Image:czinger_vehicles
| シンガーは数少ない、あるいは唯一の「実際に生産を行い、実績を残した」新興ハイパーカーメーカーである |
片側のミラーをバリアに当てて破損しながらも果敢に攻める
さて、カリフォルニア拠点にて活動する新興ハイパーカーメーカー、ジンガー(Czinger)。
そのジンガーが発売する1,000馬力オーバーのハイブリッドハイパーカー、”21C”がグッドウッド フェスティバル オブ スピードのヒルクライムを48.83秒で走り「世界最速の市販車」の座を獲得することとなっています。
参考までに、これまでの記録保持者は49.32秒を記録した(昨年の)リマック・ネヴェーラで、今回ジンンガー21Cはこのタイムをコンマ数秒更新して王座に就いたわけですね。
もう一つ参考までに、「市販車」というくくりを外すと、F1マシンまでを含めての最速マシンはマクマートリー・スピアリングであり、これは2022年に元F1ドライバーのマックス・チルトンが打ち立てた39.08秒という驚異的なタイムでヒルクライムを駆け抜けています。
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若干の接触がありながらもジンガー21Cはこのタイムを黒く
なお、今年のグッドウッドはロータス・エヴァイヤX、スバル GL ファミリーハックスターなど”大物”のクラッシュが相次いでおり、このシンガー21Cも無傷では済まなかったもよう。
走行中にコース脇に積まれたバリアー(干し草)にヒットしつつも完走し(それによって片側のミラーが外れている)、しかしこのタイムを記録したのは「見事」だと思います。
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このシンガー21Cは「前後タンデム2シーター」という特異なレイアウトを持ち、AIによって設計され、そのパーツの多くを3Dプリンターによって製造されていることが大きな特徴ですが、シンガーCの創業者が別途設立した先端企業「ダイバージェント」ではさらにこの研究を推し進めていて、ブガッティとの提携を通じ”トゥールビヨン”へとサスペンション周りの設計を提供しているほか、別途マクラーレンとの提携も発表済み。
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そしてこの80台の中にはいくつかのバリエーションが存在し、最高速407km/hを誇るローダウンフォースバージョンの「21C V Max」、4台のみが生産される高性能バージョンの21Cブラックバード(1,350馬力)といったモデルも存在します。※今回記録を達成したのは通常版の21C
これまでに数多くの新興ハイパーカーメーカーが世界中から名乗りをあげていますが、実際に生産を開始し、かつこうやって実績を残しているのは現時点ではジンガーくらいかもしれません。
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参照:Goodwood Road & Racing(Youtube), czinger_vehicles(Instagram)