| このカルマー9x9の内外装には最先端のデバイスや素材、そして最新の911のパーツが使用されている |
パフォーマンスに係る数値は示されていないが、おそらくは「相当なレベル」だろう
さて、ポルシェ911の新星レストモッダー、カルマー・オートモーティブがポルシェ959風のレストモッド「カルマー9x9」を公開。
現在ポルシェ911のレストモッドはある意味で飽和状態となっており、つい先日は「911GT1」のレストモッド、「タットヒル GT One」が発表されるなど「新しい方面」へとその路線が展開されているのが現在の状況です。
そしてカルマー・オートモーティブはこのクルマをして「世界初のレトロ ハイパーカー」であると主張しており、ここでその内容を見てみましょう。
ポルシェ959風レストモッド「カルマー9x9」はこんなクルマ
カルマー・オートモーティブはこのカルマー9x9を制作するに際し細部に至るまでアップデートさせており、しかし最大のトピックは930馬力にまでパワーアップしたフラットシックス。
カルマーはこれにデュアルクラッチ・トランスミッションを組み合わせ4輪を駆動することとなりますが、カルマーはこの930馬力バージョンのほかにも「650馬力と7速マニュアルトランスミッション、4WDバージョン」の9x9 Sport、そして「6速マニュアルトランスミッション、後輪駆動バージョン(出力は不明)」の9x9 Leichtbauもラインアップされています。
なお、いずれのバージョンであってもカルマー9x9にはアダプティブ ダンパーとリアアクスルステアリングを備えた特注のダブルウィッシュボーン式プッシュロッド サスペンションを備えるというので、その中身は「ほぼレーシングカー」なのかもしれません。
ボディパネルはフルカーボンファイバー、ブレーキキャリパーは3Dプリントによるチタン製、ブレーキディスクはカーボンセラミック、そしてホイールはマグネシウム製。
オリジナルの959を意識しつつもエアロダイナミクスにはかなりの注意が払われ、レトロなスタイルとサーキットで求められるグリップの確保に十分なダウンフォースのバランスが取られている、とのこと。
カルマー 9x9のインテリアは「究極のシンプル」
このカルマー9x9の存在意義は「素晴らしい運転体験を生み出すこと」に集中しているために快適装備の多くが省かれておりインフォテインメント システムは存在せずカーオーディオすら「レス」。
メーターまわりも大きく変更され中央にはタコメーター、その両脇にはLCDスクリーンが設置され、センターコンソールやステアリングホイール、ダッシュボードなどほとんどが入れ替えられており、シフトスイッチやステアリングホイール、タコメーターなどには現行911のパーツが使用されているようですね。
現在カルマー・オートモーティブはこの9x9の価格や生産台数については言及していませんが、2025年7月に納車を開始する意向を示しています。
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参照:Kalmar Automotive