
Image:Tesla
| 予想通り、市場は「失望売り」、テスラの株価は大きく下がる |
モデル Yに新グレード「Standard」登場:価格は41,630ドルから
テスラがベストセラーSUVのモデルYに新グレードとして「(スタンダード)Standard」を追加(まだ日本の公式サイトでは確認できない)。
価格は41,630ドル(約632万円)からと、従来のベースモデルより5,000ドル(約75万円)安価に設定され、この価格を実現するためには「プレミアム機能、航続距離、性能」が省かれていますが、それでも「日常の足」としてEVを求める人々にとってはかなり魅力的な選択肢なのではないかと考えています。
-
-
テスラが「廉価版」新型モデルYの発表を予告。期待値が高くテスラ株は5%超の上昇を見せるものの、発表後の「失望売り」がちょっと怖い
Image:Tesla(X) | 結果的に、テスラがモデル2をキャンセルし、モデルYの廉価版を登場させることについては「正しかった」のではと考える | なんだかんだ言いながら、イーロン・マスクCEOの ...
続きを見る
ボクとしてはテスラにとって「ベストに近いベターな選択」だとは考える
Image:Tesla
この低価格化により、モデルYは幅広いユーザーにとってさらに魅力的な選択肢となり、米国でのグレード展開は以下の通り。
2026年 Model Y 全ラインナップ 価格・性能一覧
グレード | 価格(※) | 航続距離 | 0-60 MPH |
Tesla Model Y Standard | $41,630 | 321 マイル(約517 km) | 6.8 秒 |
Tesla Model Y Premium | $46,630 | 357 マイル(約575 km) | 5.4 秒 |
Tesla Model Y Premium AWD | $50,630 | 327 マイル(約526 km) | 4.6 秒 |
Tesla Model Y Performance | $59,130 | 306 マイル(約492 km) | 3.3 秒 |
低価格化の代償:Standardで「得られるもの」と「失うもの」
新しいモデルY Standardは、テスラの人気電動SUVから一部のプレミアム機能を「省略した」バージョンで、低価格を実現するため、いくつかの快適機能も削除されています。
Image:Tesla
削除された主な機能
- ルーフ: パノラマガラスルーフが金属製ルーフに変更
- テールランプ:間接照明から「普通のランプ」へ
- ヘッドライト:左右をつなぐLEDストリップを省略
- インテリア素材: レザーシートやフロントライトバーが削除され、ファブリック(布製)シートと簡素化された照明に置き換えられる
- 快適機能:
- ステアリングホイールは手動調整式へ
- フロントシートのベンチレーション機能が削除
- 後席シートヒーターは利用不可
- テクノロジー: 8.0インチのリアタッチスクリーンが廃止(ただし、おなじみの15.4インチの中央タッチスクリーンはフロントに残る)。
Meet Model Y Standard & Model 3 Standard – our most affordable vehicles
— Tesla (@Tesla) October 7, 2025
Ultra-low cost of ownership, engineered for safety & comes with the best Tesla features you love
– 321 mi of range
– Extreme efficiency that takes you farther + saves you $$
– Minimal maintenance
– Can… pic.twitter.com/2cMQ5NW6Yf
パフォーマンスと航続距離
モデルY Standardは、航続距離が推定321マイル(約517 km)となり、ここを大きく「削らなかった」のはテスラの良心。
後輪駆動(シングルリアモーター)を採用し、バッテリー容量はわずかに小さい69.5 kWhを搭載していますが、最高出力を300馬力に抑えることで航続距離の減少を最小限に抑えています(0–60 mph加速は6.8秒)。
上位モデルと比較すると、モデルY Premiumの航続距離357マイル、0–60 mph加速5.4秒であるため、”Standard”モデルは航続距離と速度の一部を犠牲にしているものの、その差は劇的というほどではないこともわかりますね。
Model Y Standard & Model 3 Standard are here pic.twitter.com/e2kXwAaQ0O
— Tesla (@Tesla) October 7, 2025
カスタマイズとオプション
モデルY Standardは18インチホイールを標準装備しており、19インチホイールは$1,500の追加料金で選択可能、そしてボディカラーの選択肢は3色に限定されています。
- ステルスグレー(標準色)
- パールホワイト(+$1,000)
- ダイアモンドブラック(+$1,500)
その他のオプションアップグレードには、最大3,500ポンド(約1,588 kg)の牽引能力を持つ牽引ヒッチ($1,000)、Full Self-Driving (Supervised)($8,000)、および自宅充電器($450)など。
— Tesla (@Tesla) October 7, 2025
すべてのオプションアップグレードを選択しても、Model Y Standardの最高価格は53,630ドルに留まり、これは、モデルY Performanceの開始価格(約60,000)よりも大幅に安価な数字です。
待望の$30,000以下のテスラではなかったものの、新しいモデルY Standardは依然として強力な価値を提供するモデルであると言えそうですね。
合わせて読みたい、テスラ関連投稿
-
-
新型テスラ・モデルYを見てきた。正直「かなり洗練されたいいクルマ」という印象だけに、イーロン・マスクCEOの言動が残念である
| クルマだけを見るならば、新型テスラ・モデルYは「かなりいいクルマ」である | しかしながらテスラのブランドイメージは現在「最悪」に さて、新型テスラ モデルYを見てきたので画像とともに紹介したいと ...
続きを見る
-
-
なんだかんだいいながらテスラは依然として「米国EV市場の王者」。2025年上半期、モデルYとモデル3が販売トップを独占
| テスラの牙城はそう簡単には崩れない | テスラ、批判続くも米国EV市場でトップを死守 近年、サイバートラックの失望やイーロン・マスクの政治的言動などで批判を浴びているテスラ。 しかし、2025年上 ...
続きを見る
-
-
「え?」その瞬間、だれもが驚いた。テスラの低価格モデルについて「それはただの、簡素なモデルYです」とイーロン・マスクCEOが認める
| テスラの低価格モデル」はすでに製造開始、販売は年末予定 | 「モデル2」はやはり幻だったようだ 2025年第2四半期の決算発表にて、テスラはついに「低価格モデルを製造開始した」と正式に発表。 ただ ...
続きを見る
参照:Tesla