
| ブガッティは「100年以上」輝きを失わないために「あえて」アナログを選んでいる |
現代のスーパーカーが液晶画面の多機能さを競う中、ブガッティの最新ハイパーカー「トゥールビヨン」があえて「アナログ」という極致を選択したのは御存知の通り。
そのコックピットに鎮座するのはスイスの高級時計職人たちが手作業で組み上げた”650個以上の部品からなる”驚愕のインストルメントクラスター。
なぜ5.7億円超の怪物は、ピクセルではなく「歯車」を選んだのか?
今回は名門ウォッチメーカー「Concepto(コンセプト)」社との共同開発で生まれた、時代を超越する「タイムレス」な美学に迫りたいと思います。
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【100年後も美しい】ブガッティ・トゥールビヨンの内装が「あえてアナログ」を極めた”デザイナーが語る”理由とは【動画】
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本記事の要約
- メーターパネルはスイスの高級時計メーカー「Concepto」が手作業で製作
- 液晶を極力排除し、チタンやサファイア、本物のルビーを使用した完全アナログ仕様
- 「固定ハブステアリング」により、ハンドルを回してもメーターが常に正面を向く設計
- ギョーシェ彫りや宝石セッティングなど、ハイジュエリー並みのカスタマイズが可能
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伝統と革新の融合:なぜ「トゥールビヨン」なのか?
これまでのブガッティ(ヴェイロンやシロン)は伝説のレーシングドライバーの名を冠してきましたが、最新作は機械式時計の最高峰機構である「トゥールビヨン」の名を冠しています。
これは1801年に発明された、重力による誤差を補正する複雑機構”トゥールビヨン”へのオマージュであり、このトゥールビヨン機構が200年以上経った今でも腕時計における最高級レベルの芸術として称えられるように、ブガッティ・トゥールビヨンもまた「デジタルの淘汰を受けず、100年後のコンクール・デレガンスでも色褪せない価値」を目指すブランドの決意の表れというわけですね。※デジタルはまだまだ発展途上の技術なので時間とともに最先端技術が”上書き”されて色褪せるが、究極の完成の域に達したメカニズムは永遠の美しさを保つことができる
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詳細:650個の部品が紡ぐ「オート・オルロジュリー(高級時計)」の世界
このインストルメントパネルは「自動車のメーター」の枠を超え、それ自体がひとつの「作品」です。
- 手作業による組み立て: スイス・ラ・ショードフォンにあるConcepto社の工房で、熟練の時計師が製作
- 宝石の採用: 摩擦を極限まで減らすため、可動部には本物のルビー(軸受)を使用
- 最高級の仕上げ: 針のフィニッシュや文字盤の装飾には、超高級時計にのみ許される「クル・ド・パリ」や「ラジアル・ギョーシェ」といった伝統技法が選べる
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車種概要・性能:ブガッティ・トゥールビヨンのスペック
ブガッティ・トゥールビヨンはそのアナログな内装とは裏腹に、”中身”は2026年現在のハイパースポーツ界で頂点に立つ性能を誇っており・・・。
| 項目 | 詳細スペック |
| パワートレイン | 8.3L V型16気筒自然吸気エンジン + 3モーター |
| システム最高出力 | 1,800 hp(エンジン1,000hp + モーター800hp) |
| 0-100km/h 加速 | 2.0秒 |
| 最高速度 | 445 km/h |
| メーター構成 | 3連アナログ(チタン製ハウジング、サファイアガラス) |
| ステアリング | 固定ハブ式(中央のメーターとロゴが回転しない) |
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ブガッティが新型ハイパーカー「トゥールビヨン」発表。伝統のW16エンジンではなくV16エンジンを積み、その命名もレーシングドライバー由来ではなく腕時計の複雑機構から
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視認性を追求した「固定ハブステアリング」
なお、トゥールビヨンのユニークな点は、ステアリングホイールの中央(ハブ)が固定されていること。
ステアリングホイールを切るとリム(外周)部分だけが回転するためスポークがメーターを遮ることがなく、これによってドライバーは常に「宝石のようなメーター」を完璧な視界で堪能できるというわけですね。
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競合比較・市場での位置付け:デジタル過多への「アンチテーゼ」
フェラーリやランボルギーニ、テスラといったメーカーが大画面のインフォテインメントシステムを競う中、ブガッティはあえて「触覚的な体験」に投資しており・・・。
- カスタマイズの自由度: 顧客はメーターの文字盤にアベンチュリン(砂金石)やダイヤモンドをあしらうことも可能。これはもはや「クルマのオプション」ではなく「時計のオーダーメイド」に近い体験でもある
- 唯一の隠し画面: どうしても必要なApple CarPlayなどの情報は、センターコンソールから2秒(バックカメラ時は5秒)で展開する小型スクリーンに集約。普段は見えないよう工夫されている
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結論
ブガッティ・トゥールビヨンは、ハイテクとローテクの最高レベルでの融合を成し遂げた唯一無二の存在です。
1,800馬力のV16エンジンという「暴力的なパワー」を繊細な「時計の歯車」が刻むリズムで制御する。
このコントラストこそがデジタル全盛の現代において、世界中のコレクターが熱狂する理由でもあり、このメーターは100年後の未来でも持ち主にその価値を語りかけ続けることとなりそうですね。
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参考:「ジェイコブ(Jacob & Co.)」との連動
参考までに、ブガッティのパートナーである高級時計ブランド「Jacob & Co.」からは、この車両と同じV16エンジンの動きを再現した腕時計(価格は約4,800万円〜)も発表されています。
クルマ本体のメーターと腕時計が同じデザイン言語で語り合うという「これまでにない」ラグジュアリーの形が示されており、こちらもまたオーナーにとっては「抗しがたい魅力」を持つ存在なのかもしれませんね。
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参照:Bugatti



















