>中国/香港/台湾の自動車メーカー

シャオミSU7 ウルトラは発売後数日で「2年分の受注枠が埋まる」。さらに2027年までに世界展開を行う意向を発表

Image:Xiaomi

| シャオミは「遅れてきた真打ち」であり、海外市場においても強い存在感を示すだろう |

BYDに加え「警戒すべき」中国の自動車メーカーがまた増える

さて、シャオミは先日「SU7 ウルトラ」を衝撃プライスにて発売し、2時間で(年間販売予定台数である)1万台の受注を獲得していますが、今回「2027年までに(おそらくはシャオミの全ラインアップにて)グローバル展開を行う」ことについての言及がなされています。※3/3には2年分の計画台数に近い19,000台にまで受注が拡大している

この計画はスペインで開催された「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)2025」にて明かされたもので、シャオミSU7 ウルトラの現地プレミア際し、シャオミが中国メディア「界面」によるインタビューに答える中で明らかになったようですね。

シャオミSU7 ウルトラ発売の興奮収まらず。発売後わずか2時間で年間販売目標の1万台を販売し、海外販売を示唆する発言も
シャオミSU7 ウルトラ発売の興奮収まらず。発売後わずか2時間で年間販売目標の1万台を販売し、海外販売を示唆する発言も

Image:Xiaomi | 日米欧の自動車メーカーにとってシャオミSU7 ウルトラは「悪夢そのもの」であろう | さらには安価なSU7標準モデル、SUV「YU7」も控え、シャオミはBYD以上の脅威と ...

続きを見る

実際には3月から欧州市場の視察を開始

このコメントの中では、3月にはシャオミが欧州自動車市場の視察を行うこと、そして2027年までにはグローバル展開を行うことに触れられていますが、このペースはシャオミにしては「比較的ゆっくり」。

その理由は定かではないものの、まずは地元中国での販売と生産を確固たるものとし、そこから世界に出るという計画なのかもしれません(中国が最大市場となるのは間違いなく、ここをおろそかにはできない。インタビューでもここには言及がある)。

あるいは「失敗しないよう」綿密な計画、万全の準備とともに進出を考えているのかもしれませんが、シャオミはすでに家電において世界中へと販路を拡大しており、よって国ごとの慣習や嗜好も理解しているのだと思われ、現在はそれにあわせた調整を行っている可能性もありそうです。

なお、シャオミは2021年3月に自動車業界への参入を発表し、それから3年後の2024年3月に、最初の電気自動車(EV)である「シャオミ SU7」を発売し、エントリーモデルではBYD製の73.6kWhバッテリーを搭載し、CLTC基準での航続距離は700km、リアアクスルに295馬力のエレクトリックモーターを備えます。

上位モデルにはCATL製の101kWhバッテリーが搭載され、CLTC基準での航続距離は800km、デュアルモーターの合計出力は664馬力、最大トルクは838Nmに達し、両モデルとも発売から24時間以内に「2024年分のSU7」が完売することに。

そして2024年2月27日には「ポルシェ・タイカン・ターボGTの性能を凌駕する」SU7 ウルトラが発売され、こちらは最高出力は1,527馬力、しかし価格は529,900元という「タイカン・ターボGTの1/4」という驚愕プライスに設定されていて、あらゆる意味で話題を呼んでいるわけですね。

私たちは昨年3月に自動車販売を開始しましたが、それまでの3年間は多くの疑念にさらされていました。

四半期ごとの決算発表のたびに投資家と対話を重ねてきましたが、「今さら電気自動車とは遅すぎる」「最適なタイミングを逃した」といった意見が多くありました。また、「自動車事業がうまくいかなければ、スマートフォン事業にも悪影響を及ぼすのではないか」との懸念もありました。これは、ここ数年の資本市場で私たちが直面してきた大きなプレッシャーです。

しかし、2024年3月のSU7の発売以降、市場は大きく変化しました。SU7とSU7 ウルトラという2つの戦いを経て、私たちは自動車事業の基盤を確立し、「シャオミの参入が遅すぎた」という疑念を払拭できたと考えています。現在、シャオミの自動車事業は中国市場で確かな足場を築いています。

海外展開についてですが、私たちの全体的な戦略は、まず中国市場での成功を確実にすることです。なぜなら、中国の自動車メーカーが自国市場で確固たる地位を築けなければ、海外市場での成功も難しくなるからです。

モバイル・ワールド・コングレス(MWC)開催後、私はいくつかのヨーロッパの国々を訪れ、市場調査を行い、グローバル市場のデータを確認する予定です。そして、私の目標としては、2027年に正式に海外展開を開始することを掲げています。

シャオミ ウィリアム・ルー

合わせて読みたい、シャオミ関連投稿

シャオミが2024年4月から2025年1月の間にテスラ・モデル3よりも多くのSU7を販売し「世界中のどの自動車メーカーもなしえなかった」偉業を達成
シャオミが2024年4月から2025年1月の間にテスラ・モデル3よりも多くのSU7を販売し「世界中のどの自動車メーカーもなしえなかった」偉業を達成

Image:Xiaomi | どれほど経験のある自動車メーカーもモデル3を捉えることができなかったが、新参者であるシャオミがあっさりこれを成し遂げる | しかもシャオミの販売は時間を追うごとに「伸びて ...

続きを見る

ポルシェ・タイカン・ターボGTを破ったシャオミSU7 ウルトラが正式に発売、その価格が予定よりも35%引き下げられて1090万円に。タイカン・ターボGTの現地価格に比し1/4、もはやポルシェに「打つ手なし」
ポルシェ・タイカン・ターボGTを破ったシャオミSU7 ウルトラが正式に発売、その価格が予定よりも35%引き下げられて1090万円に。タイカン・ターボGTの現地価格に比し1/4、もはやポルシェに「打つ手なし」

Image:Xiaomi | もう「どうやっても」中国車に対抗するのは無理なような気がしてきた | 日米欧の自動車メーカーはそれぞれの強みを再分析し「生き残る道」を模索せねばならないだろう さて、シャ ...

続きを見る

昨年、シャオミは中国のみで10万台のSU7を販売し、一方ポルシェは全世界でタイカンを21,000台販売したのみ。もはや消費者は「ポルシェを高く、時代遅れ」だと評価?
昨年、シャオミは中国のみで10万台のSU7を販売し、一方ポルシェは全世界でタイカンを21,000台販売したのみ。もはや消費者は「ポルシェを高く、時代遅れ」だと評価?

Image:Porsche / Xiaomi | かつて欧州車は「富のシンボル」であり憧れの対象であったが | しかし現在では中国車が高い魅力を備えるにいたり、ポルシェはその価格の高さを正当化すること ...

続きを見る

参照:CarnewsChina

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

->中国/香港/台湾の自動車メーカー
-, , , , ,