
| メルセデス・ベンツは2026年以降、力強い反撃に出る |
1886年にカール・ベンツが自動車の特許を取得してから2026年でちょうど140年。
自動車の歴史そのものと言えるメルセデス・ベンツが、節目の年に粋な計らいを見せたとして大きな話題に。
世界的な経済不安や中国市場での苦戦が報じられる中、メルセデス・ベンツは2025年度の利益を約8万5,000人の従業員に還元すると発表し、さらには創業140周年を記念した「特別株」の贈呈という異例の還元策も明らかに。
本記事の要約
- ドイツ国内の従業員約8.5万人に、最大3,139ユーロのボーナスを支給
- 創業140周年を記念し、全社員へ「メルセデス・ベンツ記念株」を贈呈
- 2025年決算は中国市場の影響で減益ながら、コスト削減で5.8億ユーロの営業利益を確保
- 最新の「Sクラス」大幅改良モデルを皮切りに、史上最大の製品投入サイクルを開始
困難な1年を支えた「チームへの感謝」
メルセデス・ベンツ・グループは2026年2月12日に2025年度の暫定決算を発表し、そこでは残念ながら「世界的なインフレや関税問題、特に最大市場である中国での販売減により」営業利益は前年比で57%減少するという厳しい結果になったことが明らかに。
しかし経営陣は「この結果を支えたのは数千人の従業員の献身である」として労働協約対象のドイツ国内従業員に対し、利益配分金(最大3,139ユーロ/約50万円)を4月の給与と共に支給することを決定したことも明かされています。
140周年記念、全社員が「株主」になる未来
今回の発表で最も注目を集めたのが「メルセデス・ベンツ・アニバーサリー・シェア(記念株)」の贈呈で・・・。
- 目的: 創業140周年という節目に、社員一人ひとりが会社の成功と将来の配当、価値向上に直接関与できるようにするため
- 背景: 1886年の「パテント・モトールヴァーゲン」誕生から続く革新の精神を、次の世代へ繋ぐ団結力の象徴
ブリッタ・ゼーガー取締役(人事担当)は、「この『勝ちにこだわる姿勢』こそが、メルセデスの未来を形作る原動力だ」と熱く語っており、文字通り「メルセデス・ベンツの社員すべてが株主」となったわけですね。
特徴とスペック:最新「Sクラス」が示す次世代の指針
メルセデス・ベンツでは現在、ブランド史上最大規模の製品投入プログラムを進行中であり、その頂点に立つのが2026年モデルとして大幅な改良を受けた「新型Sクラス」。
| 項目 | 新型Sクラス(2026年モデル)の主な進化点 |
| フロントデザイン | グリルが20%大型化。3Dスターが輝く新デザイン(オプション)を採用 |
| デジタル技術 | 「MB.OS」へ移行。ChatGPT-4oやGoogle GeminiベースのAIアシスタント搭載 |
| 内装(UI/UX) | ハイパースクリーンに加え、後席にもスマホ型コントローラーを配置(計7画面) |
| 安全機能 | 第4世代ADAS。マイクロLEDヘッドライトの照射精度が40%向上 |
| パワートレイン | 直6/V8に加え、EV走行100km超の新型PHEV設定。V12モデルも継続 |
Image:Mercedes-Benz
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「140周年、140か所の旅」
すでに記念事業の一環として3台の新型Sクラスが6大陸・世界140か所を巡る大陸横断ツアーが開始されており、10月まで続くこのプロジェクトは世界中のファンや社員を巻き込んで「メルセデス・ベンツの過去・現在・未来」を繋ぐ壮大な実験場となっていることもアナウンスされていますね。
Image:Mercedes-Benz
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メルセデス・ベンツの戦略
2025年度はライバルであるBMWやアウディ、テスラも中国市場の競争激化に大いに苦しみ、そしてそれぞれの課題が浮き彫りに。
ただしメルセデス・ベンツが他社と異なるのは「ハイエンド戦略への揺るぎない集中」。
販売台数を追うのではなく、マイバッハ、AMG、そしてSクラスといった「トップエンド・ビークル」の販売比率を15%以上高めることで収益性を確保する戦略を打ち出しており、2026年にはコスト削減プログラムの効果も相まって”大幅な利益改善”が見込まれています。
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結論
「自動車を発明した」という自負を持つメルセデス・ベンツにとって、2026年は”通過点”ではなく新たな140年に向けた再定義の年。
従業員への利益還元と株の贈呈は激変する自動車業界において内部の結束こそが最大の競争力であることを示しており、最新のテクノロジーを纏ったSクラス、そして40にもおよぶニューモデル攻勢に期待がかかります。
「1886年」という数字の魔法
なお、メルセデス・ベンツがよく用いる「1886」という数字は単なる年号以上の意味を持っています。
例えば、今回のSクラスにも採用されている最新のセキュリティ技術や限定モデルの内装には「1886」という数字や当時の意匠を現代的に解釈したパターンが隠されているのだそう。
そして今回の「全社員への株贈呈」はかつてのダイムラーとベンツの合併という歴史的な「団結」を現代に再現したメッセージとも受け取ることができ、投資家にとっても「長期的な安定」を印象づけるポジティブな材料となっています。
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