「消費者の求めるEV」を作れば電気自動車は売れないわけではない？BMWのEV販売は22.6％増、一方でメルセデス・ベンツでは31％減少

｜　BMWはEVの販売比率が伸びるもガソリン車の販売が減ってしまうことに　｜

一方でメルセデス・ベンツだとEV販売比率が下がったもののガソリン車の販売が増えている

さて、現在世界中にてEV販売の現象が報じられているものの、BMWにおいては今年1-9月の累計において昨年同期比にて（EVの販売が）22.6％増加したこと、逆にメルセデス・ベンツでは（第三四半期のみで）31％もの減少を経験しており、「EVすべてが売れないわけではなく、消費者に求められるEVを作れば売れるんじゃないか」という疑問もささやかれています。

BMWはグループあげてEVの販売が好調である

BMWが今週発表した新しい数字によると、2024年の1月から9月までに販売したEVは（2023年の同じ期間よりも）22.6%増加しており、ミニやロールス・ロイスを含むBMWグループ全体で見たとしてもEVの販売は19.1%増加しています。

最近3か月間での成長は低下したものの、BMWグループのEVの納車数は、第3四半期でも10.1%の増加を見せており、かつこれは他の自動車メーカーがEV販売の崩壊を経験している中での数字です（上述の通り、メルセデス・ベンツは第3四半期に31%のEV販売減少を記録している）。

ただし全てのパワートレーンを含めた全体の販売状況を見てみると、BMWグループの販売は年初から9月までで4.5%減少し、第3四半期には13%減少し、BMWブランドのみだと2.3%の減少を記録しています。※第3四半期には11.4%の減少

一方、メルセデス・ベンツでは第3四半期に1%の増加を記録し、販売台数は503,600台に達してBMWの487,000台を上回っています。※つまりメルセデス・ベンツではガソリン車の販売比率が高まっており、BMWではガソリン車の販売比率と販売台数が減っているものと判断できる

BMWの公式な説明によると、BMWグループの1月から9月の売上減少は、故障した統合ブレーキシステム部品への対応としての生産停止と、中国での「困難な」市場状況の組み合わせによるもので、現時点ではこのブレーキの問題は解決されたものの、中国では国内自動車メーカーが競争力を高めており、主に欧州ブランドの市場シェアを侵食しているため、状況は簡単には改善しそうにありません。

ただし実際にはこの期間に投入されたEVの数やポジショニングなどを確認しないと「BMWとメルセデス・ベンツの勝敗」を判断することはできず、よってメルセデス・ベンツからの情報公開を待ちたいところですね。

参考までにBMWグループの販売台数は以下の通り。

• 第3四半期2024：540,882台（前年比-13.0%）
• 2024年1月～9月：1,754,158台（前年比-4.5%）
• BMW：487,062台（前年比-11.4%）、1,583,485台（前年比-2.3%）
• MINI：52,669台（前年比-25.2%）、166,703台（前年比-20.9%）
• BMWグループのBEV（バッテリー電気自動車）：103,440台（前年比+10.1%）、294,054台（前年比+19.1%）

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