
Image:Mercedes-Benz
| まさかメルセデス・ベンツ「公式」にてウニモグのカスタムモデルが登場しようとは |
この記事のハイライト
- 誕生80周年の異次元進化: 1946年の誕生から「働く車」の頂点に君臨してきたウニモグが、初めて「高級ホテルが似合う」ラグジュアリー仕様に
- 6気筒エンジンへの心臓移植: 通常の4気筒(231馬力)から、パワフルな7.7L 6気筒ディーゼル(300馬力)へ。余裕のトルクと滑らかな走りを手に入れる
- 「ミラーカム」とレザーの共演: 伝統のポータルアクスルはそのままに、サイドミラーのカメラ化や高級レザー内装を採用。泥の中を走るスイートルームの誕生
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「最強の農機具」から「究極のステータス」へ
ウニモグ(Unimog)とは奇妙な名前ではありますが、これはドイツ語の「Universal-Motor-Gerät(多目的動力装置)」に由来しており、戦後ドイツの農業を支えるために生まれたという背景を持っています。
つまるところ生粋の使役車ではあるものの、生誕80年の時を経てたどり着いたのは「豪華絢爛な冒険」という新境地。
そして驚かされるのは今回の「80周年記念ウニモグ」がメルセデス・ベンツ「公式」ということで、お堅いイメージがある同社ではありますが、「やるじゃない」といった印象を抱いています。
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圧倒的なスペックアップ
このカスタムカーは、オフロード特化型の「U 4023」をベースとし(「狭いところ用」「軍用」「重機等採用」などウニモグには色々な派生モデルがある)、ドイツの架装スペシャリストであるHellgeth Engineeringと共同にて開発されたもの。
| 項目 | 標準モデル (U 4023) | 80周年ラグジュアリー仕様 |
| エンジン | 5.1L 直列4気筒ディーゼル | 7.7L 直列6気筒ディーゼル (OM 936) |
| 最高出力 | 228 hp (170 kW) | 297 hp (220 kW) |
| 駆動系 | ポータルアクスル / 3重デフロック | 継承(+トランスミッション最適化) |
| 視認性 | 巨大なサイドミラー | MirrorCam(デジタルカメラミラー) |
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ギャップが凄すぎ。内外装のこだわり
「どんな地形でも走れる」というウニモグのDNAはそのままに、見た目と中身はGクラスやマイバッハに迫る高級感に包まれており、その特徴はざっと以下の通り。
1. エクステリア:タフさと洗練の融合
- マットグレーのペイント: 汚れが似合うはずのウニモグが、都会的な輝きを放っている
- 20インチ・ビードロックホイール: アルミ製の軽量かつ頑丈な足元
- 最新LEDパッケージ: モダンなヘッドライトがクラシックなシルエットに現代の息吹を吹き込む
- MirrorCam: 巨大なミラーをカメラとモニターに置き換えることで、トレイル走行時の死角を減らし、空気抵抗も改善
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2. インテリア:5つ星ホテルの快適性
これまで「鉄板とビニール」が当たり前だったウニモグの車内が「4人乗りの豪華ラウンジ」へと変貌しており、詳細画像はないものの、以下の特徴が紹介されています。
- 高級レザー&キルト加工: シートだけでなく天井やフロアマットまでレザー仕様
- LEDアンビエントライト: 夜間の走行をムーディーに演出
- 人間工学的改善: 長距離の移動も疲れにくいよう、シート形状や配置が見直されている
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市販化は?2026年から実戦テスト開始
さらに驚くべきことに、メルセデス・ベンツはこの80周年記念カスタムを単なる展示品で終わらせるつもりはないといい、「富裕層のウニモグ・ファン」からの要望に応え、2026年には特定の顧客による実世界でのテストが予定されているのだそう。
「このショーカーは、伝説的な堅牢性と、全く新しいレベルの快適性を融合させるという私たちのビジョンを形にしたものです。革新と情熱のステートメント(宣言)でもあります」
メルセデス・ベンツ・トラックCEO フランツィスカ・クスマーノ
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このテストの結果次第では、Gクラスの「4×4²」のように、究極の高級オフローダーとして限定生産される日が来るかもしれず、モナコやドバイでは「Gクラス(ゲレンデ)に代わるセレブ御用達車」となるのかもしれませんね。
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参考 ウニモグの主なモデル一覧
| カテゴリ | モデル名 | 時代 / 現行 | 特徴・用途 |
| 初期モデル(歴史的) | Unimog 70200 | 1948–1951 | 初期量産モデル(農業向け) |
| Unimog 401 / 402 | 1953–1956 | 小型トラクター系(農業用) | |
| Unimog 404 | 1955–1980 | 軍用・一般用途(U82/U110)、高生産量モデル | |
| Unimog 408 | 1992–2001 | 軽中用途(U90系) | |
| 1970–1980年代 | Unimog 425 | 1975–1988 | 重作業用途、初の「エッジ型」キャブ採用 |
| 長期・主要シリーズ | Unimog 437.1 / 437.4 | 1988–現行 | 中重量級用途の主力シリーズ(多モデル展開) |
| 現行実装シリーズ(実用) | U 200 シリーズ | 現行 | コンパクト実装キャリア(例:U 219) |
| U 300 シリーズ | 現行 | 中型実装(例:U 319 / U 323 / U 327) | |
| U 400 シリーズ | 現行 | 多用途大型(例:U 423 / U 427 / U 430 / U 435) | |
| U 500 シリーズ | 現行 | 最大級・重負荷(例:U 527 / U 530 / U 535) |
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参照:MERCEDES-BENZ TRUCKS


















