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2024年4月の輸入車登録状況が公開。日本車と被るラインアップを持つブランドの販売は減少傾向にあり、つまり国産車の魅力と競争力が向上したとも考えられる

ロータス

| かつては輸入車しか持ち得なかった魅力を「いまや国産車でも」持つようになった |

一方、国産車と被らないラインアップを持つブランドの販売は好調である

さて、日本自動車輸入組合による2024年4月の輸入車登録状況が公開に。

全体では前年比88.3%の14,046台にとどまっていますが、中には継続して大きく販売を落としているブランドもあり、「この販売台数が続くようであればあれば日本から撤退するんじゃないか」と思える例も存在します。

たとえばルノー、フィアット、シトロエン、プジョー、DSといった欧州の小型車を中心としたブランドは昨年から継続して販売を落としており、さらにはジャガーも2年ほど前から「かなり苦しそう」な水準となっていて、特にジャガーは「絶対にディーラーは赤字だろうな」というレベル。

なお、これらのブランドについては新型車が少ない、そして価格帯と日本市場の現状とがマッチしなくなったなどの要因によって販売が減少している可能性があり、とくにコンパクトカーについては国内メーカーのミドルクラスのクルマと価格帯的に競合するようになってしまい、「よほど好きな人でないと」購入しないような環境になったのだとも考えられます。

あるいは、日本のコンパクトカーの魅力が向上し、以前は「個性的なコンパクトカーを購入しようとなると輸入車しかなかった」ものの、今は国産コンパクトカーでも十分に個性的で、かつ(輸入車よりもずっと)安価に入手できるからなのかもしれません。

日本車と競合しないブランドのクルマはやはり強い

一方で日本の自動車メーカーが発売するクルマと競合しないクルマを持つブランドは非常に強く、たとえばポルシェ、フェラーリ、マセラティ、ランボルギーニ、ベントレー、マクラーレン、ロータス、ロールス・ロイスあたりは比較的好調であり、ロールス・ロイスに至っては前年同月比の3倍に相当する41台を納入することに(ただ、ロールス・ロイスはすべて受注生産なので、1-2年前に注文した個体が入荷しているということになる。フェラーリやランボルギーニも同様)。

そして興味深いのはメルセデス・ベンツ、アウディ、BMWといったジャーマンスリーの販売がふるわないことで(ただし悪いというほどでもない)、これについては売上の一部をレクサスに侵食されている可能性もありそうです。

そう考えるならば、日本車の競争力が非常に高くなっており、今後「日本車と被る」クルマはそのシェアを失い、しかしそうでない場合は独自の市場そして顧客をもって安定した販売と成長を維持でいるのだとも考えられます。

2024年4月の輸入車登録はこうなっている

ブランド当月販売台数昨年同期比今年の累計昨年同期比
メルセデス・ベンツ3,21190.2%16,64099.7%
フォルクスワーゲン1,689113.9%8,690107.0%
BMW1,81171.2%9,45886.2%
アウディ1,585116.3%7,88999.4%
MINI1,01883.6%5,14488.2%
ボルボ80392.9%4,20084.6%
ジープ67461.0%2,86374.5%
プジョー34156.8%1,85159.3%
ポルシェ615175.2%3,145130.1%
ルノー28379.7%2,24677.9%
フィアット24076.7%1,26289.3%
シトロエン21362.6%1,02149.0%
ランドローバー48868.3%2,978108.3%
アバルト9587.2%507126.8%
アルファロメオ71165.1%37470.7%
ジャガー2244.0%22789.7%
フェラーリ118115.7%470106.3%
マセラティ76155.1%414132.7%
DS3577.8%16874.3%
ランボルギーニ48960.0%235144.2%
キャデラック1851.4%14863.0%
ベントレー3058.8%157103.3%
フォード1878.3%4956.3%
ダッジ861.5%3640.0%
ロータス29966.7%1071188.9%
マクラーレン26144.4%68119.3%
BYD6672.5%737246.5%
アストンマーティン50156.3%13489.9%
ロールスロイス41292.9%130171.1%
シボレー56101.8%21782.5%
アルピナ35250.0%160271.2%
ヒョンデ39195.0%290159.3%
合計14,04688.3%73,58493.4%

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参照:日本自動車輸入組合

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