
| 香港はぼくにとって知的好奇心をかきたてるワンダーランドでもある |
現在、香港のトレンドは「レトロ」でもある
さて、今回はぼくが愛用しているボトルメーカー、「キャメル」本社へ。
このキャメルは香港にて創業されたボトルメーカーで、80年もの歴史を誇り、今では香港の文化を支える存在として見直され、多くのアーティストとのコラボレーションボトルを発売するなど「レトロでオシャレ」として再評価がなされている製品および会社です。
ただしレトロなだけではなく、セラミックを使用した「ハイテク」製品も存在し、時代に応じて変化し続け、また一周回って時代が追いついたというタイプの会社だといえるのかもしれません(非常に現代的なデザインを持つ製品群もある)。
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香港ブランド「キャメル」の限定ボトルを買う。キャメルは一時ステンレスボトルや樹脂製ボトルに押されたものの、機械式腕時計のようにみごと復活を遂げた「魔法瓶」専業メーカーである
| 実際のところ、キャメルの製品は実用品を超え、オシャレアイテムとしての地位を獲得することに | ボクはもう長いことキャメルを愛用しているが、その間にはかなり細かい「マイナーチェンジ」が繰り返されてい ...
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1. 香港の老舗ブランド(Made in Hong Kong)
- 創業: 1940年(Wei Yit Vacuum Flask Manufactory Ltd. 唯一冷熱水壺廠として設立)
- 歴史: 80年以上にわたって戦禍や金融危機を乗り越えており、最盛期には香港の多くの家庭で「一家に一台」と言われるほど普及し、香港の成長とともに歩んできたブランドである
- 製造へのこだわり: 多くの製造業者が中国本土に生産拠点を移す中、CAMELは香港に留まり、「Made in Hong Kong」の品質と伝統を守り続けている香港で唯一残る魔法瓶専門メーカー
2. 製品の最大の特徴:ガラス真空内瓶
- 風味の保持: クラシックモデルでは内部にガラスを使用しており、ガラスはステンレスと比べて匂いや成分が移りにくいため、コーヒーや紅茶といった飲み物本来の繊細な香りや風味をクリアに長時間保つことができる
- 高い断熱性能: 真空二重構造により、長時間にわたる優れた保温・保冷効果を発揮する
- デザイン: 創業初期の1947年に発売された象徴的なモデル「147」など、クラシックでレトロなデザインと、職人の手作業による美しいフォルムが人気
3. ブランド名「CAMEL(駱駝)」の由来
- 創業者である梁(リョン)氏の祖父が、会社を立ち上げ、困難な道のりを乗り越えていく決意を込めて、どんな逆境にも耐え抜く「ラクダ」の強靭さに重ねて名付けられている
そしてキャメル本社へと行くわけですが、地下鉄に乗ってワンポア(Whampoa、黄埔)へ。
そこからローカルな住宅地を抜けると本社の入居するビルが見えてきて、そのビル内には様々なメーカーや工場が入居しており、倉庫も事務所も兼用というカオス状態。
このエレベーターホールから貨物用エレベーターに乗って12階へと上がり・・・。
奥にあるのがキャメル(唯一冷熱水壺廠)。
ぼくはこういった雰囲気には慣れているので無問題ですが、はじめてこのような「工場っぽいところ」に遭遇する人は面食らってしまうかもしれません。
それでも臆せずにキャメルを目指し、インターホンを押して「ボトルを買いに来たのですが」と伝えるとドアを開けてくれ、そしてドアを開けると右側に「アウトレットボトル」が販売されています。
ただ、このアウトレットボトルはいつも豊富にあるというわけではなく、ぼくが訪問した際に残っていた在庫は「1本のみ」。
それでも120香港ドル(市価の1/2-1/3)で入手できるために迷わず購入した次第ですが、ここはもともと「本社事務所併設のアウトレットコーナー」であり販売を目的とした場所でないことには要注意(会社の中の一角であってショッピングゾーンではなく、あまり騒ぐと迷惑になる)。
その後は佳佳甜品へ
そしてその後は近くにあった街市(生鮮卸売市場)を見学し・・・。
メトロに乗ってジョーダン(佐敦)へと向かい、佳佳甜品(カイカイデザート)へ。
いつの間にかお店がリニューアルしているものの、昔ながらの香港スタイルのデザートのお店です。
マンゴーやその他諸々のデザートがあり、過剰に甘くないところが胃に優しく、そして「温かい」デザートがあるのがけっこうナイス。
今回頼んだのは黒ごまのデザート(オプションで胡麻餡入りの白玉を3個追加)、そしてマンゴーに何か入ったもの。
注文はテーブルに備え付けられたQRコードを読み込んで専用サイトにアクセスして行い(そこで同時に支払いを行う)、決済が済むとテーブルに注文した品が運ばれてきます(サイトは日本語対応なので安心)。
そのほかはこんなものが気になった
そのほか、街なかを歩いていて気になったものを紹介してみると、まずこちらは「バナナ」。
ときどき街なかにて出現するのですが(何パターンかある)、何かの広告のようで、そしてこういったユニークな立体広告は「香港ならでは」。
サイバーパンクっぽいカスタムがなされたテスラ(灯火類が変更され、ホイールにはフルカバーが装着される)。
こちらはシブいカスタムが施されるアウディRS3。
グリーンのハイライトやドリームラインが追加され、非常にセンスよくまとまった一台です。
ちなみにBMWのスポーツセダン多し。
一方、メルセデス・ベンツだとスポーツモデル(AMG)よりはマイバッハやSクラスなどの大型サルーンが多いもよう。
シャネルやカルティエなどのブティックの前にはBMWやメルセデス・ベンツよりも「アルファード」「ヴェルファイア」そして最近だとZeekr 009といったミニバン勢(ミニバンを好む層とハイブランドを好む層とが重複しているようだ)。
こちらはBMWのパトカー(警察車両は英国の植民地時代の名残なのか、イギリス風である)。
マクサスもかなり多いようですね(タクシー版も増加中)。
これはクリスマス仕様の「赤い鼻と角」、つまり鹿に扮したクルマ(このカスタムは1990年代から続く長いトレンドである)。
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