| アップルとしては、巨費を投じたこの計画を「捨て置く」わかにはゆかないのだと思われる |
リビアンに技術を供与し、ライセンス料を得ることでそのコストの一部を回収する計画か
さて、アップルは少し前に「プロジェクト・タイタン(アップルカーあるいはiCarと呼ばれる電気自動車関連事業)から手を引いた」ことが明らかになっていますが、直近で出てきたウワサだと、このプロジェクトはまだ死んでおらず、パートナーとの協業にて継続する可能性があるもよう。
ただし詳細は明確ではなく、よって話半分で聞く必要があるものの、報道によれば「サプライチェーンの間で、アップルが電気自動車の新興企業と協力する可能性を検討しているという憶測が浮上している」「リビアンが候補者である可能性が非常に高い」。
-
アップルがついに10年以上進めてきた自動車事業(プロジェクト・タイタン)からの撤回を決める。発足当初から苦戦続き、投資家はこれを評価し株価は上昇
| アップルのEV計画については当初から方向性が二転三転し、その実現製、収益性が疑問視されていた | ここまで巨額をつぎ込んだということになるが、それでも未来の損失を回避できたと考えるのが妥当だと思わ ...
続きを見る
アップルはリビアンと何をしようとしているのか
上述の通り、仮にアップルがリビアンと手を組むとして、両者が何を作り上げようとしているのかはまったくのナゾ。
ただ、両者が協業を行う可能性もゼロではなく、というのもアップルはこのプロジェクト・タイタンに巨費を投入しており(およそ10年に渡る研究を行っている)、このまま撤退してしまうとそのコストは無駄となってしまいます。
しかしながら、リビアンに(開発の段階で得た)技術を供与し、その対価を得ることができれば多少なりともコストを回収することができるため、アップルがリビアン、あるいはルシードなどにテクノロジー、そして特許を販売するというのは非常に理にかなった話です。
-
アップルは「アップルカー(iCar)」の試作車を67台も走らせ自動運転を開発している!これまでに16件の事故が発生していること、テスラよりも台数が多いことも明らかに
| アップルカー(iCar)は2026年に1000万円オーバーで発売という説が現在濃厚だが | 自動運転が最大のコアバリューとなる可能性もあり、しかしライバルも少なくはない さて、2021年にはアップ ...
続きを見る
この提携はリビアンにとっても悪い話ではない
一方、リビアンにとっては、今後ますます需要が高まる可能性があり、かつテスラがさらに注力してくるであろう(そしてそれをもって優勢に立とうとしている)自動運転技術=FSD、そしてこれからアメリカに押し寄せてくるかもしれない(自律運転を備えた)中国製EVに対抗することを考慮すると、自前の自動運転技術は「必須」かもしれません。
なお、現在リビアンはまだまだリソースが足りていないとの報道があり、まずは車両の開発と生産、販売に注力する段階にあるものと思われ、よって自前で自動運転技術を開発する余裕はないと考えるのが妥当であり、となるとアップルとの提携は「渡りに船」。
-
米新興EVメーカー、リビアンの平均車両価格は8万ドル、しかし「1台売って3万3000ドル(442万円)の赤字」との報道。やはりEVは採算には乗りにくい?
| 一般的には30万台の年間販売台数を確保しないと黒字化は見えてこないと言われている | さらにEVを初めて作ると「過剰設計」となりコストが掛かりすぎる例も さて、EV事業はなかなか黒字転換が難しく、 ...
続きを見る
そうは言っても、現時点では(上述の通り)なんら確たる情報はなく、そしてアップルとリビアンが共同にて推し進めるのが自動運転ではない可能性もあり、プロジェクト・タイタンとはまた別の技術かもしれません。
加えて、そもそも両者の提携が実現しない可能性もあり、続報が待たれるというのが現在の状況です。
あわせて読みたい、関連投稿
-
アップルカー(iCar)の発売がまた延期され2028年になるとの報道。さらには自動運転レベルも4から2へと引き下げられ大幅にトーンダウンするもよう
| それでもアップルカーは「発売されない可能性」があると報じられる | もし発売された場合の価格は10万ドル(1470万円)を下らない さて、アップルが電気自動車の開発を行っていることはずいぶん前から ...
続きを見る
-
アップルカー(iCar)はこのまま頓挫?専門家が「アップルは製造業者を買収するなど根本的に考え方を変えなければ電気自動車を発売できないだろう」
Image:Vanarama | アップルはすでに多数の特許を出願し、多くの人材を自動車業界から獲得しているが | すでに最初に話が出てから10年が経過しており、たしかにこのままでは「望み薄」かもしれ ...
続きを見る
-
リビアンがサプライズにてコンパクト、かつレトロ風味な「R3」発表。ラリーを意識したR3 Xも公開され全米が興奮の渦に。あまりのカッコよさにボクも歓喜
Image:Rivian | たしかにリビアンはコンパクトなモデルの開発を匂わせてはいたが、まさか今回発表されるとは | 残念ながらリビアンR3/R3 Xの納車は早くても2026年となりそうだ さて、 ...
続きを見る
参照:DigiTimes