのみ作動すると言われています(そう考えると今回記録を達成したパナメーラはノンハイブリッドではなさそうだ。であればついにポルシェは重量増加のペナルティを帳消しにするだけの車体制御技術を手に入れたと考えていい)。
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この電子制御油圧ポンプはダンピングを迅速かつ正確に変更し、快適性の向上とハンドリングの強化を料率させ、あらゆる状況でクルマをフラットな状態に保ちますが、ポルシェによると、このパナメーラは「コーナーではバイクのように傾き、加速時には前方に傾き、ブレーキング時には後方に傾く」とのこと。※つまり慣性とは逆の動きを実現する
さらにこの車両にはパナメーラ専用に開発されたミシュラン パイロット スポーツ カップ2タイヤ(フロント 275/35 ZR 21、リア 325/30 ZR 21)、オプションのカーボンファイバー製エアロキットを装着していることにも言及されています。
ちなみにこの7:24.172というのは相当に速いタイムであり、マセラティMC12(7:24.29)、パガーニ・ゾンダFクラブスポーツ(7:24.65)、ランボルギーニ・アヴェンタドールLP700-4(7:25.00)、エンツォフェラーリ(7:25.21)すらをも置き去りにする数字。
おそらく間を置くことなく、ポルシェはこの「新型パナメーラ」の詳細を公開することになるかと思いますが、そのパワートレーン含む「マジック」の種明かしには期待したいところですね。※この新型パナメーラはニックネーム”ライオン”と呼ばれていると報じられているが、ナンバープレートは”LEO”である
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参照:Porsche