
| 近年日本でも問題となる「追越車線ノロノロ運転」「かたつむりマン」 |
「左車線チンタラ運転」に本格メス
アメリカの高速道路マナーは基本的にシンプルです。
追い越しは左車線、遅い車は右車線というルール。しかし、左車線を低速で走り続ける“レフトレーン・キャンパー”が交通の流れを乱し、安全リスクを高めているという問題が指摘され、ルイジアナ州は、この問題に業を煮やし、2025年8月1日から罰則を強化したと報じられています。
新法「Act 24 SB 11」の概要
これまでの法律では「制限速度より10マイル(約16km/h)以上遅い場合」に右車線走行を義務付けていたものの、今回の改正では“制限速度未満”なら右車線へ”と条件が厳格化されることとなり、例外としては以下に限られます。
- 追い越し中
- 左折の準備中(交差点や私道への進入時)
罰則の段階的強化
そして「追越車線チンタラ走行」につき、従来は最大100ドルの罰金であったものの、新法では以下の通り厳格化。
- 初回違反:150ドル
- 12か月以内の2回目:250ドル
- 12か月以内の3回目:350ドル または 最大30日間の禁錮刑、もしくは両方
つまり、悪質な常習者は刑務所行きの可能性もあるというわけですね。
同日に施行されたその他の新交通法
さらにルイジアナ州は同日に複数の交通法改正を実施するなど、安全運転に対しての強化を図っています。
- 運転中の携帯電話使用禁止(2026年1月から工事・スクールゾーンではさらに厳罰化)
- 無保険運転者への補償制限(事故で被害者でも、最初の10万ドルは請求不可)
州ごとに異なる「左車線規制」
なお、多くの州では、「左車線は追い越し目的以外の使用禁止」が法律で定められ、たとえば、マサチューセッツ州、ニュージャージー州、イリノイ州、ペンシルベニア州などでは、左車線で流れを妨げる運転には違反切符が発行されることも。
つまり米国での運転においては州ごとの交通ルールを事前に確認しておくことが必須ではあるものの、これにかかわらず左車線を走行する必然がない場合は「右に寄る」義務があるのが一般的であり、違反すると罰金や違反点数のペナルティが課される場合もあるというので、米国を訪問し、運転する機会がある場合は「要注意」かもしれません。
まとめ
今回のルイジアナ州の改正は、単なるマナー違反を「重大な交通違反」に格上げするもの。
左車線を不必要に塞ぐ行為は、交通の流れを阻害するだけでなく、追い越しや右側からの危険な追い抜きを誘発することにも繋がり、その観点からすると「妥当な措置」なのかもしれませんね。
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参照:CARBUZZ