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| もっともスーパーカーらしいスーパーカー、それがディアブロである |
ランボルギーニが「公式」としてディアブロを振り返るコンテンツを公開
1990年に登場したランボルギーニ・ディアブロは、時速325km/hを突破し“史上最速のロードカー”となった伝説のスーパーカー。
優雅で革新的なデザインとV12エンジンを備え、11年の生産期間中では多彩な派生モデルを生み、今なおコレクターの憧れとして価値を高め続けています。
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ランボルギーニの歴史においてディアブロほど数奇な運命を辿ったクルマはないだろう。開発期間を含めると5つの親会社が変わり、カウンタックと現代の成功を結びつける
| ランボルギーニはかつて「ディアブロのみ」しか販売していなかった時期がある | そしてランボルギーニ61年の歴史において、「1車種のみで耐え抜いた」のはディアブロのみである さて、ランボルギーニ・デ ...
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ディアブロの誕生
1990年、ランボルギーニ「ディアブロ」は公道車として初めて時速325km/hの壁を突破して新時代を切り開いていますが、開発は1985年の「プロジェクト132」から始まり、後継となるカウンタックを超える存在として構想されています。
1987年にクライスラーが関与したことでエッジの効いた未来的デザインは調和を増し、シザースドア、力強いプロポーション、快適性とスポーツ性を両立したキャビンが完成することに。※当初、デザイナーのマルチェロ・ガンディーニはもっとエッジの効いたデザインを考案したが、丸みを帯びたデザインが好まれるアメリカ市場にあわせて意匠が変更され、マルチェロ・ガンディーニはこれに反発し、途中でプロジェクトを降りている
1990年、モナコでのモンテカルロ・ラリー開幕にて正式発表されたのち2001年まで生産され、世界的なアイコンとなったのはご存知のとおりです。
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ランボルギーニがイベントにて「レストア中の」ミウラとともに希少なディアブロSE30を展示。専用カラーのパープル”ランボ・サーティ”が美しい
Image:Lamborghini | このディアブロSE30は認証取得のためにランボルギーニへと送られ、その作業が進められる | ランボルギーニ・ディアブロの価値はこの数年で大きく上昇 さて、ランボ ...
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技術革新と走行性能
ディアブロは5.7リッターV12エンジン(492馬力/580Nm)を搭載し、0-100km/h加速は約4.5秒、最高速度は337km/h(ナルド・サーキット実測)を記録。
チューブラーフレーム、アルミやスチールに加え、カーボンファイバーを量産車で初採用し、調整式シートやパワーウィンドウ、アルパイン製オーディオも備え、ラグジュアリーと快適性を融合した初のランボルギーニとしても知られます。
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| 発売直前まで行っていた、幻の”次期ディアブロ” | ザガートがデザインした「ディアブロ後継モデル」、”Canto(カント)”ことスーパーディアブロ(1998)。 コードネームは「L147」とされる ...
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多彩なバリエーション
11年間でディアブロは進化を続け、多数の派生モデルが誕生。
加えて、ワンメイクレース「スーパースポーツ・トロフィー」やJGTC参戦を通じ、レースフィールドでも存在感を示しています。
- 1993年:VT – 初の四輪駆動システムを導入
- 1993年:SE30/Jota – 30周年記念モデル(525〜596馬力)
- 1995年:VTロードスター – V12スーパーカー初のオープントップ
- 1998年:マイナーチェンジ – アウディ買収後、固定ヘッドライトやABS、6.0L V12を採用
- 1999年:GT/GT-R – 575〜590馬力、最高速338km/h。サーキット専用モデルも登場
- 2000年:6.0/6.0 SE – ルク・ドンカーヴォルケによる新デザイン
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レース用のランボルギーニ・ディアブロGTR/SVRを公道仕様にコンバートし乗っている人が日本にもいた!その細部を見てみよう
あわせてディアブロGTも見てみよう さて、京都は二条城にて開催された「コンコルソ・デレガンツァ2019京都」。総勢50台ものクラシックカーが一同に集いますが、今回はその中でもランボルギーニたちを紹介し ...
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文化的インパクト
ディアブロはスーパーカー以上の存在として、映画・音楽・ゲーム文化にも刻まれており・・・。
- 『ジム・キャリー主演映画「ジム・キャリーはMr.ダマー」』や『007 ダイ・アナザー・デイ』に登場
- ゲーム「Need for Speed」シリーズで90年代を代表するマシンに
- ジャミロクワイ「Cosmic Girl」のMVでポップカルチャーの象徴に
また、マイク・タイソン、ニコラス・ケイジ、ジェイ・レノといった著名人が愛車に選び、ステータスシンボルとしても定着していますね。
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ワイルド・スピード俳優、ジョン・シナが「デビュー当時に購入し、20年の歳月と7350万円をかけて本物に近づけた」ランボルギーニ・ディアブロのレプリカが初めて中古市場に
| ジョン・シナはこのディアブロを振り返り「最悪のお金の使い方であった」と語る | 細かい違和感を除けば、基本的に「本物のランボルギーニ・ディアブロ」そのものである さて、世の中には様々なランボルギー ...
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生産台数と人気色
生産期間中に全2,903台が製造され、当時のランボルギーニ史上最多を記録。
60色以上のカラーバリエーションが用意され、そのうち40色はカスタマイズ可能であったそうですが、最も人気の高かったのは「レッド」だといい、550台以上が選択された、とのこと(ちょっと意外)。
なお、このカスタマイズプログラムは後の「アド・ペルソナム」プログラムにもつながる「先駆け」であったとも説明されています。
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コレクター市場での評価
2023年のペブルビーチ・コンクール・デレガンスでは1994年製ディアブロSE30が表彰台に登場。
特に限定仕様やカスタマイズ車両はランボルギーニ・ポロストリコのレストア・認証プログラムを通じて価値を高め続け、オークション市場でも高騰しているのも御存知の通り。
そしてもちろん、「アウディ買収前の最後のピュアなランボルギーニ」としても今後継続して価値を高めてゆくこととなりそうですね。
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まとめ
ランボルギーニ・ディアブロは、カウンタックの後継として誕生し、極限のスピード・革新的デザイン・文化的インパクトで90年代を象徴するスーパーカーとなった存在。
生産終了から20年以上経った今も、コレクターズマーケットでは高値を維持し、その存在感はむしろ高まっています。
まさに「時代を超えた伝説」であり、ランボルギーニの未来に続く礎となった一台だといえるでしょう。
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