
Image:Lamborghini
| ランボルギーニ テメラリオの特注モデルがマイアミ「アートバーゼル」にて公開される |
唯一無二の「走る芸術品」、ランボルギーニは独自の方法にてスーパーカーを表現
アートの祭典「アート・バーゼル マイアミ」の舞台にて”世界に一台だけのランボルギーニ テメラリオ”が初公開。
これは単なる新型車の披露ではなく、イタリアの芸術的職人技と最先端ハイブリッドパワーの融合を体現する、まさに“走る芸術品” の誕生を告げる内容となっており、ここではその仕様そしてランボルギーニが描く「個性化の未来」について見てみたいと思います。
Image:Lamborghini
この一台に凝縮されたランボルギーニの“全て”
そこでこのテメラリオの特徴はざっと以下の通り。
このスペシャルモデルを制作したのはもちろん同社のパーソナリゼーション部門「アドペルソナム」ですが、今回のテメラリオについては(いままでのいくつかのワンオフモデルとは異なり)固有名は与えられず「テメラリオ・アドペルソナム」とだけ紹介されています。
-
-
ランボルギーニが自社カスタムの特別なテメラリオ「ポルト・チェルヴォ」公開。アドペルソナムによってイタリアの洗練を纏った究極の一台
Image:Lamborghini | 夏のサルデーニャで輝く、新たなランボルギーニ | 「Ad Personam」による洗練された仕立て ランボルギーニがサルデーニャ島の高級リゾート地ポルト・チェル ...
続きを見る
Image:Lamborghini
- 320時間をかけたハンドペイント:外装には「クリスタルペイント効果」を実現するため、320時間にも及ぶ職人の手作業が投入され、ヴェルデ・ショック、グリージョ・マアト、ネロ・ネメシスの3色が複雑な芸術的パターンを織りなしている
- 10,000回転を超えるV8ハイブリッドの鼓動:全新開発のツインターボV8ハイブリッドパワートレインは量産スーパースポーツカーで唯一10,000回転への到達を可能にし、性能と感動の新次元を切り拓く
- 内外に貫かれるデザイン哲学:外装のクリスタルペイントパターンは、内装のスタートボタンフラップやシートのエンブロイダリー技法にまで細やかに継承され、完全な一体感を生み出している
Image:Lamborghini
スペック・特徴と市場における位置付け
ランボルギーニ テメラリオの概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表イベント | アート・バーゼル マイアミ 2025 |
| 主な特注ポイント | ・特注クリスタルペイント(320時間の手作業による) ・「アレッジェリータ」パッケージ(カーボンファイバーを広範にわたり採用) ・内装:グリージョ・オクタンスとヴェルデ・スキャンダルのコンビネーション ・特注エンブロイダリー(シートロゴ&ブルエンブレム) ・アド・ペルソナム認定プレート付属 |
| パワートレイン | 全新開発 ツインターボV8 ハイブリッド(スペックは標準モデルと同一) |
| 最大回転数 | 10,000回転 (量産スーパースポーツカーで唯一) |
| 生産拠点 | ランボルギーニ 本社(サンタガタ・ボロニェーゼ) |
| 納車開始 | 2026年第1四半期予定 |
| デジタル連動 | 「Fast ForWorld」プラットフォームにて1:1デジタルツインを公開、詳細を確認可能 |
Image:Lamborghini
このテメラリオは、フェラーリの新型V8モデルや、マクラーレンのアルトゥーラといった、高性能かつ高いカスタマイズ性を売り物とするハイパーカーたちがひしめく市場において、「芸術的職人技による個性化の極致」という一点で圧倒的な差別化を図るもの。
Image:Lamborghini
アド・ペルソナムプログラムの可能性を体現する「シンボルカー」として、同モデルの認知と価値を一段階引き上げる役割を担うこととなりますが、ランボルギーニはじめポルシェなど複数のVWグループ傘下にあるブランドたちはこの「アートバーゼル」にて展示を行っていて、これは数年前に始まった傾向であり、それらブランドは「今までにはない、トレンドに敏感な人々との接点」を求めてこのイベントへ。
Image:Lamborghini
これはフェラーリやマクラーレン、アストンマーティンといったハイパフォーマンスカーブランドでは見られない動きであり、つまるところ「クルマの本質的価値」から「これまでのクルマにはなかった芸術的価値」へとそのプレミアムを移行させようとしていることを意味します。
Image:Lamborghini
実際のところ、ランボルギーニは自身をもはや「カーブランド」としてよりも「ハイブランド」として捉えており、決算においても同業界ではなく「ハイブランド全般」と比較する例が多々見られ、これは今後の傾向を示す一つの例なのかもしれません。
Image:Lamborghini
よって、マイアミビーチで披露されたこの一台は、単なる「ワンオフモデル」ではなくランボルギーニが提唱する未来、すなわち 「画期的な技術」「匠の職人技」「アド・ペルソナムによる無限の自由」 が交差する地点に立つ、最も大胆な表現そのもの。
ステファン・ウィンケルマンCEOが発表の場で語ったとおり、「これは境界を押し広げるだけでなく、スーパースポーツカーそのものの定義を再構築する試み」であるとも言えそうですね。
Image:Lamborghini
今回のイベントでは、ウルスSEやレブエルトといったプラグインハイブリッドモデルも同時に展示され、ランボルギーニ全体としての電動化戦略が明確に示されており、テメラリオはその電動化の流れの中でも「純粋なドライビングエモーションとエンジン回転数の頂点を追求する、唯一無二の存在」としての地位を確立しようとする存在です。
Image:Lamborghini
合わせて読みたい、ランボルギーニ関連投稿
-
-
ランボルギーニが中国にて大規模イベント開催、アドペルソナム「20周年」を記念するレヴエルトの特別仕様車も公開
Image:Lamborghini | ランボルギーニにとって中国は「外せない」巨大市場である | 1. 序論:電動化の波に乗る「イタリアの狂気」の再定義 ランボルギーニが「中国本土市場参入20周年を ...
続きを見る
-
-
【伝説を纏う】ランボルギーニ「アドペルソナム」の世界:神話、祝祭、そして400色超のボディカラーが示す物語と哲学とは
Image:Lamborghini | ランボルギーニは「パーソナライズ」を重視している | はじめに:カスタマイズを超えた「オートクチュール」の創造 ランボルギーニの顧客が最も高く評価する特長の一つ ...
続きを見る
-
-
ランボルギーニがアドペルソナムによるレヴエルトを公開。幸運な63人のオーナーのみが「レヴエルトとドゥカティ パニガーレV4」を自分仕様へとカスタム可能
Image:Lamborghini | すでにレヴエルトを納車したオーナーが「それにあわせたパニガーレ V4 ランボルギーニ」を作ることができるかどうかはナゾである | 今回公開されたレヴエルトの「塗 ...
続きを見る
参照:Lamborghini





















